ローリエ・ローレル・月桂樹
庭にお気に入りの木がある。
ローリエ・ローレル・月桂樹などいろんな呼び方があるというけれど、我が家では月桂樹と呼んでいる。この木は大まかなアウトラインをゆるく保ったままで、枝が全体的に同じような長さによく伸びる。油断すると、気づかないうちに大木になってしまいそう。太陽に向かって先へ先へと伸びたたくさんの枝を、人の手で管理できる程度の大きさにおさめておくためには剪定が必要だ。
せっかくなので、剪定した枝から葉っぱを採って乾燥させて、料理で使う月桂樹の葉として保存できるようにしている。
いつも、もさもさと枝が伸びて気になるのがこのくらいの時期なので何も考えずに夏前くらいに切っていたけれど、本当にこの時期でいいのか今回ちょっと検索してみた。
偶然ながらも、ちょうど適した時期だった。
蚊の少ない季節や暑くも寒くもない季節のほうが楽かなと思ったりもしていたけれど、料理に使うのに適しているというのなら、これからもこの時期でいこう。
そんなわけで、今回も汗を流しながら剪定作業をした。
まずはバチンバチンと枝を切る。
この時期がいちばんいいということだけど、枝を切るだけでスパイシーな香りがあたりに漂うのだから、本当にそうなんだろう。
でも、月桂樹の香りで私のまわりから蚊が逃げてくれるわけでもないので、せっかくのいい香りだけど、そばで蚊取り線香をもくもくと焚く。
使う向きによって切り落とすことも枝を掴んで下ろすこともできる便利な高枝切鋏。
枝は掴んで、葉っぱに土がつかないところに下ろすのが吉。だって料理用だから。
傷のないきれいな葉っぱだけを選ぶ。
さっき検索したスパイスのサイトには若葉がいいと書いてあったけれど、例年あまり薄い若葉だと乾燥した後で折れたり割れたりで小さくなってしまう事が多いので、程々の若葉を選んだ。
虫がいるといけないからまずはお外のホースでジャージャー洗う。
ざーっと流してから一枚一枚丁寧に洗う。
水気がとれたら干す。このタイプの干網は虫もとまらないし、風が吹いても飛んでいかないのがとても便利。
市販品の月桂樹の葉のようにぴんとした姿にするためには本当は高さを畳んで上下の網で挟んであげればいいのだろうけれど、自宅用なので縮んでもOKとする。むしろくるくると縮んだ姿を見て「概ね乾燥完了かな」と目安にしている。素人には、ぴんとした葉っぱの乾燥具合はわかりにくいもの。カビは怖い。
天気のいい日は外に干し、雨の日は家の中に干し。
約一週間放置…
料理用の月桂樹で見たことのあるような色味に乾いてきた。市販品の、あのぴんとした姿には程遠いけれど、よそ行きの背筋の伸びた雰囲気ではなくてお家でごろごろと寛ぐような感じでいてくれたらいいと思う。
これで完成。おうち月桂樹。
次に触れる時は料理の時。それまでおやすみなさい。
とりあえず、これも「旬の食材」ということで。