読書 オードリー・タン 自由への手紙
ときどき読んでいる台湾のオードリー・タンの本。
オードリー・タンは話すことが一貫している。立場的に必要なことでもあるし、頭の中が整理されているのでそうなるのだろう。よって他の本と同じことが書かれていることが多い。
気になったところをまとめました。
AIについて
AI技術の社会への適応が今後も行われていくなかで、今後は人間を打ち負かすような権威的なAIではなく、人間を支援するようなAIが求められるのではないか?
たとえば日本の漫画「ドラえもん」のようなAI。かわいく優しいAIが人間をサポートする。
オードリー・タンはスマートフォンを使わないそうです。これは権威から離れるためとのことです。
ざっくりした合意
白黒はっきりさせて勝者と敗者をつくるのではなく、多くの人が納得できる合意を作るという考え方。
オープンソース文化由来の言葉ですが、オードリー・タンは道教の影響が大きいようです。道教は安全な場所を作る宗教だとしていて、「強制のない世界」「思いやりから生まれる」特徴があるとのことです。
オードリー・タンは「自分の自由のために傷つけあってはいけない」としています。
透明性の高い社会
オードリー・タンは透明性の高い社会が創造を生むとしています。
透明性が高いことで人々が「格差」を知り、それに対する「怒り」という蛍光ペンが社会の問題にラインを引きます。
「怒り」は暴動や無気力に向かうのではなく「創造」へ向かうべき。
そしてインターネットのようにヒエラルキーのない社会へなっていく。
新しいリーダーは透明度の高い社会のリーダーである必要があります。すべての議論をオープンに公開する必要があると考えているので実際にオードリー・タンは誰とどんな話をしたのかをインターネットで公開しています。
オードリー・タンはヒエラルキーのない透明性の高い議論はオープンソースの世界で数多く体験してきました。
台湾でUber(タクシー的な方)をどうするか議論になったとき、AI支援の会話システムコンポーネントを使用して分析したそうです。
オードリー・タンの成功をするにはオープンソースについて詳しくなることが重要だと思います。強制を伴わずに協働する社会はオープンソースで実現されています。
学ぶこと
新しい社会で「創造」すること「創造」で変化する世の中に適応するには学ぶことが重要です。
学ぶことは山登りのようなもので「自分のペースで」「一生学び続ける」「現実は常にアップデートすることを知る」ことが大切です。
オードリー・タンは自分を無政府主義者としています。言葉だけとれば過激に聞こえる主張のバックボーンに少しだけ触れた気がしました。