【歌舞伎感想】ナウシカ歌舞伎ディレイビューイング前編 〜愛はリスペクトに宿る〜
いやはや本当に楽しみにしておりました。ナウシカ歌舞伎ディレイビューイング。。。
実際のナウシカ歌舞伎の公演は2019年12月にあったのですが、前編(昼の部)が2/14から、後編(夜の部)が2/29からそれぞれ1週間限定で全国津々浦々の映画館で上映されてるんですよ〜〜〜!!!
「歌舞伎見てみたいけどまだ劇場に行く勇気がないや」だとか、「ナウシカ好きだけど歌舞伎だしなぁ」だとか、「いやチケットゲット出来なくてマジ卍悔しかったわ!」なんて方はもちろん観て欲しいんですけど、一度見た方も「あのシーンがどアップに!そして座席の角度上見えなかったあのシーンがめっちゃ見える😭」て感動できます。えぇ、one of the 感動した人 is 私です。
しかも今回、歌舞伎は見ないけど原作ナウシカ漫画が好きな友人と見に行ったので、本公演観劇時にはなかった感想も生まれました!(私の原作漫画履修具合は1-2巻と3巻途中までだったので、この後友人が漫画貸してくれました。。。早く読むぞい!)
じゃあ鉄は熱いうちに打て(?)という訳で、ナウシカ歌舞伎ディレイビューイングの感想を述べさせて頂きます!
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ここから先はネタバレ有り有りなので、お気を付けて!
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1. クシャナ様やっぱり超絶かっこいい
ひねりがない感想で申し訳ないですが、これに関しては全会一致でしょうよ。。。クシャナ様を七之助さんにアサインした方、本当にありがとう。。。泣
クシャナ様の美しく気高いキャラクターを表現できるのは、歌舞伎界の一流プリンスという、七之助さん自身のキャラクターもあるからこそだと思います。そして、強くて部下たちから慕われているけど、父兄に虐げられ血塗られた道しか行けない孤独を感じさせる演技も、本当に最高~~~ですね!ドアップ映像のおかげで、眉の動きで感情を表しているところまでしっかり見れて最高です!
そしてもう一つ私が申し上げたい推しポイント。クシャナ様の性別は女なので、カテゴライズ上「女方」で、歌舞伎だと女性の歩き方は基本すり足(足を床から離さず擦りながら歩く)になるはずなんですよ。ナウシカも基本すり足で歩くんですが、クシャナ様は立役(歌舞伎でいう男性役のこと)よろしく大股でガッガッ歩くんですよね。しかも着物姿ではないので脚もしっかり見えるし、軍靴ブーツみたいなものを履いてる。
え~~~~かっこいい~~~~古典じゃこんなハイブリットな役なかなか見れなくないですか?女方が脚を見せて勇んで歩んでいく姿、マジ「自分の行く先は自分で決める」っていう新しい歌舞伎の女方って感じでめちゃくちゃ良い。ほんと"新作"歌舞伎だわ!!ありがとう!!!(すぐ感謝を述べがち)
2. 友人と観たからこそ気づいた、歌舞伎リスペクト
和服を着る登場人物たち、日本の戦国時代のような陣を張り、王蟲の精が心情を表す舞を踊るーーー。原作未履修だけど歌舞伎をたくさん観ている私としては、これらは歌舞伎あるある(特に精が舞いがち、藤娘とか道成寺とか)なので、すんなり受け入れてたんですが、友人は驚いてました!笑 確かに原作和服一切着てないし、ガンシップのことを考えれば空軍の方がミーニング的に近いし、王蟲の精は居ないし舞ったりしないよね!笑
だけどこの王蟲の精の舞、本当に歌舞伎リスペクトを感じられてすごく好きです。この舞は酸の海のシーンで出てくるんですが、舞があるからこそ、ナウシカと王蟲の2人だけの世界で心通わせてる感が増したと思います。ナウシカの足が酸の海で焼けただれるのも、踊りで表現するんですよ。痛みをリアルに表現しないのも、歌舞伎っぽくってめっちゃ良い。ただの実写化ではなく、歌舞伎化をしてるんだなって思いました。
このちっちゃい子が王蟲の精です。きゃわいい。
そして私が一番驚いたのは、ミラルパの姿です。観劇後に友人が原作ミラルパの画像を見せてくれたのですが、え。。。目がいっぱいついてるマスクかぶっているし、なんかザク(ガンダムに出てくるやつ)みたいなヘルメット被ってたりするし、「人」の形してる!!!ってなりました。
というのも、歌舞伎では青い隈取してる人は悪役って決まりがあって、しかもあんな念力みたいな超能力使える人って、どちらかというと怨霊というか、「人ならざる者」なイメージがあるので、原作でも「概念的存在の超悪い奴」であろうと想像をしていました。
だけど、あの歌舞伎化しにくいであろうミラルパを、ああやって歌舞伎にリデザインして、しかも歌舞伎観てる人からしたらもう見るからに悪役!!!ってわかるようにしたのは、すごい創意工夫だし、やっぱりリスペクトがないと出来ないと思います。
という訳で下記がミラルパです。どう?原作ファンの方?驚いたでしょ?
いや、原作と全然ちゃうやんけwwwって思ったでしょうけど、是非下記記事読んでみてください。歌舞伎に寄せつつも、どうやってナウシカを感じさせるキャラクター造形や衣裳作りしていくか、生地の織り・刺繍の糸の色に至るまで、こうやって試行錯誤されてたんですね。本当に愛とリスペクトを感じる〜〜〜必殺仕事人だわ素晴らしい〜〜〜!
一緒に観た原作ファンの友人も「後半、数々のシーンがどうやって歌舞伎化されるのか、早く観たい!」と言っていたので、原作ファンもめちゃくちゃ楽しめると思いますよ。
という訳でいかがでした?迷っている方、今からでも遅くない。というか一週間限定上映なので迷ってる暇はないぜ!是非この機を逃さず観てください。そして私と語らいましょう!
それでは〜〜〜〜!
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