ちゃんとディストピア...
序章
今回はこちらの本の感想について述べてゆく。
如何にも中二病くさいジャケットに、若干胡散臭いタイトル。私の目につくのは当然と言っていいだろう。特に”裏道を行け”というこのタイトル。逆張りの匂いプンプンするわけだ。私の主義にも合うのではないだろうか。そんなことも思ったりした。要は同じシンパシーを感じて引き寄せられた感買うだろう。
本屋でぷらついていた時に見つけた。ちょうど前回の谷本真由美氏の本が読み終わりそうなタイミングだったので、読むことにした。んで買った。
(↓そのときの紹介文章)
本章
初発の感想
裏道というだけあってどんなルートを推奨してくるんだろうかと期待していたが、思ってたより素直だった印象。本書は2021年が初版であるが、もう3年も経ってるとその裏道もバレちゃってる感じなのかなと思ったところ。確かに2021年にこの内容を読めば革新的ではあったかもしれない。
登場人物がやたら多く、小さな物語がたくさんありそこから趣旨に展開していく構成で、慣れない構成で読むのに少し苦労した。さらに登場人物の大半が外国人なのでカタカナネームが苦手ななのもあって余計だった。己の海馬の弱さが身に染みた。
Social Media憎し!!
本書の第5章の最後を読んで私は非常にがっかりしてしまった。軽く下記に要約する。
本書によれば、富より評判のほうが大事なのだということだ。これにはがっかりだ。新しい成功の形が評判であるということなのだろうか?確かに日本のYoutube界のトップHIKAKIN氏も人間の良さが評価されている。評判がいいと言っていいだろう。
綴りながら思ったのは以前西野亮廣氏の本にこんなことが書いてあったのを思い出した。
『ファンをつけろ』
西野亮廣氏の本は”お金を得るために”ーーその根底には生きるためにーーというのがあるーーというニュアンスで言われていたが、本書における成功の一つの指標としてはファンの多さというのは当てはまるだろう。
そして私は思う。評判のため、ファンをつけるためになにかをするというのは気に入らないということ。できれば私の好き、興味関心に沿っていろんなことをやっていきたい私としては耳の痛い話だ。もちろんすべてを好き勝手やるわけではない。ある程度の配慮はもちろんいるし、他社に寄り添うのは大事である。だが評判のため、ファンをつけるためを主軸に考えるのは気に食わない。私の好きに対して応援してくれる人が現れる。そういう形が理想だ。他方からバカにされたりなにか言われても己の好きに対して応援してくれる人を大切にしたほうがいいだろう。
総じて思うのはこの世はちゃんとディストピアだなぁということ。作品としてはいいオチではある。(本当の締めはあとがきでまた別のオチ)
ある失敗から…
本書の第1章では性愛について書かれている。ナンパ師にFocusして人間の進化論に触れながらナンパに依存するのは実際よくないことをある男の物語に沿って伝えている。詳しくは本書を読んでほしいが、簡単に申すならナンパでは長期的な性愛は手に入らないということだ。
今回Focusしたいのは、第1章の最後に出てきたある文言である。ーーナンパ師がダメならどうすればいいかという流れで出てきたーーこれもまた下記に要約する。
ここからお金が必要だから次はお金を得るためにはどうするかという流れで第2章に入っていくわけだが、そちらに関しても本書で確認してほしい。
私は実をいうと年齢は20歳で来年の1月に成人式を控えている身である。私の年齢で言えば上記のことを踏まえるとモテるには外見を磨かなければならない。世間でいうところの”清潔感”というやつを磨かなければならんといことだろう。
実をいうとこの流れもあまり気に食わないのが私だ。(捻くれもええ加減にしろ)理由には清潔感というのが流行りになってしまっているからだ。特にこういうことを発信している若者が実に鼻につく。そんなことするくらいだったらもっと面白いことがあるだろと思ってしまう。名古屋とかに行くとこういう若者ばかりで若干うざったるいようにも思ってしまうのが正直なところだ。
ただこれに関しては受け入れざるを得ないとも思ってしまってもいる。実は最近4,5年かぶりに恋に落ちてしまうことがあり、中途半端に事が終わってしまった経緯がある。そこでいろいろと内省していたのだが、やはり清潔感というのは大事らしくまぁ女ウケはいいようだ。ちなみに内子という人間に清潔感があるかと言われればそうではない。今まで通り我を貫くなら清潔感なんてなくたっていいやといった感じだったが、ただ謎に悔しかった。(悔しい理由にあるバックボーンがあるがここでは省略。)今恋に落ちたときのために、ここは磨いた方がいいのかもしれない。そう思ってしまった。
しかし女ウケを狙ってしまっている節があるというところで言うとこれもまた”評判”を気にしていることにはなるだろう。私としては複雑な気持ちだ。でもこれに関しては磨こうと思っている。
こういうように徐々に大衆向けに修正されていくのは避けられないのかもしれない。慕われるという意味ではいいかもしれないが、ある意味特に個を大事にしたい身からするとディストピアなところは否めない。
終章
どうだろうか。本書は少し癖があるので大衆的に進めるのはよろしくないかもしれないが、読んで損はないと思う。他にもお金、依存、自己啓発、といった内容もピックアップされておりいろんな角度からディストピアを開設してくれている。
実を言うと本書の趣旨はここには書いていなかったりする(と思いたい)。気になる方はぜひ読んでみてくれ。