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機能にこだわりすぎるな 

序章

 今回はこちらの本の感想を綴っていく

 この本はいつしかからAmazonの欲しいものリストに入っていたのだが、なんで入れたのかは覚えていない。近頃そろそろお金についてお勉強をする必要があるなぁということを思い始め、たまたまAmazonの欲しいものリストにいたのでいい機会だろうということで購入した。

本章

初発の感想

 お金に関する視点、商売の視点に新しいものを導入してくれた面白い本だった。特に全章において『機能ではなく意味を売れ!』ということが一貫しており、頭の中でも整理しやすい構成で、具体例も多くて読みやすかった印象だ。ページ数としては300ページ程度あったと思うが結構早く読み終わった。これを読んだおかげかいかに岩波新書が難しいかということも感じられた。
 文体が少々鼻につくが、この感じは私は大好きだ。ちょっとカッコつけたくなるところや、誰もの幸せォ願っているようなところは私も同じなので親近感が個人的には沸いた

機能でなく意味

 上記の通り本書では一貫して『機能ではなく意味を売れ!』ということを言っている。どういうことかわからないと思うので具体例を下記にまとめる。

 機能:おもちゃのギミック、携帯の軽さ、車のカーナビや運転のしやすさ
 意味:ブランド、スパチャ、NFT、ライブグッズ

 この二者の違いはなんだろう。それは唯一無二であるかどうかだ。機能は競合がいる。誰もが追求する。特に日本人はそうだ。日本人は職人気質の国民性があるためそういう細かいところまでの機能がしっかりしている。だが今日本はもう人口も減っており、また大体の商品が消費者にとっての及第点を出してくるものばかりだ。機能を売るにはもう限界が来ている世の中になっている。だから意味を売る方向にシフトにしようというお話だ。
 意味はその商品だから買う。そのブランドだから買う。その人が売っているから買う。というような感じだ。グッチに機能なんて誰も求めていない。そのブランドだから買う。高級車もそのブランドだから買う。そこには機能、例えば便利さなどは求めていない。推しのアクリルスタンドや服、ポスターなんかもここに含まれる。この意味を買うという考え方はこの本を読む前は私があまり好んでいなかった考え方で、「高級車買ってなんになるん?」「財布なんてその辺で売っとるやつでええやろ」というのが基本的な考え方だ。実際この高級車と財布に対して思うことは変わらないのだが、推し活のグッズに関しては考え方が変わった。

おもちゃを買うということ

 私の記事を何回か読んだことがある方ならわかると思うが私は生粋のニチアサ大好き人間である。仮面ライダーや戦隊のグッズもそれなりに買う。ただ私はグッズも機能重視で買っていた人間だ。日頃使えるものや、玩具で言えば機能的に面白いものなどそういった視点で買うスタイルだった。だから「アクリルスタンドとかあってもしょうがないやろぉ〜」「動かんソフビとかなぁ〜、うーん」「おもちゃの機能的に...」とかも思っていたりした。だが今回の本を読んでちょっと考えを改めることにした。
 この本の意味という言葉には応援代が含まれている。その人のファンだから買うというのもここに含まれる。その人の生活を応援したり、この金で面白いことをしてくれというのもあるだろう。私の場合ライダーや戦隊が主だ。
 私がおもちゃを買う理由の優先度に玩具の機能というのが今まであった。その理由は買ってすぐ遊ばなくなってしまう、飾っていてあまり遊ばない、ということがダメだという考え方があったからだ。玩具自体は結構いろんなものが欲しくなる。長期的に遊ばないともったいないという思考が頭に巡って購入を渋った商品もなかなか多い。長く遊び続けるにはそれなりに機能が必要だ。だから機能の薄い商品を買うのは避けてきた。もちろん金銭的問題もある。
 しかし、この意味を買うという考え方は、家に飾っておくというのを肯定する考え方だ。自分の家に飾っておいてウハウハ自己満足する。それを許す考え方だ。ウハウハ自己満足するというのは金持ちが高級車を買うことと本質的には同じである。それを許して来なかったが、今回から許すことにした。これを許さないと多分将来も積むだろう。あと変な束縛から解放されて気持ち的にちょっと楽になった。
 さらにここでお金を出さなかったら、東映、BANDAIの売り上げが悪くシリーズ存続に影響がある。むしろ応援という意味でもお金を出した方がいいということを思った。もちろん自分の出せる範囲でだ。

終章

 読んでよかったと思う。今回の本はお金を集めるための手段として機能を売るのではなく意味を売れということを書かれていた。だが私は消費者の視点として意味を買うということに理解を示した。筆者の意図伝えたい意図とは違う。ただ筆者の意図はもちろん理解している。筆者の意図を理解したい方はぜひ読んでみて欲しい。

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