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ヨーロッパの駅 あれこれ
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見出しの写真は、ミラノ中央駅からヴェネチアに向けて、高速列車イタロに乗ろうとした時のものです。駅のこのような高い屋根を見ると、旅情を誘いますね。
ヨーロッパの駅を少し旅してみましょう。
1.フランクフルト中央駅(ドイツ)
日本からドイツに行く場合、フランクフルト駅が玄関口になる場合が多いですね。その駅舎は、歴史を感じられる、いかにもヨーロッパ的な石造りです。
1888年に開業したこの駅は、東京駅と姉妹駅の提携をしているのは、意外と知られていないことだと思います。
1914年開業の東京駅よりは、かなりのお姉さんですが、駅舎が両方とも歴史的建造物だということや、ともに大都市の拠点駅であるということが共通点として挙げられます。
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この高い屋根が太陽光を取り入れるように設計されていることは、電気代の節約にもつながりますね。
この屋根はトレン・シェッド(train shed)と呼ばれるもので、元来は蒸気機関車の煙を狭い空間に充満させないために、高く設計されたとのことです。
2.ミラノ中央駅(イタリア)
屋根から採光すると言えば、次の駅もすごい構造です。イタリアのミラノ中央駅です。1912年に着工したそうですが、途中、イタリア・ファシスト党の権威を高めるための設計変更などがあり、1931年に完成しました。
現在のコンコースを歩くだけで、宮殿か博物館にいるような気分になります。72mもの高さの天井を見上げると、「これから旅にでるぞ」というよりは、「いいか、俺の権威がわからぬか!」という声が聞こえてきそうです。
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このコンコースにも、さまざまなショップが立ち並んでいて、多くの人は陳列された商品に目が行って、天井を見上げる人は少ないようです。
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昼と夜の顔をお見せします。
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世界一美しい駅と言った建築家がいるそうですが、私は、この荘厳な大理石の駅は、好き嫌いが分かれるのではないかと、思います。
3.アムステルダム中央駅(オランダ)
アムステルダム中央駅と言えば、辰巳金吾の設計した東京駅は、この駅をモデルにしたという説もあるようですが、否定的な見方もあるようです。
それよりも、アムステルダム中央駅とよく似ているのが、アムステルダム国立美術館です。そのはずです。設計者が同じ、P.J.H.カイペルスという建築家です。
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この2つは明らかに似ていますね。この美術館では2023年、フェルメールの作品が28点展示された、史上最大規模のフェルメール展がありました。私が気がついた時には、チケットは完売でした。
アムステルダム中央駅でびっくりしたのは、次の写真です。首都の駅前におびただしい数の自転車が駐輪されていました。ほとんどが平地であり、エコ・フレンドリーが生活に根付いているオランダでは、自転車の数は人口より多いそうです。
でも首都の駅の顔としては、いかがなものかと言う人はいないのか、あるいは何か別の事情があるのでしょうか。
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このような風景は、オランダの各地で見られるはずです。
4.マーストリヒト駅(オランダ)
オランダついでに、ステンドグラスが美しい駅として、マーストリヒト駅が挙げられます。最近では日本でも駅に、ステンドグラスが設置されるところが増えてきましたが、マーストリヒト駅のように、教会のステンドグラスと遜色ない美しいのが見られるのは、珍しいのではないでしょうか。
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マーストリヒトは、街を東西に分けるマース川沿いに発展した、オランダで最も古い街の一つです。EUの創設を定めた「マーストリヒト条約」(1992年調印)は、社会科の授業などで聞いたことある方もいると思います。
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1980年代の終わり頃、つまりバブルが弾ける前に、あと10年もすればヨーロッパは一つの通貨で旅行ができるようになると、盛んに言われてました。私はそんなことが、本当に起きるのかなあ、と疑っていました。
歴史が転換するときは、時代の大きなうねりの中で急速に転換するものだと、実感しました。
また、やはり1980年代に、東西ドイツ、朝鮮半島は統一されるか、という議論を仲間としたことがありました。大方の人は、我々が生きている間には、無理だろうと言う意見でした。私もそう思っていました。
時代を予知するということは、素人はもちろん、学者にとっても難しいことなんですね。