【映画感想】市子
ずいぶん久しぶりに邦画を観た。
壮絶な人生を描くヒューマンドラマ『市子』
昨年『ある男』を観たから
オススメに出てきたのかもしれない。
あらすじで結構言っちゃってるけど
私はあらすじを確認せず観た。
杉咲花さん、もちろん知っているが
普段邦画もドラマもあんまり観ないから
正直こんなに演技が上手かったのね!と驚き。
以下ネタバレ
ーーーーー
まず、作中で市子や市子の母親が
鼻歌で歌う「虹」
息子が小さい頃、歌のお兄さんお姉さんが
ひたすら歌っていて馴染みのある歌だし
園や小学校でも歌っていたので
明るく元気なイメージ。
が、とんでもない状況の時に
歌っちゃうもんだから
ミスマッチな違和感が悲しく怖い。
無戸籍の苦労は計り知れないし
献身的な看護もどこかで力尽きる
月子を殺したあとの
母親の「ありがとう」がなんとも言えない。
アイデンティティの確立や
普通の幸せを求めてるだけの市子。
過酷な宿命を背負いながら
市子として普通に生きたいと
願う市子の悲痛さが胸を締め付けた。
プロポーズの涙は、嬉しい気持ちとお別れをしなくてはいけないという悲しい涙。
プロポーズは前半と後半と2回同じシーンがあるが、市子のこれまでを知ってからの後半は感じ方が全く違う。
正直後味のイイ映画ではないけど、
杉咲花の演技力に惹き込まれる映画👏