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【驚愕】モンスターパイプラインが売れるキッカケが凄すぎる!!

気合が欲しいときに皆さんがよく飲むモンスターエナジー、もはやレッドブルやコーヒー以上に人気が出てきてますね!そんなモンスターエナジーですが、ピンク色のラベルのモンスターエナジー、最近良く見かけませんか?そう、その名も《モンスターパイプラインパンチ》です。

中身には、パッションフルーツ、オレンジ、グァバが混ざっていて、爽やかな味わいが特徴のモンスターパイプライン。実はこれ、小売本部や製造元のAsahi飲料も知らない、売れるまでのプチ逸話があったのです!!その逸話について、紐解いてみましょう!!


1.始まりはとあるコンビニから

1.1.当時のコンビニの様子

パイプラインが発売され始めたのは、2019年4月23日。日本でロックダウンが始まる約1年前の話です。当時、港区のとあるコンビニで働いていた私は、夜勤以外の時間帯、フルに働いていました。今だと完全に長時間労働の監査の対象になりかねませんね。。。

朝早く出勤し、通勤客に向けてレジを打ちながら栄養ドリンクの発注をし、さらに、メインの揚げ物が上がっているかを確認する、というトリプルタスクをやっておりました。出勤客のピークが終わり、コーヒーミルクを補充し、レジを打ち続けながら、昼食の時間に向けて揚げ物の準備をしていたのです。

昼の時間はかなり捌けるので、揚げてから廃棄時間を記入する余裕もなく、15分刻みで全て頭の中で管理し、手の空いたタイミングで時間を記入する、ということをしてました。揚げ物には廃棄時間があるので、例えば廃棄時間ギリギリのタイミングに1種類ごとに2枚ずつ残るように、という店の勘で運用します。

コロッケのサクサク感を良くするために、フライヤーを斜めにしたり、油取り紙に縦置きにしたり、とマニュアル外の味にも拘る作り方をしたので、てんてこ舞いでした。レジの人数が少なければ少ないほど、それだけ品出し組に人員を回せるので、とにかくマルチタスクに特化してました。

キリのいいところで休憩回しをし、食事も済ませた後は、昼食ピークが始まります。オフィス街の昼の客は、とにかく弁当目当てで、洪水のように人が混みます。弁当を温める係をやり、前線に立つレジ担当を補佐しました。レジ袋税がないので、予め弁当用レジ袋のストックもあります(上に置くだけで渡せる状態)。

派遣スタッフが前線なら、時間効率を考え、釣り銭管理や袋詰の手伝いなど、出来ることはどんどんやりました。しかも、2人前線を1人の弁当係が補佐するという状況です。そうでもしないと捌けない状況です。そして、ピークが過ぎ、揚げ物がなくなったころ、今度は品出しに役割を変えます。

まずは弁当類の前出し顔出しを急いでし、とにかく配置で商品をアピールします。作業しながらも「明日大事な勝負イベントがあるんだけど、あなたオススメの商品はどれかしら?」という質問にも自分なりの回答でオススメしないといけません。終わったら、栄養ドリンクを補充し、お菓子と麺類の品出しをします。

一旦夕飯を取り、夕方に到着する飲料、栄養ドリンク、お菓子、麺をどんどん補充することとなります。この時に、新商品のパイプラインの補充場所を考え、スペースを開け、どんどん飲料を補充していきます。冷蔵庫の中のはずなのに、滝級で汗だくだく状態でした。過密労働を長時間やっていたわけです。

1.2.パイプラインが売れるコツ

コンビニの売り場づくりで外せない概念が、同じ商品を何列並べると効果があるか、というものです。2〜5フェイスが効果がある、と言われています。ただ、何が売れるか、何が売れないかは、季節や商品自体、陳列場所など、様々な要素に左右されます。

夏場だと飲料系やゼリー系が売れ、冬だと饅頭、おでん、揚げ物、ホット飲料が売れる傾向にあります。また、発注データを見て売れ筋商品だと分かったら、それに合わせてフェイス数を設定すると、売り場が欠品しているのに倉庫の中にその商品を眠らせている、という事態を防ぐことが出来ます。

売れ筋商品は、ゴンドラの端になるべく寄せ、目線を計算するといい、とは言われます。そして、なるべくジャンルの近い商品同士で固めて棚を支配すると、売れやすくなります。一応本部が陳列マニュアルを定期的に配布はしますが、フランチャイズの現場ごとに、出来ることが変わるので当てになりません。

そのためには、今ある在庫から次善の策を考えておかなければなりません。サイズを揃える、色を揃える、など、誤魔化し方はいくらでもあり、マニュアル通りでなくても見た目をキレイにする方法はあるのです。新商品は売れ筋のすぐ隣に置く、というのも、よくあるテクニックです。

当時の私は、1フェイスずつ陳列したとして、万が一1種類のフェイスが欠品した場合は、隣の商品を後ろから前出しできれば2フェイスになって売上が上がる、と把握しておりました。また、常に商品が充満している様子を演出すれば、同じフェイスの後ろの商品が異なっても問題ない、とデータが知らせてくれました。

そのため、定番の商品であるモンスターエナジーの隣に、残りのフェイスを全部使ってパイプラインを配置しよう、と考えます。丁度モンスターエナジーのコーナーが端に残り2列空いてました。新商品はリスクがでかく、力を入れて売り切ろうとその2列を全部使いました。裏技である隣同士の商品の交互発注は面倒ですし。

1.3.まさかの欠品

本家のモンスターエナジーも1フェイスしか置いてないのに、新商品のパイプラインを2フェイスも置く、という、とんでもない気合の入れ方です。商品が飛ぶように売れます。それが本部にデータとして送られれば、本部が他の店舗にパイプラインを売り込むよう説得しにいきます。

一気に全店舗でこれが波及すれば、仕入元の在庫量がなくなっていきます。売れすぎて他の商品の原料がなくなるから販売中止、という事態を招いてしまいました。ですが、これが、パイプラインの産声をあげたキッカケとなったのは間違いないと思います。(この思考回路が、職安にプログラマーを勧められた理由かも知れません)

2.他の商品でも似たようなことはないか

2.1.ブーストバイツの例

別に私は明治の回し者でもありませんし、PRするつもりもありません。ぶっちゃけ、こういう食品に頼るのは、必要な時以外はやりたいとも思いません。ですが、一時期、この商品に頼っておりました。そうです。私が雲助だった頃の話です。

業界のシフトは、週3日勤務、月11〜13日勤務になるよう公休調整、18〜20時間拘束、休憩3時間、という特殊な形態です。日勤のような働き方のほうが安全にも見えますが、日勤のほうが精神を病みやすく離職率が高いみたいです。運転中に発狂したら目も当てられないことになります。

そのような状況なので、体を長時間運転に合わせるために、色んな眠気覚ましを買っては試していました。コーヒーは水分なので、その分トイレが近くなります。運転中に飲めません。なので、最初はフリスクを使ってました。ただ、段々と効かなくなってきます。そこで、次の商品を試していました。

こちら、発がん性物質があるのが難点ですが、効果は抜群で、食べている間は居眠り運転を防ぐことができます。なので、コンビニで定期的に買おうとしました。しかし、取り扱いがもうなくなり、あちこちで探しても既に売り切れていました。

ということで、仕方なく代替商品を探すことになるのですが、それが例のブーストバイツです。e-MINTIAの瞬間バーストの失敗に学び、新商品発注中止の事態になる前に買い占めを決意します。売り場の商品を、数点の商品だけ残して残り全部買う、という大人買いに走りました。

該当店舗の売上データが本部に知らされるので、流石に他の店舗にも指導が入るのでしょう。別のコンビニに寄った時に、ブーストバイツ2フェイス、Fruit Emotion版が2フェイス、計4フェイス陳列されていました。現在でもスーパーで似たような陳列方法なので、売れているでしょうね。

2.2.トロピカーナの例

2017年頃でしょうか。当時は、パチンコの風当たりが厳しくMax機規制が進み、Facebook全盛期でそのレスバと分断で都知事が変わり、NewsPicksのレスバと分断が悪化し、ブロガー議員の音喜多氏とキュレーションメディアの相打ちレベルのレスバと分断があり、安倍元総理が逆転一人勝ちし、トランプ大統領の時代でした。

その時は、トロピカーナのグレープフルーツジュース、1リットルあたり大体160円くらいで、手軽に買えました。商品だけで見れば、トロピカーナ以外のメーカーのほうが安いです。しかし、農薬がないのか分かりませんが、何故か圧倒的に口にフィットし、体に違和感なくスッと入る感覚を覚えます。

株の世界には、NISAではなく、アービトラージ、という手法があります。簡単に言うと、タダ得です。株が上がっても下がってもどちらでも利益が得られる、最強の状態です。株の世界のアービトラージを、私は商品購入で再現したのでしょうか?ある日を境に、他の銘柄はそのまま、トロピカーナだけ実質値上げです。

900ミリリットルのキャップつきのトロピカーナが298円でしたかね?現在は900ミリリットルの紙パックが278円であり、値下がりしたのですが、何があったのでしょうか?他は油などが急激に値上がりしてるのですが。果実の生パルプ入の紙パックだと330円だった記憶が朧(おぼろ)気ながらあります。

それでも、この味に勝るものはない、と買い続けた結果、ここ1〜2年、キャップも生パルプもなくなり、生パルプ無しの紙パックに代わります。値上がりもしたような気もしないでもありません。実質値上げです。去年か今年の春か、ついに品切れを起こします。代替の銘柄が代わりに展開されるようになってしまいました。

店を変えてトロピカーナに再びありつけたのは奇跡ですが、何故か値下がりしてます。個人的には買い、とは思ってますが、原因がわからないので怖いですね。

とはいえ、ニッチな層に売れる、と店側が認識しなければ、値上げ、という選択肢は取らなかっただろう、と個人的には分析してます。売れる場合、顧客が多ければ、販売数を増やして猛アピールし、薄利多売をする戦略を取るでしょう。逆に、顧客が少数の場合は単価を釣り上げるでしょう。

モノポリーゲームをやると分かりますが、回転率の高い商品を優先させたほうが利益が得られます。逆に、回転率が少ない場合、資源を買い占めて競合を潰すか、値段を釣り上げて元を取るか、早めに利確して撤退するか、が求められます。適切な値段と売り場づくりが、売上を得るコツです。

3.まとめ

パイプラインに限らず、売り場のレイアウト一つでヒット商品はある程度生み出すことが可能です。陳列方法は2種類あり、徹底的にキレイにする方法と物量で攻める方法です。ドン・キホーテのジャングル陳列は、物量をアピールした手法です。逆に、OKストアの陳列は、埃一つなくピカピカに整ってます。

後は、レジの回転率、品出し効率、QSCを徹底し、ニッチな商材の値段を適切に上げ下げすることが求められます。従業員が私語を話し出す職場は、その時間だけ売上向上に貢献できず、人件費が無駄ということになります。1人あたりの労働成果が少ないからです。私語の余裕を与えない店舗オペレーションが重要なのです。


おまけ

本部マニュアルにもないおでんの管理の仕方や、2020年1月のマスク入荷不可能事件など、コンビニでの他の秘話は、別個でまた行います。特に、1月でのマスク買い占めによる全国的な被害は、3ヶ月の時間差で4月のロックダウンに繋がります。検索をかけたら台湾メディアが詳細を語ってくれました。

日用品の買い占めの件は、かなり危険な話題なので、流石に800円クラス、メンバーシップ限定で有料にしようと思ってます。Facebookが2017年くらいに炙り出した分断を、2020年に更に細切れに加速させ、どうしても論争が避けられないからです。お金を払えば、誹謗中傷合戦をしづらくなるでしょう。

上のnoteには、消費者目線からのスーパーのテクニックが書かれています。個人的には、自分が店長なら、5の部分は本部に逆らってでも話半分にしたいと思ってます。いくら利益率が高くても、売れなければ意味ないですからね。利益率だけに頼るのは、経営効率が悪い、と宣言しているようなものですし。

ヒット商品を捨ててまで利益率で勝負するのは危険だと思います。値上げは物価に合わせ、それ以外で勝負したほうが、在庫リスクを減らすことができるでしょう。売れない商品を大量発注し、最終的に無理な値下げをして廃棄したケースも見たことがありますし。その商品、試食して激マズでした。

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Ubuntu初心者である漫画村の弟子
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