読者の意見を取り入れると、創作性は失われる
自動車が発明されるまで、移動手段として人々が望んだのは馬車が全盛だった時代なので「丈夫で足の速い馬」でした。「車が欲しい」とは誰も思わなかったんです。そりゃそうだ。"ない"んだもの。
スマートフォンもそうでしょう。電話・音楽プレイヤー・WEB機能。それらを1つにまとめるなんて、誰も望んでいなかったのです。出現してから「これこれ!こういうのが欲しかったんだよ」とみんなこぞって絶賛したんです。
もしもユーザーの意見を取り入れていたら、いつまで経っても自動車もスマホもこの世に登場してこなかったのです。
作家の森博嗣さんも小説について似たようなことをおっしゃっていました。読者の意見を聞くと、つまらない作品になるって。
小説でもエッセイでもそうなんですけど、人からアイデアをもらうとあんまりなんですよ。「こういうのを書いてほしい」ってのはいいんですよ。その内容までヒントをもらってしまうと、おそらくつまらない記事を書いてしまう。
「絶対におもしろいから」と言われても、平凡な記事ができあがります。アイデアは喉から手が出るほど欲しいんだけどね。
自分がおもしろいと思うものを書くしかないんです。これまでにない、誰も想像すらしないおもしろさは、誰も知らないんだ。
思いつきそうで思いつかない。
コニシ木の子さんがnoteで広めた「なんのはなしですか」が思いっきりそれで。記事の最後に「なんのはなしですか」と書けば、妙に締まる。もうなにを書いてもいける。自由度が格段にあがります。魔法のフレーズです。
でも誰もしてこなかったんです。
想像すらしていなかった。
誰かから「魔法のフレーズを作ってよ」とコニシ木の子さんは頼まれたわけでもない。自分で考えたんです。「こういうのあればおもしろいよね」って。
新しいアイデアは、誰も考えてないから新しいアイデアです。誰に聞いてもわからない。だから自分自身で「なにがおもしろいか?」を考えまくるっきゃないね。
それがおもしろいかどうかは、それこそ書いてみなくちゃわからない。反応は気にする必要はないからね。だって、新しいから。
今日も読みにきてくれてありがとうございます。枠からはみ出すぎるとわけがわからないんだけども。
[画像協力:さちわ]
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