ディスクライブ・メソッド・オンライン〜レベル1《水曜日のエッセイ by 逢志亭あーや》
水曜日の記事は文章クラブ『放課後ライティング倶楽部』メンバーさんが担当です。だいたい2ヶ月くらいで順番がまわってきます。
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「さぁ、この広大で豊かな土地を自由に歩むが良い」
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そんなセリフで、ひょっとこ仮面に放り出されて早数ヶ月。
いまだに「ハジメの街」から出られる予感がしない。
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住人の話からわかったのは『旅人オリジナルのエピソードを文章にして、町の人に読んでもらう』と、お金や経験値が得られるシステムらしいこと。
とはいえ
「そもそも書けないから【放課後ライティング倶楽部】に参加してるんですけど?」
そう思ってぶつくさ文句を言ったところで、誰もこちらを見向きなんかしない。
自分の頭と手を総動員して、少しでもおもしろいと思われる文章を書くしかないのだ。
日々、ない頭をしぼっては、エピソードをひねり出してどうにか文章にしてみる。
それを繰り返すことで、なんとか飢え死にだけは回避できていた。
がしかし、波状攻撃のように押し寄せる「もーだめだー」の絶望。
なにも浮かばない! どうしよう。
たすけて、ひょっとこ仮面!!
打つ手がない、どうしようもない。
そんなときには、神にすがる気持ちで祈りをささげる。
すると、ふっとひょっとこ仮面が現れて、無言のまま数枚の紙をそっと手渡しされた。
なになに……?
『あなたの書いたものを読みたいと思われる、ファンを増やす記事の書き方』
『え、まだなにを書くか考えてるの?』
『何回書いても何回書いても……「文におもしろみがない」』
グゥ………っ!!!!
痛恨の一撃。
♪チャララッチャッチャ~
どこからか軽快な音楽とともにメッセージパネルが現れた。
【 じしょ を てにいれた! 】
経験値がたまったのか、どうやらアイテムを取得したらしい。
優に5センチはあるように見える、ずっしりと重厚感のある分厚い紙の束。
ファンタジーっぽい世界観なのに、羊皮紙などではなく、ちゃんと辞書用のインディアンペーパーが使われている。……のはともかくとして、ぶっちゃけ単純に重い。
「これは武器なんだろうか、それとも防具かな……」
途方に暮れながら、本来と違う用途に思いをはせてみた。
[ライター:逢志亭あーや]
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