初めてのチーム小説を振り返って
今年の夏、初めてチームで小説を書くということをしました。
詳しく言えば、チームで叶えたいことの企画を作り、その企画書と小説を書くというものでした。
そのコンテストのお誘いをいただいた時、正直迷いました。
前の記事でも書いたように、夏場は小説のコンテスト締め切りが多い時期で、毎年それに追われることが多かったから。
自分のキャパに自信がなかったんですよね。
みんなと作るものって、ぜったい適当にはしたくないし、やるからには高みを目指したいし、まかせっきりにはしたくない。でも、その時に何が起こるかも、自分の小説への想いも、すべてが中途半端にはならないか?という不安。
でも三月さんからのお誘いということと、「猫についての物語」という三月さんの案を聞いて、参加させてもらうことにしました。
みんな、それぞれ仕事や家庭がある中で、小説コンテストの〆切があったり、忙しい中でのこのチーム戦の企画。
しかも初めてのことで、4人のイメージが合わさっているのかってところも心配でした。
作家って個人プレーでしょ。
自分でストーリーを考えて完結に持っていく。
コツコツと地道な作業をして、何度も読み返して。
その中で、他者に見せて感想を求めない限り、人の意見を聞くことがない。
それにみんな、しっかりこだわって作品を書くわけだから、あーだこーだ言われたくないわけですよ。
でも、今回はチーム戦だから、みんながまとまらないといいものは生まれない。
それは4人が4人ともしっかり考えていて、みんなの意見をしっかり受け止めて、改善していこうという気持ちがすごく感じられた。
たぶん、人数が多すぎても、そこに自分勝手過ぎる人がいても上手くいかないのがチーム戦なんだろうなと思った。
私は担当さんと何度も編集作業をしたので、何かを言われることも、それこそダメ出しも、たんまりあった経験があるから多少気持ちは楽だったかもしれない。
ストーリーを決めていく作業や、アピールすること、お互い意見を言い合ったり、手分けして作業をしたり、いろんなことを学んだ気がする。
そんな中で、自分の作品の〆切だったり、他のコンテストの修正だったり、いろんなことを、あっちへこっちへと駆け巡った日々。
「まだ出来る、まだ出来る」
自分のもっていたキャパを超えて、それでもまだ出来るんじゃないかと思えている今、コンテストの〆切に余裕を持って参加出来たこと、もうそれだけで私にはすごい収穫だった。
書きたかったメインの作品が、その時点で仕上がっていたのが心の余裕にも繋がったとは思うけれど、それにしても「あれもしてみよう。こっちにも挑戦してみよう」という気持ちになったのは初めてかもしれない。
これだけのことが自分の中に取り入れられるんだということが分かって、この気持ちを来年につなげていくことが出来るという思いが私は嬉しい。
そして来年はもっと違う自分も見てみたい。
たぶん、今年の残り3ヶ月はインプットの時間が増えそうです。
新しい作品のイメージは出来ていますが、それを固めていく時間と資料を読み漁る時間とであっという間に過ぎてしまいそうです。
でも、そういう時間も楽しい。
忙しかった夏を過ぎて今こうやって思えるのも、経験のないことに挑戦できたという思いがあるからかもしれない。
次へ挑戦していくことへパワーをもらえた気がします。
monogatary.チーム戦企画へのお誘いをしてくれた三月さんありがとう!
最後まで欠けることなく4人で参加できたこと嬉しかったです。
みんな、ありがとう!