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伊丹十三「女たちよ!」「ヨーロッパ退屈日記」-誰かの模倣ではない、自分のための矜持を探す本
唐突だけれど、ぼくは時折「スノッブ」という言葉を使う。
知っている人ならわかると思うけれど、そう、かの伊丹十三の受け売りである。
パスタの正しい作り方、マヨネーズなんて買ってきて野菜にかけてはいけないということ、イギリスの車はオイルが漏れるものだ、そういう、「僕らが見過ごしている日常の、本当の部分」を知ることができるのが彼の著作
「女たちよ!」であり「ヨーロッパ退屈日記」
だと思っている。先ずはこれを推してくれたぼくの心の師に感謝したい。
伊丹十三と言えば生半可ではない「ヨーロッパかぶれ」なのである。つまりそういうことがつらつらとひたすら書いてあるのだけれど、これがまた我々の日常のどこにでもあるものだから、読んだ後には見え方は変わってくる。
何よりも、もとから多趣味で好奇心が無尽蔵のぼくであるけれど、こと料理が好きになった理由や、洋服やお酒や小物に拘る理由は、いちいちそこにあるヒストリーを知ることが楽しいということを伊丹十三に教えられたという側面がある。
男ってのはカッコを付けたい生き物なんだ。だったらちゃんと知識を身に付けて、本当に好ましい格を付けようじゃないか。
そういう本です。是非ご一読を。
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