2025年入試の時事問題を考える その15
無料公開記事その15です。
今日は時期毎における時事問題の扱い方を紹介します。
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2025年入試の時事問題を考える|田中則行 (note.com)
4,まとめ~時事問題対策の進め方に変えて
以上、時事問題への考え方と、2025年入試問題で狙われやすい時事問題について解説しました。最後に時事問題への取り組み方を時期毎に述べたいと思います。
(1)今の時期の時事問題の考え方
今は授業で学んだことの理解に専念してください。おそらくこの時期は公民分野の学習をしているはずです。社会科が専門で、経験値の高い先生なら単元学習と並行してそれに関する時事問題について触れるはずです。そうした話に耳を傾けて時事問題の理解を図るだけで十分に効果があります。
それだけでは不安もしくは社会科が得意で日頃からニュースに関心の高い子であれば家庭でも時事問題について話し合ってください。6年生になるとかなり踏み込んだところまで学習するため保護者は学習スケジュールなど生活面のフォロー(それだけでも十分助かりますが)はできるものの、学習自体のフォローが難しくなります。しかし、日頃からニュースを見ていれば時事問題について話し合うことができます。保護者もニュースに関心を持ち、親子で話し合う。そうした習慣を持つことは時事問題の理解以外にも例えば語彙力を増やすといった様々な効果が期待できます。さらに「○○についてどう思う?」といった議論が進めば長文記述対策にもなります。
時事問題は保護者が子どもに教えることができるものの1つです。是非保護者もニュースに関心を持ち、親子間で話しあってください。
(2)過去問の利用
6年の1学期が終わる頃には3分野の学習が終わり、総合演習に入ると思います。また経験を積ませるために過去問に取り組むかもしれません。塾によっては『有名中問題入試問題集』(声の教育社)や『中学入学試験問題集』(みくに出版、通称銀本)や『近畿の中学入試問題集』(英俊社)などを購入させて過去問に取り組ませるかもしれません。第3章でも述べたとおり、2025年入試は2024年より前に起きた今も関心の高いニュースも出題される可能性があります。つまり2025年入試で出題されるかもしれない時事問題が過去の入試問題にある可能性があります。志望校の入試問題だけでなく志望校の傾向に近い入試問題にも目を通し、第3章で紹介した時事問題が載っていたら取り組ませるといいでしょう。
通常、時事問題は継続することがないため古い年度の過去問を取り組むことは積極的に勧めません。例えば2024年入試は広島サミットに関する問題が多く扱われました。しかし、2025年入試で扱う学校はないでしょう。このように時事問題は旬のものが多く、年をまたぐと扱われないものです。しかし、第3章で紹介したような、毎年話題になっているものについては過去問を通して時事問題対策が行うことができます。是非入試問題を利用して対策を進めて下さい。
(3)市販の時事問題集の扱い方
2年前に市販の時事問題集の扱い方についてnoteに書きました。
市販の時事問題集の使い方|田中則行(旧中貴社) (note.com)
詳しくはこちらを参照して欲しいですが、ポイントは以下の通りです。
①市販の時事問題集は2冊購入する
②1冊は演習に特化したもの、もう1冊は時事問題の内容を押さえる目的で購入する
③1冊は受験生が演習で使い、もう1冊は保護者が読んで時事問題について細かいところを押さえる
④受験生が分からないところは保護者が説明する。受験生は時事問題の解説部分は読まない
時事問題集が出る頃は受験まで3ヵ月を切っています。この時期は過去問演習などに取り組んでいる時期です。この時期に時事問題の概説を読んで内容を覚えるのは非効率的ですし成績を落とすおそれがあります。ですので、親子で時事問題集の扱い方を分担した方がよいのです。
因みに演習に特化した時事問題集も今年も作成する予定です。もしよかったらご利用ください。