2025年入試の時事問題を考える その1
無料公開記事その1です。
今日と明日は中学受験における時事問題についての私見を紹介します。
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2025年入試の時事問題を考える|田中則行 (note.com)
1,時事問題の考え方
(1)時事問題のタイプ
まず、時事問題の考え方からお話しします。時事問題の出題は大きく2つのタイプに分けられます。
A:時事問題に直接的に関係するもの
B:時事問題に間接的に関係するもの
Aはニュースなどで報道される内容です。一方Bは授業で学習したAに関係するものです。
例えば2024年に北陸新幹線が延伸しまたが、延伸した区間(金沢~敦賀)を聞くのがAとしたら、北陸新幹線が通る都県の地理や日本の新幹線について聞くのがBです。そして実際に出題されるのは圧倒的にBが多いです。その比率は1:9かそれ以上でBが高いです。なぜなら、時事問題は大問を作るためのいわば振りで、それを基に小問を作るため自然とBの割合が高くなるのです。
時事問題集が出ると保護者や塾はニュース解説に時間を割きますが、正直に申し上げてそれは賢い使い方とは言えません。時事問題集が出るのは大体10月末~11月初めです。その時期は過去問演習を行い、追い込みをかける時期です。その時期に入試本番であまり出ない細かい部分に時間を割く余裕はありません。それならば、時事問題集の後半に掲載している問題演習に時間を割いた方が効率的と言えます(ちなみに、毎秋個人的に時事問題を公表していますが、ニュースに関する説明はほとんどなく、演習に特化したものにしています)。
※ イメージ図
以上から中学受験の時事問題は以下のように考えるといいでしょう。
●時事問題はニュースそのものを積極的に聞くことはほとんどない
●時事問題は大問を作るための素材にされることが多く、小問での出題は数 問程度。
●時事問題のニュースを基に、それに関連する、これまで塾などの授業で習ったものを出題
次に、入試問題における時事問題の捉え方を紹介します。