サステナブルな日本の伝統工芸品「草木染め」
こんにちは!プロデュース部の森本です。
早速ですが、みなさんは草木染めをご存知ですか??
草⽊染めとは、植物や果実などを原料とする「天然染料」を
使った染⾊技法のことで、⽇本では縄⽂時代から⾏われていたとされています。そんな⽇本⼈が古来から受け継いできた「草⽊染め」が、いま!
環境に優しいサステナブルなファッションとして、注⽬されているのです。
草⽊染めと聞くと、お⼟産屋さんによくある「⼿ぬぐい」など、なんとなく
地味なアイテムしかないイメージだったのですが、少し前に東京の蔵前にある「Maito Design Works」というショップを訪れた時に、その印象は変わりました。
そして、草木染めに興味を持った私は、この天然染料について学ぶべく、
渋谷の文化服装学院へ講座を受けに行ってきました!
天然染料には植物から抽出する「植物染料」と、⾍や⾙などから抽出する「動物染料」があります。今回はたくあんや栗の⽢露煮などの⾊付けとして使われる植物染料の「クチナシの実」を使って綿のハンカチを染めていきます!
①まずはクチナシの実をハンマーで砕いて、水から煮出します。
②その間にハンカチを畳んで、板で挟んだり輪ゴムで縛っておきます。
③次に繊維に付着している不純物を除去する為、⽣地を⽔に浸します。
④先程作った染料液に脱⽔後の⽣地を浸し、弱⽕でコトコト煮て染⾊します。
⑤染め終わったらすすぎ洗いをし、脱水します。
⑥ 別の容器で、ぬるま湯にみょうばんを溶かした媒染液を作ります。
⑦作った媒染液に染⾊した⽣地を浸します。
媒染液に浸すことで、繊維を⾊鮮やかにします
⑧ 浸し終わったらすすぎ洗いをし、脱⽔します。
⑨ 縛っていた板や輪ゴムを⼀度解いて、再度場所を変えて縛ります。
⑩ 別の容器で、クチナシブルー(クチナシの染料を発酵させて
⻘⾊を抽出した染料)を⼊れた⽔を⽤意します。
⑪ 先程縛り直した⽣地を浸して、弱⽕でコトコト煮て染⾊します。
⑫ 染め終わったらすすぎ洗いをし、脱⽔します。
⑬ 別の容器で、ぬるま湯に銅を溶かした媒染液を作ります。
⑭ 作った媒染液に染⾊した⽣地を浸します。
媒染液に浸すことで、⾊を布に定着させます
⑮ 浸し終わったらすすぎ洗いをし、脱⽔します。
⑯ 縛っていた板や輪ゴムを解いて、全体を⽔洗いし、脱⽔をしてアイロンをかければ完成です!
草⽊染めは⼿間やコストがかかってしまいますが、同じものは2つとできない「ひとつひとつの個性」や、時間とともに「味のある⾊合い」を楽しめるという魅⼒もあります。
せっかくなので、襟元や袖⼝が⻩ばんでしまった⽩シャツをコチニールという⾍から抽出した動物染料でも染⾊してみました!
2015年にSDGsが掲げられてから、世界中で地球環境に配慮したサステナブルな素材を使ったアイテムがたくさん誕⽣しています。
⽇本で受け継がれてきた⼤切な⽂化を味わいながら、これからの未来につながる⼀歩として、⾝近にあるもので草⽊染めを始めてみてはいかがでしょうか?