Lomokie Diary #43🇬🇭「塵が積もって初収入」
この前の続きです。
私の現在の活動のメインはプラスチックごみのリサイクル。学校保健というより環境教育隊員っぽいことをしています。
ピュアウォーター(ガーナで最も身近な飲み水)の袋を回収して地域のバイヤーさんに売ることで現金収入を得る作戦です。そしてその現金収入は水道料金に充てようとしています。これにより、①学校の環境美化(ポイ捨て防止)・②リサイクル啓発・③水道料金未納による断水の防止を目論んでいます。
さて、11月1日(水)に始動したこのプロジェクト。20日間で寝袋サイズのビニル袋2つ分+αの量が集まり、11月20日(火)、ついにバイヤーさんの所に持っていくに至りました。
そして初収入をゲット。
その額、45セディ(約541円)です。
11月の水道料金は47.33セディでした。つまり、20日間で約1ヶ月分の水道料金を確保したことになります。これは結構いいペースなのではないでしょうか。
とはいえこれまでの未納分が現在も60セディ(約732円)ほど残っており、いつか再び断水してしまう可能性があります。また、回収のペースも最初に比べると低下してきているような。
気を抜かず、今後もピュアウォーターの袋の回収と水道料金の支払い状況のモニタリングを続けていきたいと思います。
1.嬉しいこと
これまで、嬉しいことが3つありました。
1)子どもたちの協力
子どもたちがとにかく協力的です。
ピュアウォーター回収用の青いバケツには「ピュアウォーターの袋専用」と書いたポスターを掲示しています。にもかかわらずビスケットのごみやプリントの切れ端、バナナやオレンジの皮が捨てられていることがあり、困っていました。すると、それを見かねた児童が黒いごみ箱を持ってきて、「ピュアウォーター以外のごみはこっち!」と紙に書いてセットしてくれたのです。
相手(Lomokie)のニーズを汲み取った上で適切なサポートをしてくれるなんて、私よりも協力隊向いてるよ、と思います。
2)先生方との目的共有
初収入(45セディ)を渡した際の、先生方の反応は「お、水道代だ」でした。職員会議で話したことを覚えていてくれたようです。そう、この収入は水道料金の支払いに充てるためのお金。
3)情報がやってくる
前に比べて、欲しい情報がアンテナを低くしていても入ってくるようになった気がします。「水道料金の請求がきたよ」「未納分の一部を払ってきたよ」など。時には消極的に、時には積極的に、ぼちぼち情報収集していこう。
2.これから
この取り組みを継続するにあたり、現在考えていることが3つほどあります。
1)リサイクル啓発活動の実施
「集めたピュアウォーターの袋はどうなるの?」と子どもたちからよく聞かれます。このままリサイクルの啓発活動に繋げたいところです。
リサイクルについては中学校の理科の授業で習うようですが、なんらかをとおして理解度を測った上で、実態に応じた啓発活動ができたらと思っています。とりあえずアンケートを作って印刷してはみたものの、実施は年明けだな。
2)安全面
ピュアウォーターの袋の回収に夢中になるあまり、ごみを燃やしているエリアに立ち入って火傷をしてしまった児童がいました。幸いにもこの日は水が流れており(断水しておらず)すみやかに冷却するという対応をとれましたが、あってはならない事故です。これはすぐに注意喚起をしました。
3)物品の維持管理
おそらくこれがいちばん継続性に直結する課題。
もともと、水を入れるバケツとしては機能しない割れかけのバケツをピュアウォーター回収用として使っています。そのため、丁寧に扱わないときっとすぐに壊れてしまいます。壊れたら新しいごみ箱を新調する必要があるでしょう。抑えられる出費は抑えるためにも、ものを大事に扱っていきたいと願います。
また、ピュアウォーター回収用であることを示すポスターについては、取り付けが甘く外れることがしばしば。外れるとピュアウォーター回収用のバケツかどうか分からなくなって、燃えるごみ用のごみ箱として使われてしまいます。たまに気づいた生徒や先生が直してくれたりもしますが、こんなに外れやすいなら何か別の代替案を立てたいところです。たとえば、ピュアウォーター回収用のバケツをペンキで真っ黄色に塗ることで、ピュアウォーター回収用であることを示す(そうすればポスターが要らなくなる?)か、ポスターをラミネートではなくシールタイプにしてバケツにぺたっと貼るとか(そうすれば取れにくいであろう)…なにがいいでしょうかね。とりあえずやってみるか。
とはいえ、今は学期末のテスト週間。この後はバケーション(クリスマス〜年末年始)を控えています。この時期に新しいことをはじめるのはあれなので、動き出すのは年明けかな。bɔbɔbɔ(ボボボ、少しずつ)。
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これからも気の向くままにちょbitずつ投稿していきますので、ガーナでの暮らしについて、一緒に知っていってもらえたら嬉しいです。
JICA海外協力隊 2022年度4次隊 まこし