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Lomokie Diary #33🇬🇭「学校環境衛生フェア2023」
8月27日(日)、ガーナの首都アクラで行われたイベント(小中学生対象の、学校環境衛生にかんするコンテスト)に出席する機会がありました。
1.コンテスト
1)概要
会場となった"National Theatre"(ガーナ国立劇場)は、1992 年に開館した、コンサート・ダンス・演劇・展覧会・イベントのための施設です。
ウェブサイトによると、大ホール・中ホール・小ホールの3つがあり、大ホール(3階席まである)の収容人数は1160人。ちなみに茨城県つくば市の我らが青春ノバホールは1000人。
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コンテストの名前は"Children's Sanitation Fair 2023"。内容を踏まえた上で日本語にするならば、「学校環境衛生フェア2023」でしょうか。
コンテストの内容は、小中学生が学校の環境衛生における課題(日々の清掃・水道設備・トイレの使い方など)についてテーマを設定し、それをスピーチ・歌・ダンス・劇などで表現して優勝を決めるというものでした。
【テーマの例】
"No littering! ポイ捨てはやめよう"
"Keep our school clean! 掃除をしよう"
"Stop open defecation! 屋外排泄はやめよう"
"Wash your hands! 手を洗おう"
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どの学校の発表も工夫に溢れていて素晴らしかったです。一人で舞台にあがり、堂々とスピーチをする生徒もいました。その中で、特に印象に残っている劇があります。
それは、
朝一生懸命掃除をしたのに、みんながポイ捨てをするせいで放課後になるとごみがあちこちに落ちている…困った困った。
▶なんとかせねば…
▶そうだ、ごみ箱を設置してみんなに呼びかけよう!
▶大成功✨めでたしめでたし
といった内容。
大人でもポイ捨てする人がいる中で、これを課題とみなして向き合っている子どもたちの姿に感銘を受けました。
実際、これは今私が行っている活動拠点校でも見受けられる課題です。毎朝7:00前からグラウンドの清掃をおこなっているにもかかわらず、放課後になるとビニル袋があちらこちらに落ちています。
"ならばこの劇のとおりごみ箱を何個か設置すればいいじゃないか"と思うかもしれませんが、物品を増やすということは維持管理する物が増えるということです。それにはお金もかかるし、壊れないように無くさないように盗まれないようにと、考慮すべきことが多々出てきます。
現実は甘くない。
けれど向き合ってみようか。
子どもたちの劇を見てそう思いました。
2)ホワイエ
大ホール前のホワイエ(劇場の、正面入口からホールまでのスペース)には、ガーナ国内で学校環境衛生を推進している様々な団体のブースや立て看板が設置されており、(写真はありませんが)PLAN INTERNATIONAL(https://plan-international.org/ghana/)さんのブースでは、水道やトイレの整備、布ナプキンの普及活動を行っているとの興味深いお話を伺うことができました。
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入口付近では、"ガーナ国内の水道設備を整えよう"という趣旨のボードゲームを発見。これは学校にのみ販売しており、一個人が買うことはできないそうです。今回は、このコンテストの優勝校に贈呈されるとか。
ボードゲーム愛好家として気になるところではありましたが、ゆっくり見ている時間がなく、遊び方は不明のままその場を後にしました。
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2.環境衛生と学校保健
前にこの記事を書いた時のLomokieは"環境教育がどうやって学校保健と結びつくのかについては、なかなかしっくりこず"だったようです。別の記録物によると、"学校保健がプラスチックごみの削減にどのように貢献できるのかわからない"とも言っています。
この時は拠点校での活動がまだはじまっておらず、実際の現場を見たことのない段階でした。
そしてその後、学校の現状を見聞きし、本イベントに参加したてほやほやの今は、"環境衛生に取り組むことは健康な学校づくりの大きな一歩であり、環境教育は学校保健活動と不可分である"そのように思いはじめています。
そのため、なにかしら(水道設備の整備や効果的な清掃活動の提案など)環境衛生にかんする取り組みができれば、と模索しているところです。
"それらは果たして現場のニーズにきちんと寄り添えているのか、どこからか私のひとりよがりになっていないか(意識していないと簡単にそうなりそう)"そんなことをあれこれ考えるLomokieの"次なる一手"ははたして。
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これからも気の向くままにちょbitずつ投稿していきますので、ガーナでの暮らしについて、一緒に知っていってもらえたら嬉しいです。
JICA海外協力隊 2022年度4次隊 Lomokie