Lomokie Diary #58🇬🇭「月経指導」
私の主な活動先は長老派教会が母体の公立小中学校です。この学校では毎週水曜日にWorship Time(キリスト教について学ぶ時間)があり、キリスト教に関する内容(賛美歌の練習・牧師さんによる説法・聖書クイズ
・クリスマスイベントに向けた準備など)の他、算数クイズや理科クイズ、地域のヘルスワーカーによる健康教育なども実施されています。
そして、2024年11月13日(水)のテーマはMenstrual Talk(月経指導)。「Lomokieも担当だからね!」と言われて表を見たところ、なんとファシリテーターの欄に「Lomokie Mako」と書かれているではありませんか。
そんなこんなで、小学校高学年と中学生を対象に、月経指導をするに至りました。
1.実態調査▹▸指導内容決め
1) 事前アンケート
「月経指導」と一口に言っても、内容は多岐にわたります。
限られた時間の中で何を伝えたらいいのか、この学校の生徒たちは何を学ぶ必要があるのか、まずはそれを把握すべく、女子中学生を対象に事前アンケートを実施。
そして把握できた実態が↓
2) 指導内容決め
これらの結果を踏まえて、今回は月経痛の緩和方法・鉄欠乏性貧血の予防に重点を置きつつ、布ナプキン(洗って繰り返し使えるため、使い捨てのナプキンよりも経済的)についても少し触れることにしました。
2.教材準備
ガーナには、文書作成や印刷・ラミネート・製本などをお願いできるお店があります。その名はプリントショップ。教材作成の強い味方です。
今回は、パワーポイントで作成した資料の印刷とラミネートを依頼しました。気になるそのお値段は、A3サイズ1枚15セディ(150円)。
他には、使い捨てのナプキン、痛み止め、ペットボトル(おなかをあっためるための湯たんぽ)などを用意。
3.当日
2024年11月13日(水)1時間目 晴れ
乾季真っ只中、日差しが朝から本気モード🌞
①月経痛の緩和方法
話したこと↓
②鉄欠乏性貧血の予防
話したこと↓
③布ナプキン
先生の話によると、使い捨てのナプキンを買う金銭的余裕がない生徒は布やタオルなどで対処しているらしい。実際、布ナプキン(洗って繰り返し使える!)の作り方を指導することでこの「生理の貧困問題」の解決を図っていた先輩隊員さんもいました。本当は私もそこまでできたらよかったのかもしれないけど、今回はせず。家で試作した布ナプキンを見せておしまい。
4.身につけてほしいチカラ
さてさて、月経指導をとおして児童生徒に身につけてほしいチカラは2つあります。
①「自己管理能力」
第1に「自己管理能力」。
"月経と上手に向き合える大人になってほしい" 今回も、そんな願いを込めて指導を実施しました。日本の高校で養護教諭をしていた時は、この「自己管理能力」を高めるためにスマートフォンのアプリ(月経周期や月経痛の有無等を記録できるアプリ)をよくオススメしていたものです。
②周りの人に頼る
第2に、困ったり悩んだりしたら誰か(母親や女性教員など)に相談するチカラ。
抱えすぎず、頼ってこ。
5.月経指導と"女性の社会進出"
月経は思春期以降40年間近く付き合っていかなきゃいけないもので、月経痛以外にもPMS(月経前症候群)や排卵痛など、(個人差はあれど)心身ともに様々な不調が起こり得ます。お腹や腰が痛くなったり、過度にお腹が減ったり、メンタルが不安定になったり…
そんな時に、自分の身に何が起こっているのか、どのような対処をしたらよいのか、知っているのと知らないのでは大違い。女性が勉強や仕事において自分を最大限に発揮するために、月経の知識はとっっっても大切です。
そう考えると、女性の社会進出を促進する上で学校保健が果たす役割ってめちゃめちゃ重要なのでは!?と思えてくるわけです。頑張ります。
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これからも気の向くままにちょbitずつ投稿していきますので、ガーナでの暮らしについて、一緒に知っていってもらえたら嬉しいです。
JICA海外協力隊 2022年度4次隊 まこし