【福田吉兆】褒められたい男から出た言葉
数々の名言を生んだSLAM DUNK。
原作が素晴らしく私の作品で名言っぽいことを言わせるのは気が引けると言いますか、特にメインキャラクターからは極力避けようという意識があります。
今回の宮城リョータ編では、福田吉兆が登場しました。
どのキャラクターも印象強く、主役になれるのがSLAM DUNKの魅力であります。
第19話では、そんな福田から宮城に、
「がんばれという言葉は、時に無責任な言葉だ。」
というセリフがあります。
「承認欲求が高い男」「褒められたい男」「叱って伸ばすタイプだと勘違いされた男」「精細な男」「不器用な男」から
このセリフが出たのは個人的には感慨深く、ある種、私自身の思いを代弁してもらったのかなと感じています。
昨今、子育て、教育、スポーツ指導の現場でも、
「がんばれという言葉の使い方」
は議論の一つではないでしょうか?
私自身のサッカーの経験として、小学生の時にJクラブチームではなくいわゆる街クラブで奇跡的に全国大会に出場しました。もちろんいい選手、いいチームでしたが、その後、再び全国大会の舞台に立った同級生の選手は1人のみでした。
彼は、1人レベルが違い、高校選手権、国体にも出場し、後に日本代表W杯に出場する選手と対戦したりチームメートになり、その試合は民放放送されていました。
卒業後の同窓会のような会では、
「頑張ってプロになってくれ!」
「○○ならなれるよ!」
なんて言葉が飛び交い、地元のスターでした。私もそういう願いはありながらも、少なからず一緒にプレーしたり、その世界を経験したものとしては、
「○○が頑張ってないはずないじゃないか?」
「頑張ってる奴に頑張れというのはどうなのか?」
「少なくとも、自分からはそう簡単には、プロになってくれなんて言えない。」
と思っていました。ただ応援、見守るだけでした。素っ気ないようにうつったかもしれません。
そんな経験が福田吉兆にあのセリフを言わせたのかもしれません。
SLAM DUNKキャラクター診断のようなものがよくあります。
流川楓が好きだし、仙道彰のカリスマ性、牧紳一のようなリーダーになれるならなりたいと憧れますが、福田吉兆には親近感が湧きます。
自分でその後を想像して、ストーリーを創作することで全キャラクターをさらに好きになっております。
今後の福田吉兆にも注目です。
今後ともよろしくお願いいたします。