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【SLAM DUNK GI】7話 「安西のエールと宿題」

桜木花道が湘北高校を卒業してから早一年と数カ月が経とうとしていた。安西の進言通り、
日本でのアメリカ生活の軍資金の調達も目途がたち、



旅立ち前日、湘北高校で練習に励む桜木と安西の姿があった。

高校卒業後も合間をぬっては半ば強引に(?)練習に参加し体力づくりに励む桜木には、一時の感情で行動してしまっているなどの心配は無用であったようだ。


「あちいな こう暑いとあの時の合宿を思い出すな なぁオヤジ。」
「ほっほ そうですか 旅立ちを前にもう一度、勝負でもしますか? ほっほっ。」
「フン! もう負けねえぞ!」


安西、ウォーミングアップ開始。


「桜木君、ストリートバスケ出身の日本人NBA選手は何人いるか知っていますか?」


「知らん!」



「0だ。桜木君、日本人初のストリートバスケ出身のNBA選手誕生。ワクワクしてこないかね?」


「たりめーだぜ オヤジ。」
「現実はそう甘くないのかもしれません。」

安西の神妙な顔に桜木節も成りをひそめる。


「・・・ルカワ・・は?」
「甘くは、、、ないでしょうね。」
「やはり」
「しかし君達の成長速度は予測を超えるものでした。ほっほっ」
「はっは 庶民の常識がこの天才バスケットマン桜木に通用するわけないだろう! はっは」










「ほっほっそうですね。バスケを始めて僅か4カ月で全国トップ選手にマークをつけさせた選手は私の指導した選手の中でも桜木君、君しか知らない。ほっほっ」


「流川君もそうだ、、、、、。」

と流川の話をしようとしたところ、すかさず桜木が安西の口をふさぐ。


「オヤジ! ルカワの話はいい(タプタプ。)」

流川の話をさせない桜木に安西は、

「わかりました。では桜木君の話をしよう。」

「シャムゴッドという技を知っていますか?」

「知らん。」

「ほっほっドリブルの技なんだが、ドリブル中にボールを少し前に大きく前に出します。」

「ほう むしろ よくそうなっちまうぞ。」

「そうでしたね ほっほ 相手がボールを取りに来たら素早く反対側の手で逆サイドにボールの方向を変え抜き去るんです。」

「わざと ボールを前に出して 敵を誘うのか!?」

「そうです。桜木君は今までミスしてしまったと思って焦っていたでしょう?」

「ぬっ それで相手に取られないように必死にボールを掴みに行って抜くところじゃなかったし、、、。」









「ドリブルが売りの選手じゃないですからね だからこそ相手も食いつく、、そこを逆手にとるんですよ。ほっほっ ダイナミックな動きが得意の桜木君に向いている技だと思うのですが、ワクワクしてこないかね?」


桜木は興奮を隠せなかった。


「オヤジ!! 何で今ごろになって、、この天才バスケットマン桜木の才能に今ごろ気づくとは遅くねーか!!
はっは(笑)」



「ボールハンドリングが出来れば後はタイミングですよ ほっほっ」

「基礎か 彩子さんにみっちり しごかれたからな!」

「アメリカ人は大きく懐も深い。上手くなれば股抜きなんかも選択肢に入る。効果的ですよ。ほっほっ」

「オヤジ 早速、おしえろ!」

「もうできませんよ。ほっほっ 流川君にでも教えてもらって下さい。ほっほっ」

「オヤジー!!」


ウォーミングアップ完了の安西、

「桜木君、勝負だ。」
「おうよ」

シューティングゲーム。

桜木 7本成功 安西 9本成功


「・・・・・・」桜木(オヤジ、、、、衰えず?)心の声









「NBAを目指しアメリカに旅立つ若者。太った老体の老人。はたから見れば誰もが前者が勝つと予想するだろう。勝負はやってみなければわからない。そうでしょう。誰もが予想できないことを実現する。ワクワクしてこないかね?」

「オヤジ、、、たりめーだ」
「期待してますよ。あなたたち二人には。」


桜木、安西、拳を突き合わせる。




「オヤジ サンキューな!」

「ほっほっ 英語ですか ほっほっ」






旅立ち前日、

安西のエールと宿題を持ち

桜木花道、アメリカへと旅立つ。


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