アナログ盤・オフコース「over」をきいて思い出した従兄弟のこと
Z世代には「レコード」で通じるだろうか?最近ではカッチョつけて「ヴァイナル」などと呼んだりもする。
「ヴァイナル」と呼ぶと臀部に虫がさわさわしているような嫌悪に襲われるので、ここはひとつ「レコード」で行かせていただくのだ。
わかる人は一発でわかるジャケット。
このひとつ前のアルバムの方が売れたと思うが、こっちの方が好きだ。
このアルバムはストリングスがいい仕事をしているので、アナログ盤できくとより味わいがある。
発売されたのは確か81年?浪人中に入院していた頃だ。病院のベッドで今はなきウォークマンで毎日きいていた。
あれ?誰に録音を頼んだのだろうか?まったく記憶にない。
これと前後して、私が入院して退屈だろうかと、従兄弟がカセットを母親(私の叔母)に持たせてくれた。
それがオフコースの二人時代名作アルバムからの選りすぐり集で、90分カセットに収められていた。
それをきいた私はベッドのうえで小ジャンプした。
飛ぶ鳥を落とす勢いで売れていた、当時の5人組よりもはるかにいいではないか!
従兄弟は私より4歳下。ということは彼はまだ中学生だったはず。
その若さで「ブレイク前のオフコースファン」だったとは・・・
小さい頃はよく遊んだが彼との交流はその時点で完全に途絶えており、当時の彼の音楽趣味など知る由もない。
彼のカセットに触発された私は「売れている5人組オフコース」には目もくれず、売れなかった時代の二人組オフコースを愛して行くのだった。
結果的に、その分岐点となったこのアルバム。これはこれでいいんである。少なくともバカ売れした「We are」よりジェンジェンいい😅
二人時代の曲はバンド形式にとらわれないので、実に深みのある二人のクリエイティビティが遺憾なく発揮されている。
おまけに売れてからヤッさんも離れて行くことになる。私にとっては「売れたおかげでつまらない曲が増え、おまけにヤスさん失う」という悪循環に他ならない。
あのまま売れずに二人だけで続けていたらどうなっていたのだろう?
後から加入してきた3人に恨みはない。それどころか彼らの音楽性も高く評価し、彼らのソロアルバムも好きである。
ただ自由奔放なスタイルの作曲をしていた二人の曲からは程遠い完成度になってしまったことが残念なだけ。
そんなわけで週末アナログ盤きいていたら従兄弟のことを思い出した週末。