「WASABI」。レオンにコマンドーを混ぜたジャン・レノ。マチルダはコギャル時代のヒロスエ
リュック・ベッソン×ジャン・レノ×広末涼子で話題になった「WASABI」。
ジャン・レノ扮する刑事は、喋るより殴るのコミュ障刑事。ある日クラブの捜査でうっかり署長の息子を殴って謹慎処分となってしまう。そんな折、昔付き合ってた彼女の訃報が。遺書の相続人として急遽彼女の故郷・日本に向かった彼は自分に娘がいる事を知る。
それまでのクールキャラから一転、パパになった事を知り動揺する刑事。何度も弁護士に確認するがどうやら父親は自分であるのは事実らしい。それで未成年飲酒&警官殴打で保護されたあの娘が俺の娘!?
天真爛漫でも亡くなった母を想い涙を流す彼女。徐々に情が芽生える男。何故彼女は死んだのか。何かある予感と共に謎を突き止めに向かう。
広末は流暢なフランス語を披露。最近訳あって活動自粛中。本作に関しても記者会見の涙から察するに諸説あるようだが、ここでは触れないでおこう。
開始39分頃の彼女の部屋のシーンに注目。とにかく小道具が多い。昔のマッキントッシュにMISIA、SMAP、サザン、東映版スパイダーマン(!)のポスター、忍者ハットリくんに仮面ライダーアマゾンの人形と全部拾いきれない程に多い。
まだメイドショップのない、パーツショップの印象が強い秋葉原の街。より目立つ石丸電気の看板に目が行くと、ゲーセンにはダンレボにビーマニと当時流行ったリズムゲームが。ぎこちなく踊るレノが良い。慣れてないとああなるよねというステップを踏んでる。見ていて懐かしくなる。
見ようによっては日本版「レオン」。ただ今作のレノはセガール並みに親父の拳固を振るう無双ぶりで、ワサビを手掴みで食す、日本酒を一気飲みする体の強靭さも発揮。多分死なないという安心感が持てる。同じく娘を助けるコマンドーのメイトリックス要素を注入した主人公で多分、コマンドー好きな人は気に入ると思う。
レノは頻繁にCM、バラエティに出演し、その親日家ぶりは誰もが知るところだが、ベッソンも「TAXI2」も忍者を登場させて、アート寄りだった初期も「神風」なる作品を発表(ストーリー見るに多分、神風要素はない)するなど日本要素をよく入れていた感。
実際、エンディングもパフィーの「これが私の生きる道」のリミックス(なぜ?)。とにかく日本のカルチャー要素をありったけ詰め込んだ作品だった。