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「ジョン・ウィック コンセクエンス」。裏社会で生きる強敵(とも)たちに通ずる北斗の拳。

報いとはこれほど凄まじきものなのか!
次から次に襲いかかる戦いの無限地獄。
義の星に生まれた宿敵(とも)たちとの絆を
胸に極限の169分を走り終えた男は一体、何を見たのか!

次回「ジョン・ウィック コンセクエンス」。
男の涙は(鼻かみ)一度だけ!!!

ジョン・ウィック コンセクエンス」を公開初日に見る。

銃、ナイフ、柔術、ヌンチャク。。。全ての武具使用に長ける戦闘能力で闘うその姿はスマブラの情け無用組み手状態。ジョン・ウィックとキアヌ・リーヴスは「10人ニキ」どころか「1000人ニキ」だった。

ドニー・イェン演じるケインが今作のMVP級活躍。盲目のハンデなしのカンフーと剣術の超高速技でキルカウントを重ねる無双ぶり。厨房の隅でラーメンを啜るその姿はシン・座頭市。自分の視力を失っても娘を守る愛とジョンを殺す命令に苦悩しながら助ける友情は南斗白鷺拳のシュウでもあった。

真田広之演じるコウジ。ケインがシュウなら彼は南斗水鳥拳のレイ。困っている友に手を差し伸べる義の男。彼が仕切る大阪コンチネンタルが序盤にして本作のハイライトか。刀、弓矢、手裏剣、力士アタック血のおもてなしを繰り出す。これぞクールジャパン。1作目のPRで来日したキアヌが千葉真一と対面して「師匠」と崇拝していたが、JAC最高傑作の真田がキアヌの味方で登場する物語性もまた胸アツポイント。

元々、ジョン・ウィックは妻を愛する男だった。その妻を亡くし思い出を奪われて戦う道を選んだ。ケンシロウだ。今作の男達は皆、北斗の拳に通じている。

強すぎるが余りファットスーツ着用のハンデを背負わされたスコット・アドキンスはハート様。蹴りの打点が低くても耐久力がアップ。ウィンストンはリュウケン。キングは海のリハク。侯爵は南斗孤鷲拳のシン。トラッカーがバット、アキラがマミヤという感じか。

あと映像がクール。大阪の桜をバックに佇むキアヌ。フランスのクラブで大雨に打たれるキアヌの後ろ姿。美しかった。南斗紅鶴拳のユダの気持ちになっていた。

満身創痍で戦い、蒲田行進曲1本では足りない程の階段落ちを繰り返し、決闘の銃撃で更に深手を負っていたジョン。戦いから解放された男が最後に見たのは愛する妻の記憶。誰かKODOMO BANDのDry your TearsでMADを作らないだろうか。

自由を得たケインの背後にアキラの凶刃。生きている限り逃れられない報い。奪った宿敵の命が己の未来を喰らう。ウロボロスの輪のように無限に続く。彼らを待つのは戦いだけなのか。

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