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壮絶!筋肉バトルin韓国「フィジカル100」に見る秋山成勲の2つの顔

NetFlix配信中。韓国発スポーツ番組「フィジカル100」。明後日21日にシーズン1最終話が放送になります。
韓国の筋肉自慢100人が最後の一人になるまで闘うサバイバルバトル。栄えある初代王者がまもなく決定するので私的見どころと感想を。

見てて怖くなるガチ面子

最大の目玉は日本での知名度も高いこの人。
元HERO'Sライトヘビー級世界王者、UFCファイト・オブ・ザ・ナイト1回受賞。「反骨の柔道鬼秋山成勲ことチュ・ソンフン

彼を筆頭に
ロンドンオリンピック体操金メダル、所謂池谷ポジション。ヤン・ハクソン
平昌オリンピックスケルトン金メダル「南海郡の爆撃機」ユン・ソンビン
元海軍特殊部隊UDTスナイパー。元軍人Youtuber事務所(!?)CEO、エージェントH
と名前は知らずも肩書だけでヤバい人達が揃った事が分かる顔ぶれ。
100人中オリンピック金メダリストが3人、元軍・特殊部隊が7人。
MMA、体操、スケルトン、ボブスレー、ボクシング、レスリング、柔道、韓国相撲、アイスホッケー、野球、ラグビー、競輪、クロスフィット。。

かつて日本の元日風物詩だった「スポーツマンNo.1決定戦」を思わせる各界の一流100人による壮絶バトル。優勝賞金3億ウォン(約3100万円)を賭けた熾烈な戦いが幕を上げます。

威圧感全開の参加者たち

競技前に100人の胸像が置かれた会場で出場者の顔合わせ。名の知れた選手が多い分「試合見てました」と挨拶し合う人がいる一方、女性ボディビルダーが「私より美しい女性はいるかしら」と筋肉マウンティングをしていると先輩ビルダーがヘラクレスの如き体格で圧倒。

さらにマ・ドンソクみたいな巨漢たちも登場。アイドル女優やチアリーダーを見て「何しに来たんだ」と鼻の下を伸ばさず。SASUKEにもこういう賑やかし枠はいて歓迎されますが、ここでは浮くだけ。
萌えも媚びもここには必要ねえ、闘う覚悟のない女子どもはすっこんでろ」と言わんばかりの無骨さです。

秋山成勲という男

そして注目の秋山成勲。秋山といえば桜庭戦でのヌルヌル事件で未だにアンチが多く格闘技を知らない人でも、浮世離れしたファッションに薬物で捕まる前の清原和博と親密だった事もあり、あまり良い印象を持たれていないと思われます。

現役選手としては一時、半引退状態でしたが、昨年4月。日本で実現しなかった青木真也戦がシンガポールで実現。
1R。青木の十八番リアネイキッドチョークを堪えきると2Rに大逆転KO勝利。齢46にして未だ健在である事を満天下に示しました。

一方の青木選手は11月にロシアの選手と対戦し、僅か86秒で2連続KO負け。その際、秋山選手はこんな言葉を送っています。

「その気があるなら」というのがまた。。

散々殴られた相手に「俺と一緒に飲みたいならDMくれ」と。青木選手からしたら空いた傷が更に深くなった患部に盛り塩をすり込まれるに等しい発言なのですが、一切の悪気なくそれを言ってしまう悪い意味での天然ぶりも。

そんな秋山選手ですが、韓国では一変。99人いたら99人全員に握手を求められ、当然のように団体戦でキャプテンに任命。すぐさま勝利に向けたメンバー編成を行い、各自に役割分担。的確な指示出しにメンバーもそれに応える活躍。後輩に慕われているのが分かる、頼れるリーダーとなっていました。

かつて自らを「マイケル・ジャクソンですよ」と称したのも納得のスターオーラとカリスマ性。日本と韓国。それぞれの視点でこうも見方が変わるかと驚きます。

そういえばマイケル・ジャクソンご本人も幼児虐待疑惑に整形、奇行が取り沙汰され日本でも散々ネタにされていましたが亡くなった後に公開された「THIS IS IT」での彼はダンサー始め関係者全員から慕われていました。
スタッフを叱る際も「何故注意したのか」「どうしてほしいのか」を明確に説明して、最後はフォローするという理想の上司的な振る舞いで。
やはり同じ人対象でも、個人の好き嫌いや感情によるフィルターで見方が変わるという事はこれに限らず、意識して人を見たいとは思います。

日本版作れるの?そして。。

話を戻すと、仮に日本版を作るとしてどこまで再現できるのかとなってしまう程に競技種目が過激です。最初の鉄骨ぶら下がりはまだ出来るにしても問題はそれ以降。

1vs1のボール奪い合いは体重男女無差別級マッチ
タックル、投げ、ジャーマン、腹部への膝当て
と基本打撃意外全てOK
1トンの大船運び
推定重量50kgの大岩持ち上げ耐久レース
100kg大岩エンドレス転がしレース

見ていても「これヘタしたら大怪我する」と恐怖してしまうアトラクションばかりでコンプラにうるさい日本でどこまで再現できるのか。

美術セットも凄い。予算が潤沢にあるのが良く分かると言いますか。
出場者の分厚さを見ると、日本の特撮俳優や筋肉芸人が華奢に見えてしまう。全てにおいて圧倒されそうなヤバさを感じます。

ただし。SASUKEが海外で大人気となった過程を見た側としては、こういうスポーツ番組の始祖は日本と思っているだけに、負けて欲しくないと思うのもまた事実。
競技構成がパワー寄りになっているのに対し、日本の筋肉バトルはスピードも求められます。そして十八番の跳び箱も忘れてはなりません。

これが跳べるのかという

なので、TBSには是非ともこれに負けないスケールのメンバーを揃えたガチンコの番組を作って頂いて。Amazonプライムで「たけし城」もやる事だし、「筋肉番付」を作った底力を見せてもらいたいところです。

そしてNetFlix世界トレンド1位とされるフィジカル100。恐らくシーズン2、3とやるであろうこのシリーズの初代王者が決まる最終回は今週火曜日。勝者は果たして誰になるのでしょうか。

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