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予備知識ゼロで「THE FIRST SLUM DUNK」。宮城は親孝行者。全員に感情移入した36歳。

「THE FIRST SLUM DUNK」。大分遅れましたが、見ました。
原作アニメ両方未見。知っている事はビーイング系の主題歌とバスケ漫画という事だけ。

公開前に度々炎上してからの近年最大級掌返し。

実際、職場やプライベートでも「見た方が良い」、「泣いた」という声を方々から聞いたので折角まだやってるのだから、見てみようかと思い立ち。
グランドシネマサンシャイン池袋、数少ないチケットを確保した次第です。

一切の予備知識が無い私でも楽しめたのだろうか。

結論「CGの迫力が凄い」「音楽の導入に鳥肌」「全員に感情移入」。
凄く楽しめましたという感想でした。

まず導入の湘北5人が描き込まれるところから鳥肌。
The birthdayの「LOVE ROCKETS」をバックに1人ずつ登場。5人1列で彼らが決戦に向かうこのシーンで既に心を掴まされました。やっぱり野郎どもの1列歩きは興奮しますね。

赤木。直情的・ガムシャラ・オレ様な態度。うん、主人公だ。
ゴリ。この人がリーダーね。「ありがとよ」の言葉。ぶっきらぼうだが、感謝の思いが伝わる。優しいキャプテン。
流川。女性ファンが多いと聞いたが、これはカッコいい。人気も分かる。
三井。かの有名な「バスケがしたいです・・・・」は彼か。
木暮。人格者。恐らく学生陣で一番の大人。

丁寧に登場人物の掘り下げがされているので未見でも理解が早い。

主題歌の10-FEET「第ゼロ感」の効果的な挿入。高揚感溢れる編集の妙。モーションキャプチャーを使用した躍動感あるCGでラスト十数秒。。
普通のシュートとスリーポイントの違いも分からなくとも手に汗握った。
得点の瞬間、思わずガッツポーズ。一人で来てるのに。

今回の主人公、宮城リョータは早くに父を亡くし、大好きだった兄も失う。
兄と比較される鬱屈した日々。大事故も起こす。癒えない悲しみに同じく悲しみの癒えない母親との埋められない距離。

それでも「旦那」ゴリ、和解した三井、転機となる出会いを経た彼がチームに勇気を与え、鼓舞する。

試合前に母に宛てて書いた手紙。「生きていてすみません」と書いた紙を丸めて捨てる場面がありましたが、見終えた後に筆者は思いました。

「宮城君。君は立派な副キャプテンだよ」

山王戦後に渡米。メディアから取材を受けてましたが、あれがNBAなら日本にいるお母さんも取材されてる事でしょう。

女手一つで育てた息子がNBAで活躍してるのですから。
地元沖縄のヒーローになって。立派な孝行息子です。

90年代は日本人未踏の域だったNBAの道が約20年を経てフィクションでも現実味ある結末として受け入れられているのも、歴史を感じます。

「THE FIRST」のタイトルに前述の「バスケがしたいです」の件がカットされている辺り、続編作る予定なのでしょう。
まずは今作の動員数と興行収入の記録。お祭りがどこまで続くかに注目。

最後に。スラダンを一切見ていない程に知識が偏っている筆者はnoteでマガジンも作る程のジョジョ好きな訳ですが、旧キャストの宮城が塩屋翼さんで「ツェペリさんだ!!」となりました。

タッパだけでバスケはできない。
チビが生きるに必要は知恵と勇気。これも一つの人間賛歌。

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