爪の裏側①
倍率10倍越えの難関大学に無事合格したリコ。入学式初日から遅刻してしまった。たったの1分遅れただけで停学処分となる。初日からハプニング。処分を取り消すために、彼女が与えられた任務は街で人助けを10回すること。人助けを10回すると街から感謝状が贈られる。これが復学するための条件だった。
人のために何かをするのが好きなリコは自分にとって簡単なことだと思い一目散に街へと足を運んだ。リコは1日でも早く学校に行きたいと思っていた。
ここは学園都市なだけあって、学生が多い。また、住んでいる人も卒業生が多いようである。なぜわかるかというと、みんな同じ色のネクタイを着けているからだ。赤い生地に金色の線が3つ刺しゅうされたスマートなデザイン。彼女たちは大学を卒業した後も、誇りとして在学中と変わらず結んでいる。街の中には青いネクタイをしている人もいた。ネクタイを頭に巻いている人はこの街には、いないらしい。
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