20代にハマっていた映画館
20代に会社の同僚に教えてもらった映画館。飯田橋にあるギンレイホール。年間の会員になると映画が見放題だった。
仕事が定時で終わる私は会社帰りに良く1人で見に行った。普通のシネコンとは違い絶対に自分が選ばないであろう映画のラインナップなのだ。しかも2本続けてみられる。暇だったのね。
と今では思うけれど、色んな世界の映画を見る事によって色んな考え方を知れた。ちょっとした菓子パンとコーヒーを持って毎週世界旅行に行っている気分だった。映画が始まり暗くなるとワクワクした。
帰り道に今日は2本ともよかった。両方とも好きじゃなかった。まあまあだった。と感想を頭の中で言いながら帰った。手帳に観た映画と評価の○△✖️をつけていた。
今はパソコンやタブレットで色んな映画を観られるけれど、あの椅子に腰掛けてこれからどんな世界を見せて貰えるのだろうというドキドキはなくなった。
小学校の遠足ではないが、ギンレイホールに行くまでの軽食をとって今日はどんな映画かな?と想像してワクワクし、列に並んでどっぷりと映画の世界に浸かって泣いたり笑ったりし、帰りの地下道で映画の評価をし、手帳に書き留めるまでが私の映画鑑賞なのだ。
あのワクワクドキドキはどうしたらまた味わえるかな。時間の無駄ですねぇ。と言われるかもしれないけれど、私にとってはとっても素敵な思い出。