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Photo by
torikerapochi
あとは野となれ大和撫子
舞台はウズベキスタンの西にあるアラル海。アラル海といえばロシアの灌漑政策で水位がどんどんと下がって小さくなっていることで有名。
その海が干上がりそこに建国されたとするアラルスタント。建国した七人のうちから王となった人物が狙撃により落命するところから話は展開してゆく。
場所が場所だけに色々な情報がわんさか盛り込まれている。周辺国である、カザフスタン、ウズベキスタン、ロシアとの関係から、宗教、民族、戦火から国を逃れた難民とバックボーンが多い。そして主人公も日本人で両親に連れられて移り住んでいたが5歳の時に空爆で親を亡くし、後宮に入ることになる。後宮と言っても子供たちを集め教育を施し将来の国を支える人材を作る場所。そこで出会った三人が話を進めてゆく。
周りの力関係や、歴史を知っていないと何が何やらなところもあるが、ストーリーだけでも展開はわかる。話の途中に挟まれる、ママチャリ旅行者のブログ記事(?)ものちに本編の話と絡んできたりと、色々盛り込まれている。伏線というほどのものではないが、出てくる人それそれな過去を持っており、それ故の行動をとる描写でストーリーが成り立っている。
病みつきになる味だけれど、これを丸ごと食べると軽く2千キロカロリーを超えるので、かなりの危険物でもある。
途中の食事で「煉瓦大のハルヴァ」が出てくるシーン。これはまさに米原万里さんが探し求めていたお菓子。やはり美味しそうな描写がされている。読んで思わずニヤリとしてしまった。
#読書 #あとは野となれ大和撫子 #ウズベキスタン #カザフスタン #ロシア
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