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「古筆切」展 

 

かねてから見てみたいと思っていた古筆切を企画展でやっていたのでみてきました。「根津」をてっきり場所の名前だとばかり思っていたのは内緒。

平安時代から鎌倉時代にかけて書かれた書を観賞用に切り分け、掛け軸にしたものを茶室で鑑賞する。なので展示されているものも掛け軸が多いのだが、書かれている元の料紙はそれほど大きくないので、掛け軸にすると、まるでそこだけ覗き窓から見ているような感覚になる。

展示物は光る君への少し後の時代のものが多かった。時代が移るにつれてだからか、書いた人の特徴なのか、それぞれ文字が小さかったり、連綿があまり使われずはっきり書いてあったり、様々。
そんな中、最高峰と言われる高野切が。一つ一つの文字が大きくはっきりと書かれているので文字が読みやすく、もちろん美しい。書をされている方からするとピントハズレな鑑賞点かもしれないけれど。

文字が小さかったり、料紙が濃い紫色の上書かれている作だと、よく見みようとして、ガラスに頭をぶつけてしまうのは仕方がない。また、作の下にはなんと書かれているのかを表示してくれているのだけれど、わかる文字を拾って、読み進め、詰まるとそちらを見るというのを繰り返す。大きく見開いてしばらく凝視。そこから焦点距離を変えてどこまで読んだかをまた探すの繰り返し。これって視力の回復訓練にピッタリじゃないかな。

古筆切と合わせて1行書きも展示されていた。こちらはなんといっても良寛さんの書が良かった。「天地」と書かれいるのだが、文字の美しさってどう表現すれば伝わるのだろう思ってしまう。

美術館では企画展以外も展示されているのだけれど、他のものをじっくり見る前にへとへとに。糖分が欲しくなってしまった。休憩に見事な庭を散策したが、高低差がありこちらも素晴らしい。

所用を済ませてからいったのだけれど、もっと体調を整えてから行けば良かった・・・

#根津美術館 #古筆切 #とめはね #平安時代 #藤原定家

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らんさぶ
街歩きがさらに楽しくなるものがあるといいな