夏休みの空欄探し
9月になり2学期が始まった。近年の夏は酷暑日が続き夏休みといえど容易に外に出ることも難しくなった。あの酷暑の中毎日学校に行かなくて良いと考えると、最も暑い期間は自宅待機というのも理にかなっているかも。
お話はちょうど高校2年の夏休み、ふとしたきっかけで巡り合った、リアル謎解き。舞台が、国分寺から始まり、市川、葛西、伊豆大島、そして琵琶湖へと謎を追ってゆく。この謎解きが一つの柱。謎解きものは誰がなんのために出題されているのかというところに焦点が当たる。さて。
この謎が本格的で一緒になって考えているとこの本読み終わらないかもしれない。そしてこれを解いてしまう君は一体何者。
謎を追う四人、大学生、高校2年生二人、高校1年生ひとり。高校2年生は同じクラスだが、色の違うグループの二人。この二人が同じ謎を解くために行動を共にする。ここでお互いが何を考えているのかを垣間見る。
謎解き、友人・男女の交流、この年頃に人と自分の違いなどを絡めて話が進んでゆく。
この時間は真っ只中にいるときは全く気が付かないが、過ぎてしまうと、はっきりと「あ、あの時」と思う不思議な期間。おそらく誰しも様々な葛藤があり、それをうまく散らすことができた時が大人になる瞬間なのかもしれない。その時はとても苦しいのに歳をとると美化してゆくのはなぜなんだろう。
内容からてっきりYA枠だと思って探したのだが、一般小説枠だった。著者はどのあたりのジャンルを得意とする方なのだろうか、謎解きではなくストーリーメインのお話も読んでみたいと思った。
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街歩きがさらに楽しくなるものがあるといいな