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第31話 胸騒ぎ
2022年10月21日
待ち合わせは17時に名古屋駅。
彼と私の滞在先は彼の仕事の都合により名古屋市内から離れていたので、何をするにも都合がよい名古屋駅に来てもらう約束をしていました。
13:00
私は午前中に用事を済ませて、お昼から念入りにメイクして準備して出発。
15:00
私が新幹線の駅で待っていると、彼から仕事が終わったとLINEが来ました。
思ったより彼の仕事が早く終わり一抹の不安。
ここ最近、彼のすっぽかしが多くあったので、なんとなくちゃんと来てくれるのか不安に思ったのですが、時間と場所を念押しするのもしつこいと思い、新幹線が出発してからなんてことない普通の返信をしました。
16:30
名古屋に到着しましたが、新幹線の中で返したLINEは未読。
彼はレンタカーを借りて移動すると前から言っていたので、移動中なら未読も仕方がないと思ってはいましたが、だんだんと嫌な予感がしてきました。
17:00
やっぱりLINEは既読になりません。
名古屋に着いたことを送ってみても反応なし。
慣れない街へ来て、彼が今どこにいるのかもわからない状態では動きようもありません。
このまま連絡が取れなかったらどうしよう?
とても不安でした。
でもどんなに不安に思っても状態が良くなることはなく、とにかく一旦落ち着いて座って待てる場所を探すことにしました。
以前、名古屋に住む友達と来たスタバは満席。
他に知ってるカフェはなく、不安とパニックは最高潮。そんな中見つけたカフェレストランは避難所みたいなオアシスみたいな場所に思えました。
とりあえずこのカフェで1時間くらい待ってみることにしながら、落ち着いて今後の動きを考えることにしました。
17:28
「うたた寝してた💦」
またうたた寝、、、こんな大事な時にでも彼はやらかしてくれました。
怒りを通り越して呆れましたが、ひとまず名古屋駅に向かってないことがわかっただけでもある意味ホッとしました。
そうと分かればNext Actionを決めるだけ!
速攻電話をかけてみました。
出ません。
うたた寝のLINEから30秒も経ってないよ?
何度掛けても出ません。
とにかくここで身動きが取れないのだけは勘弁して!
17:29
「名古屋駅いるんだけど、どうすればいいかな?」
17:49
「こっちこれる?」
時間を見てください。
どうすればいいか聞いてから返信が来たのは20分後です。
心底疲れました。
でも、どんなに疲れようと私たちのホテルは名古屋市内にはありません。
どうにかして行くしかないんです!
名古屋からホテルまでどうやって行けばいいのだろう?
彼が名古屋駅まで車で来ることしか考えてなかったので、ホテルまでの道のりなんか調べてませんでした。
早く行かねば!またうたた寝されて本当に何しに名古屋来たのかわからなくなる!手段なんか考えてられない!
とにかく駅の案内板を頼りに向かうしかないんです。
すっかり帰宅ラッシュの時間になり、電車が合ってるのかも、本当に到着するのかも半信半疑の中、満員電車に揺られる時間はとても辛かった。
相変わらず何を送ってもLINEは未読。
電車の中では楽しそうな学生さん達の声が響く中、私はただただ絶望の海に呑み込まれたような表情は隠せませんでした。
こんなはずじゃなかった。
ついに私の予感は的中してしまった。
このまま連絡取れなかったらどうしよう?
私、名古屋に何しに来たんだろう?
泣きたくても涙も出ない。
もう帰りたいよ、、、。