第24話 寂しがり屋の彼
2022年10月2日(日)
彼がニューヨークへ行ってから2日が経ちました。
真夜中に少しだけやりとりして月曜日に帰ってくることになった彼を楽しみに待ちながら、私はこの日お家でのんびり過ごしていました。
特に何かしていたわけではないけど、スマホから目を離していた間に1件の不在着信が入ってました。
彼からの電話です。
今までは約束して電話してたのに、この日は突然掛けてきました。
すぐに気付いてあげられなくて、着信に気付いたのは20分後。慌てて掛け直しました。
「どうしたの?急に。」
「え、そっち日曜でしょ。朝だし出るかなって思っただけだよ」
すぐに出てあげられなかったからか、少しいじけてる彼がとっても可愛かった。
「ニューヨークでどこか行ったの?」
「どこにも行ってないよ」
彼がニューヨークへ行った時期はアジア人ヘイトがまた多くなってきていた頃で、仕事以外はずっとホテルに缶詰だったようです。
「女性社員と食事にでも行けばよかった?」
かなりいじけてますね。
彼の職場は7〜8割が女性の女の園です。
しかも綺麗な女性だらけの職場にいることは出会った時から知ってました。
推しの熱愛も許せないくらい女性関係はシビアに見てる私ですが、なんでか心の奥底では彼は大丈夫って思ってたし、それだけ彼の職場は常に女性が付き纏うのでいちいち嫉妬してたら身が持たないと潜在的に思ってたのか、出会った当初から全く嫉妬心を見せなかった私。
だからかこうやって時々彼は私に嫉妬してほしいのか、余計なことを言って試してきていました。
彼は職場の中で責任のある立場だったので、ステイ先では職場の人達を連れて食事に行ったりするのも付き合いとして仕方がないと思ってました。
なので私は付き合う前の電話で「食事に行かないでとかめんどくさいことは言わないから安心して」と言ったことがありました。
すると彼は「そういった感じなんだね。ほんとにいいのね?」と引き留めてほしそうに言うんです。
私だって本当は行ってほしくなんかありません。まして美人しかいない職場なんて気分良いわけないじゃないですか。
そんなやり取りの結果、彼は異性と食事などに行かないと約束をしました。
そもそも彼は職場の食事には一切行かないし、過去にも行ったことないと言う人だったんですけどね。
「約束したじゃん。食事とか行かないって」
「行かないよ」
「キャバも風俗も行ったことない」
ん?そこまで聞いてないよ😅
「だって彼女で満たせばいいでしょ?」
「そうだね」
「満たしてくれる?」
「いいよ」
「嘘つけ。怖がるくせに」
「怖がらないよ」
「キスする時、怖がってた」
「え?そうだった?」
「驚いてたよ」
そりゃ驚くでしょ。付き合うことになって5分もしないうちにキスしようとしてくるんだから!笑
「実際、どこまでやったことあるの?」
「ないよ。女の子ともないよ」
(、、、、、)
「なんかエッ●したくなっちゃった」
いやいやお兄さん、相変わらずのド直球ですね!笑
付き合い始めて4日ですよ。
言う人を間違ったらドン引きされるかもしれないですよね。私でよかったね!笑
私はまさかこのタイミングでこんな方向に話が転がっていくとは全く思ってなかったので、びっくりはしましたが、私の声が聞きたかったと言って突然電話掛けてきて、私を求めてくれたり関係をステップアップさせたいと思ってくれたことがとても幸せでした。
それにしても彼はこの後すぐに日本に帰国でしたが、最後の大仕事を控えた状態でのこの発言です。
こんな話しして仕事大丈夫なのか聞いたところ、「仕事で発散するから大丈夫」とのこと!
すごい人ですよ、彼は!笑
とにかく気をつけて帰ってきてくれることを願って、出発時は言えなかった「気をつけて」を伝えて、この日の電話は終わりました。