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「スマホ包囲網」最前線(?)

高校生のスマホ所有率は99%を超えているそうです。


確かに、私の勤める学校に通う生徒たちも1000人弱の生徒全員がスマホを所有しています。


別にそれが悪いことだとも思いませんし、これからの時代にスマホは欠かせないものであるのは、大人である私達が痛感しています。

全国的にICT教育を推し進めている現在。

福岡市では、小学生全員にタブレット端末を配布し、学習に取り入れています。


私の勤める高校も例外ではなく、スマホを学習ツールとして使用するようになりました。

例えば、1日の連絡をpdfで配信します。
また課題提出、アンケート、ミニテスト、欠席連絡、調べ学習、発表・・・

本当に様々な場面・用途で生徒たちは巧みにスマホを操っています。


スマホならではのトラブル


スマホがしたことで、私が高校生だった頃にはありえなかったことが起こっています。

その多くは、やはり「コミュニケーション」の変容です。


私たちは、異性に、特に男子から女子に告白するときには面と向かってしていました
電話ですら、「ダサい」というレッテルを貼られるほどです。

しかし現在では、「LINE」やSNSの「メッセージ」で行うのが普通なのだそう。


先日、一人の女子生徒が泣いていたため、事情を聴取しました。

なんでも、同じクラスのある男子生徒からしつこく「LINE」が来るとのことでした。

クラスメイトで情報を共有するために「クラスLINE」のグループをつくるのだそうですが、
その中から、彼女に直接個人で連絡をとってきたというのです。

しかも内容が少々セクハラまがい。


そして何より驚くべきことは・・・

その男子とは 現実では一度も話をしたことがないそうなのです!!!


他者との距離の詰め方がわからない生徒が増えています。
さらに言うなら、距離どころか、「面と向かってのやりとり」ができないんです。


トラブルに対応するために先生がすべきことって?


スマホ絡みのトラブルが起こるたびに、年配の先生方はこうおっしゃいます。

『スマホを許可するからこうなるんだ』『スマホを全面禁止しろ』

ですが、それは無理でしょう。

学校に、そして生徒の生活にスマホは溶け込んでいるからです。

持ち込みを禁止したところで、隠れて扱う生徒は必ずいます。

それを血眼で探す手間・・・

その場しのぎの謝罪。無意味な説教・・・


本当に時間と手間の無駄です。

だからといって、スマホ全面OKにしてしまうとどうでしょう。

生徒が教師を蹴った瞬間を撮影して拡散という事件があったのも記憶に新しいです。


今、教育現場では「スマホを禁止する」のではなく

「スマホの使い方」を指導する場面に来ています。

ですが、これって・・・高校教師の仕事なのでしょうか。


つくづく疑問に思いながら、今日もゲームをする生徒に注意をしています。


みなさんはどう思われますか?

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