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ユーザー拡大と事業成長に寄与する機能開発をリード!開発チームの裏側に迫る〜/コネクテッドTVタスク対談【後編】

注目度が高まるコネクテッドTVへの対応強化のため、2022年7月に専門チームとして独立したコネクテッドTVタスク。
コネクテッドTVタスク対談の前編では、事業部門の2名に、コネクテッドTVタスクの立ち上げ経緯から戦略までを聞きました。

後編となる今回は、各デバイスへの最適な機能の開発から実装までを担う、開発チームの3名にインタビュー。
登場するのは、タスクマネージャーを務める雨谷と、機能開発をリードするテクニカルディレクターの菅野、若林です。

「コネクテッドTV再生数の最大化」というミッション実現に向け、TVerの技術的な改善にとどまらず、広い視野を持ち開発を推進していく彼ら。
コネクテッドTVタスクならではの開発の醍醐味や、どのように事業部門や他のタスクと連携しているかについてたっぷりと聞きました。

■プロフィール
コネクテッドTVタスク タスクマネージャー:雨谷 祐輔(写真右)
入社後、TVerアプリの開発ディレクション業務に従事。現在はコネクテッドTVタスクの事業面・開発面のタスクマネージャーを務める。

コネクテッドTVタスク:若林 紘大(写真中央)
テクニカルディレクターとして、Android TV/Fire TVデバイス向けの開発ディレクションに従事。TVデバイス全体のUI/UX担当も兼務。

コネクテッドTVタスク:菅野 一樹(写真左)
コネクテッドTVの中でもLinux系のデバイス(ビエラ&レグザ等)を担当し、ディレクターとして機能の要件定義、実装までのスケジュール管理からリリースまでを取りまとめる。


アプリの機能拡充やUI/UX向上のため、事業部門やベンダーと密に連携

——まずは、コネクテッドTVタスク内の開発チームの体制について教えてください。

雨谷:開発チームは、菅野さんと若林さんを含む計4名のディレクター、フロントエンドの開発を手がけるベンダーの方々、そして外部デザイナーの方を含めて全体で10名ほどで構成されています。

バックエンドの開発に関しては、社内にいるTVerサービス共通のバックエンドチームと一緒に業務を進める形になっています。

ディレクターの主な業務は、テレビ受像機メーカーや開発ベンダー、社内の他タスクなど各所と連携しながら機能の要件定義、開発のスケジュール管理からリリースまでを取りまとめることです。

前回の記事でも紹介したように、コネクテッドTVタスクには事業側のメンバーも所属しています。私自身もタスク全体のマネジメントを担当しており、日常的に全員でコミュニケーションを取り合って業務を進めているんです。

事業と開発の距離感の近さが、コネクテッドTVタスクの大きな特徴だと言えますね。

——現在、開発チームで注力している取り組みはどのようなものでしょうか?

雨谷:コネクテッドTVタスク全体のミッションは「コネクテッドTVにおける再生数の最大化」。実現のためには、2つの方向性があると考えています。

1つは、既存デバイスに対しての機能拡充はもちろん、次々に登場する新規デバイスにも対応していき、あらゆるデバイスでTVerが利用できる状態にすること。

もう1つは、ユーザー層を拡大することです。現状、TVerのメインユーザーの年齢層は若い層なので、もともとテレビに慣れ親しんでいる上の世代の方々にもリーチしていきたいと思っています。

若林:そのためにも、私が担当するUI/UXの部分を含めて、TVerをさらに使いやすいサービスにしていかなければいけません。

世の中には多くの動画配信プラットフォームがありますが、他のサービスと比べて、まだ実装できていない機能もあります。

例えば、視聴しながらプレーヤー上で他のコンテンツを探せる機能や、シークバー(現在の再生箇所を表示する機能)にカーソルを置いたときにサムネイルが表示される機能などは、皆さんも動画を見るときによく活用しているのではないでしょうか。

ユーザーにとって便利なサービスであるために、機能を拡充することも開発チームとしての大切な使命だと捉えています。

すべては「TVerが成長するため」。プロジェクトを推進していく責任の大きさと感じる醍醐味

——皆さんが感じる、この仕事のおもしろさについて聞かせてください。

雨谷:TVerというサービスそのものや開発環境の自由度が高い点に、おもしろさを感じています。

私たちはみんな放送局出身で、そこでは障害や事故の許されない大規模なシステムを扱っていました。
新規機能の開発ひとつとっても、長期スパンで慎重に進めていく必要のある放送システムとは異なり、WebサービスであるTVerなら、数週間ごとの短期スパンでのリリースが可能です。

さらに、ユーザーの反応を見ながら、より良くするために改善を重ねていくプロセスは、大変ではあるものの非常に楽しいですね。
自分たちの開発したサービスを楽しんでくれる人たちが実際にいる。そんなふうに、ユーザーとの距離の近さを感じられるのも魅力です。

菅野:ディレクターとして担当デバイスの開発を任せてもらえる責任や裁量の大きさが、やりがいにつながっています。
非常に緊張感の高い環境ですが、放送局時代に、放送事故など全国に影響するミスが許されない状況下で開発を進めていた経験が活きていると感じます。

自分の意思決定や判断がサービスに反映され、成果がすぐに目に見えるのも、ディレクターの仕事の醍醐味ですね。

若林:私が感じる仕事のおもしろさは、なんといってもコネクテッドTVという今まさに利用数が伸びている急成長中のデバイスに携われることです。

コネクテッドTVを通じて様々なコンテンツを視聴する人たちに対して、いかにTVerの存在感を高めていけるのか。
TVerへ番組を提供してくれる放送局各社からの期待も背負っていて、プレッシャーを感じる反面、同じくらいワクワクしながら日々業務と向き合っています。

また、TVer自体もサービスとして拡大していますが、その規模に対して開発チームは少数精鋭の体制で、機動力と大きな裁量を持って仕事に取り組める点も楽しいです。20代からここまで任せてくれる環境は、なかなかないと思います。

——菅野さんと若林さんはディレクターとして、社内外との連携でとくに意識していることはありますか?

菅野:技術面を追及するだけでなく、その先にある“事業成長”に寄与できるようなサービス開発を心がけています。

タスクのミッションである「コネクテッドTV再生数の最大化」に向けてキーになると考えているのが、あらゆるテレビデバイスのリモコンに、いかに「TVerボタン」を設置できるかということです。

TVerアプリをワンプッシュで起動できるようになると、アクセス数の増加にも大きな影響を与えられますからね。

このプロセスにおいては、受像機メーカーさんとの連携が欠かせません。そこはまず開発チームがスピーディーに対応することで、スムーズなやり取りにつながると思っています。

若林:ひとつの機能開発に様々な立場の人が関わる中で、数ある選択肢の中から適切に判断し、主体的にプロジェクトを推進することを意識しています。

最近のディレクションでとくに印象に残っているのが、アンケート機能の改修です。これまでコネクテッドTVでTVerを利用いただくためには、アプリのインストール後、利用開始前にユーザー情報に関するアンケートの回答が必須でした。

しかし、ユーザーの行動を分析していると、アプリをインストールした方のうち多くのユーザーがコンテンツ視聴をせずに離脱していることが判明。
すぐに動線の設計見直しを提案しましたが、最初はビジネスサイドから「詳細なユーザー情報が得られなくなるのでは」と不安の声があがっていたんです。

そこで、コネクテッドTVタスクから見た現状と打ち手を、具体的な根拠にもとづいて改めて提示した上で、議論を重ねながら改修を進めていきました。

アンケート回答の動線を変更した結果、離脱率は大幅に改善。アンケートの回答率も向上し、ユーザーにとってもメリットの大きい仕様変更をリードできたのは楽しかったですね。

ときに意見が対立するのも、それぞれの立場からTVerの成長を思っているからこそ。お互いのアイデアを頭ごなしに否定するのではなく、建設的な議論に発展するのがTVerの良いところだと感じます。

雨谷:アンケートの改修は、若林さんが中心となって調整を進めながら、コネクテッドTVタスクをはじめ多くのメンバーの協力のもと実現できました。誰か一人がコミットしたというより、プロジェクトに関わる全員が「TVerのサービスをより良くしたい」と主体性を持って進めた成果だと思います。

競合サービスが次々と登場する中、開発メンバーに求めるのは“多様性”と“新たな視点”

——今後、コネクテッドTVタスクで取り組みたいことを教えてください。

雨谷:今後は、開発リソースの拡充が重要だと考えています。新たなデバイスに対応するための新規開発に加え、アプリが大きくなっていくにつれて運用・保守にも力を入れていかなければなりません。そのためにも、採用にますます力を入れたいですね。

菅野:TVerはスマートフォン経由での利用が多いのですが、コネクテッドTVの再生数が肩を並べる状態を実現したいですね。
現在、コネクテッドTVには多くの競合サービスが存在します。その中でユーザーの方にTVerを選んでもらえるように、使いやすいサービスに育てていきたいですね。

若林:少し抽象的かもしれませんが、TVerを起動すれば見たいコンテンツをすぐに探せて、新たな発見や刺激、そして満足感を得られる。
そんな、ユーザーの生活に“ワクワク感”をもたらせるサービスにしたいと考えています。

私は幼い頃からテレビを見て育ち、家族やクラスメイトとの話題の中心にはいつもテレビ番組がある生活を送っていました。

時間の使い方が多様化する今の時代だからこそ、多彩なコンテンツが楽しめるだけでなく、テレビの特長である“共視聴”が可能なコネクテッドTVには、大きな可能性を感じています。

TVerを通して、会話のきっかけが増えたり、人と人が繋がったりするお手伝いができたら嬉しいですね。幅広い方々に楽しんでいただけるよう、TVerの機能やデザインをさらに磨いていくつもりです。

——TVerに興味を持つ候補者の方へ、ぜひメッセージをお願いします!

菅野:TVerは、人とのコミュニケーションを大切にしながら、新しいことに挑戦するのが好きな人にとっては、非常に楽しめる環境です。

テレビとの関わりが深い事業ですが、放送業界に精通している必要はありません。むしろ私たちは、違う視点からの意見や提案を求めています。

やはり長くサービスに携わっていると、使い慣れているがゆえに「これが当たり前」と固定観念が生まれてしまうこともある。これまでの価値観を、良い意味で壊してくれたら嬉しいですね。

若林:菅野さんと同じく、新しい風を吹かせてくれる方にぜひ仲間になってもらいたいです。新たなエンタメサービスが次々に出てくる中で、時代の流れを敏感にキャッチして、サービスに反映することはますます重要になります。

TVerのユーザー層を広げていくにあたって、チームにも多様性が必要なんですよね。「TVer、もっとこうなったらいいのに」を、一緒に形にしていけたらと思います。

雨谷:様々な立場の人たちとしっかりと対話をしながら、納得と信頼を勝ち得ることができる人を求めています。
TVerというサービスは、立場の異なる多くの人たちが協業して成り立っているので、開発を進めるにあたっては何よりも調整が肝心なんです。

一方で、タスク内のチームワークは抜群で、挑戦や新たな提案を応援する風土があります。今後さらにサービスを広げていくにあたり、一緒にチームを大きくしてくれる方と働きたいですね。


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取材協力:CASTER BIZ recruiting