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Turtle’s letter/孤独を癒してくれているのは過去の自分かも

Turtle’s letter では、様々な人の視点、思考の奥にある個人の物語や語りに耳を傾け、共有していくプロジェクトです。社会をより遠近感を持って捉えるきっかけとなるようなエピソードをキュレートしてお届けしています。

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Today’s Quote

ここ一年、コロナウィルスの影響もあり自宅での時間が増えた一方で、友人や親戚と気軽に会えない日が続くことで、以前よりか孤独や寂しさを感じることも増えたようにも思う。そんな中、NYtimesに読者がどのように孤独を癒しているかという声を寄せていたので紹介するとともに。私の考えも添えたいと思う。

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孤独を癒す一つの方法は、深く入り込み、誰かの人生を知るということだ。あなたがつながりと好奇心を持ち、経験の広大さに気づくことができるものならどのような物語でも、それはあなたの助けになるでしょう。

"私はブログを始めました。私の日常生活の物語を書き、愛する人たちに直接伝えたい考ええや出来事を共有しています" by Eleni G. from ミシガン州アナーバー
"一人で編み物をしているときは、編み物ポッドキャスト(意外とたくさんのポッドキャストがあります!)を聞くことで、まるで友達と一緒に編み物をしているように感じます。私が料理をしているときは、今度はフードポッドキャストを聞いて同じように繋がりを感じています" by Carrie B. from ワシントン州モートン
"毎週の食料品の買い出しの時に、観光客向けのポストカード(家にある材料で作ることもできます)を買って帰ります。手早く簡単に手紙が書けるし、大切な人たち一人ひとりに選んだ美しい写真が載ったカードをみんな楽しんでくれてるみたいだし、私は彼らとのつながりを感じることができています" by Amanda B. from カルフォルニア州マンハッタンビーチ
"1956年から日記をつけていて、いつもそれを改めて複写したいと思っていたので、パンデミックの最中はちょうどいいタイミングだったんです。それはまるでタイムトラベルのようなものです。登場人物の多くがいなくなってしまっているという点ではマジシャンのようにも感じました。 なぜなら彼らは日記の中で生きていて元気だから。私が過去に深く飛び込んでみると、私は若く、結婚して子供を育て、旅行をし、仕事をしていて、私の犬たちも生き生きとしています。両親や友人は、いつものように慰めの言葉をかけてくれています" by JoAnn R.

引用:https://www.nytimes.com/2021/02/10/at-home/newsletter.html?referringSource=articleShare

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Turtle's view🐢

上の記事に寄せられた孤独の癒やし方、向き合い方に関する声には、共通して人との繋がりや直接的ではなくとも誰かの温もりを感じる方法が書かれているように思う。

コロナ前は、学校に行ったり、会社に行ったり、習い事に行ったりなどの日常の中で偶然、もしくは意図せずとも誰かに会い、話し込み、何かを共有するという体験が自然にあった。しかしそうした日常が変わった今、私たちは自分から能動的に、そして意識を持って誰かと、もしくは自分自身との繋がりをもう一度作っていくことが必要なのかもしれない。上の記事にあったように、自分で手紙やブログを書いてみたり、ポッドキャストとともに編み物をしてみたり。自分に合った孤独を癒やす方法を探っていくことが、メンタルヘルスの安定につながっているのだろう。

特に私は日記を複写することによって自分の過去ともう一度出会うという言葉にはっとさせられた。過去を思い返すと、自分が抱える後悔の念や失敗したこと、悲しかったことに目が行きがちではあるが、今も日記や記憶、経験の中に生きる親しい存在や自分自身、思い入れのある風景をもう一度思い浮かべることで、それらがそっと背中をさすってくれ、心をふっと緩ませてくれることとなる。そう思えたなら、塞ぎ込みがちな気持ちもゆっくりと解きほぐされていくかもしれない。

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今回はここまで。

高いビルから全体を俯瞰することも大切ですが、時に一軒一軒のドアを叩き、様々な物語と出会ってこそ気がつくことや見える光景があるのではないでしょうか。

次回以降も奥行きのある小さな物語や語りをキュレートし、考察を添えNoteで共有していきます。

また、これからフィールドワークを通し様々な土地に根付く個人の記憶を拾い集め、この場でアーカイブ、共有していけたらと計画を進めております。
お楽しみに。

ではまた🐢

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