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【読書メモ】『グーグル 10の黄金律』(著:桑原晃弥)

つい先日、「Facebook」から「第三者機関によるファクトチェック機能」を「利用者の相互チェックによるコミュニティノート機能」に切替えていくとの声明が出されていました。

米メタは7日、運営するフェイスブックとインスタグラムで、投稿内容の正確性を調べる独立したファクトチェッカーの使用を廃止すると発表した。今後は、米ソーシャルメディアのXで用いられているような、正確性に関するコメントをユーザーに委ねる「コミュニティノート」という仕組みに置き換える。

出典:フェイスブックとインスタグラムのファクトチェックを廃止、米メタが発表
(『BBC NEWS JAPAN』2025年1月8日)

メタが独立したモデレーターに依存してきたことは、「意図としては適切」だったが検閲につながることがあまりにも多かったと指摘した。

出典:フェイスブックとインスタグラムのファクトチェックを廃止、米メタが発表
(『BBC NEWS JAPAN』2025年1月8日)

まぁ、つまるところはこれですね、、双方向メディアだからこそ問題点の可視化も早く、対応も打ちやすいといったところでしょうか。「ファクトチェック団体であることを既得権益化していたヤカラ」からは早速に(感情論でしかない)反駁が出ていますが、、

今後、「Facebook」に限らず、いわゆる「コミュニティノート機能」の不備が可視化されたら、既得権益層に意図など気にせずに改善されると思いますよ、、双方向での自浄能力を持ち合わせているメディアであれば。

その辺りを理解できない以上、既存のファクトチェック団体は既存オールドメディアから派生したお仲間でしかないのだなぁ、との見立てにしかなりません。自浄能力、ホントないんだな、、だからマスゴミとも揶揄されるのでしょう、既存オールドメディア様に留まっている皆様方は。

そういや、Youtube(Google傘下)にもコミュニティノートライクな「note機能(仮)」の機能試験が始まっていると、昨年6月頃に見かけたなぁ、なんて『グーグル 10の黄金律』を思い出しながら。

世界中の人が世界中の情報を無料で手に入れて有効に使えるようにする

ユーザーに質の高い検索サービスを提供することこそがグーグルの目的

出典:『グーグル 10の黄金律』

「Google」の企業としての存在意義はこの辺りに集約されていると思いますが、それを裏付ける理念は「10の事実」としても言語化され、随時見直し、確認しているとの事。

Google がこの「10 の事実」を策定したのは、会社設立から数年後のことでした。Google は随時このリストを見直し、事実に変わりがないかどうかを確認しています。Google は、これらが事実であることを願い、常にこのとおりであるよう努めています。

出典:「Google が掲げる 10 の事実」

人は収入のためだけに働いているのではないと感じた時、内に秘めた創造性を発揮する

出典:『グーグル 10の黄金律』

こちら、言葉は違えども「公益」や「社会的有用性」を意識しているのかな、と個人的には。さてこれは、冷戦後の新自由主義の名のもとでの「自分(自社)」だけが儲かればよい、企業なんだから利益だけ上げていればよいとの考えの限界に気づいていたからこそ、でしょうか。

人類が使う全情報を集めて整理する

衆知を集めよ

グーグルの技術力は、消費者のメディアとのつき合い方を変えている

出典:『グーグル 10の黄金律』

一概にそうとも言えないのかな、と。元々の理念として「人々の快適な生活のため」にとの想いが埋め込まれていて、そうした「先見」は、今の時代に組織が必要とされている資質ともリンクしているかな、とも。

最も厳しい格差は「情報格差」

情報は力なのです

出典:『グーグル 10の黄金律』

そしてそれはある意味、とても厳しい姿勢でもあると思います。受け手となる利用者個々人に「高いリテラシー(情報活用力)」が求められていくことになりますから。

裏を返せば、他人様の言葉をただ鵜呑みにしてボーンヘッドにばら撒いたり、根拠のないお気持だけで口汚く騒ぎ立てたりするような姿勢は求められていない、ってことです。

そういった意味では、この次に検討すべきは「インフラ」としての情報基盤を持たない人々にどのような形で基盤を提供していくのかとの点が、直近での課題かな、なんて風に考えながら。

誰が勝者になるかは、ユーザが決める

出典:『グーグル 10の黄金律』

個人的にはやはり、図書館を軸とした「地域に根差した生涯学習施設」にハブとしての役割を期待したいところ。そしてまたその際には、老若男女問わずに「利用者(ユーザ)自身が主体的に情報活用力」を身に着けられるようにサポートするといった姿勢が求められるよなぁ、なんて風にも考えています。

Googleの「この先」がどうなるのか、、非常に楽しみでもあり、怖くもあり、、ここ最近のAI機能が反映された検索サービスなどの在り様を眺めながら、強く感じています。

回答を与えるなんて露ほども考えていない

出典:「日本と日本人への10の質問」 / 『文藝春秋(2007年7月号)』収録

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