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青天を衝け第38回/歌と篤二は何が違うのか?大隈さん遭難事件は何故スルーされた?(笑)

第38回は失策を重ねる篤二くんが話の主役。
父の栄一が立派すぎる故に
その二代目としての重圧に負けてしまった?
というわけでもないと思う。

人が育つ上で大事なことは環境で。
誰それの子だから立派に育つに違いない
みたいに周りは安直に持て囃したりするけど
親から授かる遺伝的なモノよりも
育つ環境がその人の人生を大きく左右する。

環境という言葉だとちょっと曖昧だけど
親がどう接して何を教えてきたかとか
親以外にもその人に影響の強い人たちが
何を与えてきたかとか
棲んでいる場所の風土とか風習とか
その人に少なからず影響を与えているモノ全てが環境。

同じ子どもでも歌と篤二くんで性質が全く違うけど
それは二人が育った環境が全く違うからだと思う。

歌は父・栄一とは小さい頃離れ離れだったけど
母のお千代はもちろん祖父も祖母も
叔母のおていだって血洗島で一緒に暮らしていた。
渋沢の家の人達みんながうたを可愛がっていた。
これは栄一が育った環境と一緒だったわけで
歌が栄一のように快活で真摯な人柄に育った理由は
そこにあるんだと思う。
栄一と唯一違うのは、歌の人生には挫折が無さそうな事。
栄一の場合は成し遂げたい事が途中で必ず何かしらの妨害にあって
頓挫してしまうことが多かった。
前半生はある意味挫折の繰り返し。
一方で歌の場合はまわりに護られながら
大事に育てられていたと思うので
そういう挫折は味わったことがなさそう。
それにどんどん立派になっていく父を見て育った歌は
父が誇らしく父の名を汚すようなことはしてはならない
という思いも人一倍強かったんじゃないかと思う。

ところが、篤二くんは10歳ぐらい?に母を亡くしている。
父の栄一は忙しくて家を空けがちだったから
母のお千代が生きていく上で大事なことや
渋沢栄一の子として渋沢の人間として
どのような人生を歩んでいかねばならないかを
篤二くんにこれからゆっくりと
教えていくとこだったんじゃないかと思う。
でもそのお千代がコロリで亡くなってしまったし
この時はもう祖父も祖母も亡くなっている。
叔母のおていは血洗島で農家を続けていたし
そうなると篤二くんを見守ってあげられるのは
おくにさんぐらい?
でもおくにさんは微妙な立場の人だから
お千代の代わりをするのは厳しい。
新しくやってきた継母の兼子さんに期待したいところだけど
篤二くんがあまり懐かなかった時点で難しい。
つまりお千代の死によって
一人ぼっちな篤二くんが生まれてしまった。

栄一がもっと篤二くんと向き合うことができてたら―
なんて思ったりもするけど
今や日本経済の父みたいな立場にいる栄一には
そこまで余裕がなかったのか。
最愛のお千代が亡くなった悲しみを忘れるために
より仕事に打ち込むようになっちゃったのかも。
いつだったか栄一は強欲だ、みたいな話があったけど
ある意味その強欲さが篤二くんとの溝を生んでしまったのかな。
栄一が家族を大事に思ってないわけじゃないんだけどね。

でも栄一だって父の市郎右衛門さんから商いや生き様を
沢山学んで育ったんだから
忙しくても子どもと向き合ってほしかったな
というのはちょっと思ったりする。

聖人君子のような栄一でも
なんでもかんでも完璧にこなすのは難しいってことなのかな。
渋沢栄一だって同じ人間だもんなー。
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ところで栄一が命を狙われる事件が起きてビックリだったけど
それよりも、大隈さんが爆弾で襲撃された事件がスルーというか
既に起きてしまった後だったことにもっとビックリした(笑)

大隈さん主要人物の1人だから
少なからず事件が起きた時の話が盛り込まれるだろう
と思ってただけに、なんとなく拍子抜け……。

でも残り話数も少ない上に渋沢栄一が長生きだから
話もどんどん巻いていかないと終わらないか。
1年じゃ渋沢栄一の人生全てを語り尽くせないね。(了)
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【青天を衝け視聴メモ】
江戸再評価、東京開三百年祭
久々の徳川家康登場
徳川!万歳!
平岡の慧眼
日本人による日本人の事業
阪谷芳郎
尾高次郎
渋沢家を去るおくにさん
慈善会、バザー、ハンケチーフ
明治23年衆議院議員選挙、貴族院議員任命
水道管は国産品より舶来品を使った方がいい
もっとでっけえもののとっさまになっちまった栄一
売国奴
爆弾で襲われた大隈さんみたいに
過去の過ちは忘れてはならない
御前様の数々のご偉業
日清戦争
衷心より
あなた様を世に知らしめたい
戦費約2億円
30年振りに東京へ戻った徳川慶喜
上野恩賜公園、上野東照宮

【公式がつぶやく【#青天ナビ】からの抜粋】


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