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早朝の電話は緊張する【音声と文章】
山田ゆり
00:00 | 00:00
※note毎日連続投稿1700日をコミット中! 1644日目。
※聴くだけ・読むだけ・聴きながら読む、
どちらでも数分で楽しめます。
おはようございます。
山田ゆりです。
今回は
早朝の電話は緊張する
をお伝えいたします。
いつもの朝、noteの音声を収録していた。
「大丈夫。今日も更新できる。」
私は朗読の残りを感じながら読んでいた。
すると突然、家の電話が鳴った。
電話は右後ろにあり、遠くで聞く分には何でもないが、すぐ近くの背中で聞くその音はとてもうるさく感じた。
私はすぐに録音を止め、電話のナンバーディスプレイを覗いた。知らない電話番号だった。
一瞬出ようか出まいか迷った。
そして、受話器を取ろうとしたら電話が切れた。
またかけ直してくれるだろう。
とにかく今は録音しなくては。
毎日続けると決めたことをすると決めているのだ。
ややこしい言い方だが、決めたことをしよう。
気を取り直して2回目の朗読を始めようとしたがとりあえず、その電話番号をPCで検索してみた。すると親戚の電話番号だということが分かった。
こんな早朝に来る電話に良い話はない。
どうしよう。話すと長くなるかもしれない。
気分が落ち込むだろうな。
それより今、まずはこれを終わらせよう。終わったら電話をしてみようと思った。
そして2度目の録音を開始した。
あと1ページというところで、先ほどの電話はどんな用事だったのだろうか気になり始めた。
おじいちゃんがなくなられたのだろうか。最近、弱弱しくなったからなぁ。
それともおばあちゃんだろうか。まだまだ若いと思っていたが、たぶん80代にはなられているはず。人はいつあの世へ戻るかは分からない。
これまで大事な家族5人を送った経験からそう思う。
どなたが亡くなられたのだろうか。
そんなことがふと頭の中をよぎった。
すると、自分は今、どこを読んでいるのか分からなくなった。
今、自分が言った言葉を頭の中で反復しながらその文字の居場所を、目を大きく開いて探した。
普段ならすぐに見つけてまた読み始めるのだが、頭の中に残っている自分の言葉を、手に持っている紙面の中から見つけることができなかった。
数秒の沈黙があった。
まずい、早く音声を続けないといけない。
しかし、気が焦るばかりで、どうしてもみつけられない。
目の前の録音の画面は、あの、ご臨終の時のように、波がなくスーッと一本の線が続いた。その時間が不自然な長さになってしまい、私は録音を止めた。
そして、大きくため息をついた。
どうしよう。
今すぐに電話しても、noteが終わってから電話しても向こうにとってはさほど変わらないことだと思う。
noteが終わってからにしたい。
しかし。
私は迷った挙句、その電話番号へ電話をした。
2コールで電話に跡取りのお嬢様が出られた。
私は嫌な予感がした。
「おはようございます。山田ゆりです。
いつもお世話になっています。
先ほど、家に電話があったようなんですが~」
すると「あ、ちょっと待ってください。」そうおっしゃって電話はおじいちゃんに変わられた。
ということは、
おばあちゃんが亡くなったのか!
元気そうだったのに。
入院されていたのだろうか。
お見舞いにも行っていなかった。
一瞬でたくさんの思いが脳内を巡った。
少しろれつが回らない感じのおじいちゃんが電話口で次のようにおっしゃった。
「最近、ゆりさんの畑のビニールハウス、取り壊したよね。
ウチもそろそろ、身体が続かないからビニールハウスを壊してしまおうと思っているんだ。
どこの業者に頼んだのかな。教えてくれないか。」
なんだ、そうだったのか。
お二人ともご健在だった。
私は安堵した。
農家の人は朝が早い。
それは私の両親を見てきたから分かる。
朝4時台には畑に出かけ
取れた野菜を市場に出荷して6:30頃に帰宅する。
いつも「朝めし前」の仕事をするのが農家だと私は両親を見てそう思っている。
だから、農家にとって朝の6時台は、
ひと仕事を終えた時間なのだ。
会社員でいうと、朝の10時のコーヒータイムという感覚だろう。
何でもない電話で良かった。
私は胸をなでおろし、気を取り直して3度目の録音を開始した。
今回は
早朝の電話は緊張する
をお伝えいたしました。
本日も、最後までお聴きくださり
ありがとうございました。
ちょっとした勇気が世界を変えます。
今日も素敵な一日をお過ごし下さい。
山田ゆりでした。
◆◆ アファメーション ◆◆
.。*゚+.*.。.。*゚+.*.。.。*゚+.*.。
私は愛されています
大きな愛で包まれています
失敗しても
ご迷惑をおかけしても
どんな時でも
愛されています
.。*゚+.*.。.。*゚+.*.。゚+..。*゚+
※聴くだけ・読むだけ・聴きながら読む、
どちらでも数分で楽しめます。
おはようございます。
山田ゆりです。
今回は
早朝の電話は緊張する
をお伝えいたします。
いつもの朝、noteの音声を収録していた。
「大丈夫。今日も更新できる。」
私は朗読の残りを感じながら読んでいた。
すると突然、家の電話が鳴った。
電話は右後ろにあり、遠くで聞く分には何でもないが、すぐ近くの背中で聞くその音はとてもうるさく感じた。
私はすぐに録音を止め、電話のナンバーディスプレイを覗いた。知らない電話番号だった。
一瞬出ようか出まいか迷った。
そして、受話器を取ろうとしたら電話が切れた。
またかけ直してくれるだろう。
とにかく今は録音しなくては。
毎日続けると決めたことをすると決めているのだ。
ややこしい言い方だが、決めたことをしよう。
気を取り直して2回目の朗読を始めようとしたがとりあえず、その電話番号をPCで検索してみた。すると親戚の電話番号だということが分かった。
こんな早朝に来る電話に良い話はない。
どうしよう。話すと長くなるかもしれない。
気分が落ち込むだろうな。
それより今、まずはこれを終わらせよう。終わったら電話をしてみようと思った。
そして2度目の録音を開始した。
あと1ページというところで、先ほどの電話はどんな用事だったのだろうか気になり始めた。
おじいちゃんがなくなられたのだろうか。最近、弱弱しくなったからなぁ。
それともおばあちゃんだろうか。まだまだ若いと思っていたが、たぶん80代にはなられているはず。人はいつあの世へ戻るかは分からない。
これまで大事な家族5人を送った経験からそう思う。
どなたが亡くなられたのだろうか。
そんなことがふと頭の中をよぎった。
すると、自分は今、どこを読んでいるのか分からなくなった。
今、自分が言った言葉を頭の中で反復しながらその文字の居場所を、目を大きく開いて探した。
普段ならすぐに見つけてまた読み始めるのだが、頭の中に残っている自分の言葉を、手に持っている紙面の中から見つけることができなかった。
数秒の沈黙があった。
まずい、早く音声を続けないといけない。
しかし、気が焦るばかりで、どうしてもみつけられない。
目の前の録音の画面は、あの、ご臨終の時のように、波がなくスーッと一本の線が続いた。その時間が不自然な長さになってしまい、私は録音を止めた。
そして、大きくため息をついた。
どうしよう。
今すぐに電話しても、noteが終わってから電話しても向こうにとってはさほど変わらないことだと思う。
noteが終わってからにしたい。
しかし。
私は迷った挙句、その電話番号へ電話をした。
2コールで電話に跡取りのお嬢様が出られた。
私は嫌な予感がした。
「おはようございます。山田ゆりです。
いつもお世話になっています。
先ほど、家に電話があったようなんですが~」
すると「あ、ちょっと待ってください。」そうおっしゃって電話はおじいちゃんに変わられた。
ということは、
おばあちゃんが亡くなったのか!
元気そうだったのに。
入院されていたのだろうか。
お見舞いにも行っていなかった。
一瞬でたくさんの思いが脳内を巡った。
少しろれつが回らない感じのおじいちゃんが電話口で次のようにおっしゃった。
「最近、ゆりさんの畑のビニールハウス、取り壊したよね。
ウチもそろそろ、身体が続かないからビニールハウスを壊してしまおうと思っているんだ。
どこの業者に頼んだのかな。教えてくれないか。」
なんだ、そうだったのか。
お二人ともご健在だった。
私は安堵した。
農家の人は朝が早い。
それは私の両親を見てきたから分かる。
朝4時台には畑に出かけ
取れた野菜を市場に出荷して6:30頃に帰宅する。
いつも「朝めし前」の仕事をするのが農家だと私は両親を見てそう思っている。
だから、農家にとって朝の6時台は、
ひと仕事を終えた時間なのだ。
会社員でいうと、朝の10時のコーヒータイムという感覚だろう。
何でもない電話で良かった。
私は胸をなでおろし、気を取り直して3度目の録音を開始した。
今回は
早朝の電話は緊張する
をお伝えいたしました。
本日も、最後までお聴きくださり
ありがとうございました。
ちょっとした勇気が世界を変えます。
今日も素敵な一日をお過ごし下さい。
山田ゆりでした。
◆◆ アファメーション ◆◆
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私は愛されています
大きな愛で包まれています
失敗しても
ご迷惑をおかけしても
どんな時でも
愛されています
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