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田畑を相続した我が家の場合~大きい畑 その4~【音声と文章】

山田ゆり
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どちらでも数分で楽しめます。




おはようございます。
山田ゆりです。


今回は
田畑を相続した我が家の場合~大きい畑 その4~
をお伝えいたします。



前回はこちらになります。

田畑を相続した我が家の場合~大きい畑 その3~
https://note.com/tukuda/n/naddfcf558cc7



「大きい畑」を借りるSさんからビニールハウスの解体についての連絡はなかなか来なかった。
フットワークが軽い印象のSさんのことだから、お忙しいんだろうなぁと思っていた。
また、私自身、本業が忙しくて残業が時々あり、こちらから催促することができなかった。


ビニールハウスを解体する業者は、Sさんが知っているその会社にやってもらいたい。
だから、とりあえず先方に連絡をしてくれないかと私はSさんに依頼していた。

Sさんは「分かりました。ではまず、連絡を取ってみます。そしてまた山田さんに連絡してから解体してもらいます。」とおっしゃっていた。

だから私はSさんからの連絡を待っていた。



平日はいつも帰りが真っ暗なので畑の確認ができない。
ある休日の日中に買い物へ出かけた時、遠回りして畑の近くを車で通った。


後続車がいないのを確認して、ゆっくり走行して畑を見た。
周りは一面、稲刈りが終わり、散髪のあとのようにさっぱりした風景になっていたが
私の畑だけは、草がうっそうと茂り、密林のようになっていて、遠目から見てもその空間だけが異様だった。
その様子を見て、胸の奥がチクリとした。


そろそろ、ビニールハウスが見える、はずだった。

しかし、なんと、2つのビニールハウスは既になかった。
ハウスの骨組みもビニールもなく、そこにあったことさえなかったことになっていた。


Sさんにビニールハウスの解体をお願いをした時、解体業者に連絡が取れたら、まずは私に連絡をくださると言っていた。

仕事の受注の段取りとしては、まずは見積もりをしてそれを了承したら工事を始める。仕事とはそういうものだと思っている。

だからSさんからの連絡を待っていたのだ。
これでは話しが違うではないか。



私はSさんにほんの少し、不信感を抱いた。

その件について、こちらから電話をしようかどうか私は少し躊躇した。

連絡をくれると言ったではないかと、今さら言ってもどうにもならない。
もう、ことは済んでいるのだから。済んでしまったことをねちねち言うのもみっともない気がして私から電話はしないことにした。



ビニールハウスが既に撤去されていたと知った日から3日後に、Sさんから電話の着信があった。私はその電話に気が付かなかったからその後、Cメールが入っていた。
私は日中、携帯電話はロッカーの中なので、日中の電話には気づかない。
だから、こんな時はCメールの存在がありがたい。


Cメールの内容はこうだった。
「ハウス解体無事終わりましたので報告いたします。あとはゴミ片づけを合間見て行います。
トラクター代金など一旦精算したいのですが、都合よろしい日ありますでしょうか?」


無事終わりましたって、その前に連絡を下さると言っていたじゃないか。
「代金の精算など」ということは、直接お会いするということ。
お会いできるとしたら私は夜しかない。

それとも日中、有給休暇の時間休をいただくしかないか。

と、迷っていたら催促のCメールが届いた。私は休日の夕方に来ていただくことにした。



当日、Sさんは時間通りにお見えになり、我が家の仏間にお通しした。
仏間には大きなテーブルがあり、座布団を勧め、対峙した。


私は、「解体をする前に連絡を下さると言ってましたよね?」と言いたいのを我慢した。
もう済んだことだ。お互い嫌な思いをするだけだから、私はその思いを飲み込んだ。


Sさんは解体の前に私に連絡を下さらなかった件について、何も触れず勿論弁解もなかった。
つまり、Sさんの頭の中には、事前に私に連絡をするという思考が無かったのだとSさんのケロッとした様子を見て感じた。


解体業者さんは県外の会社の人で、あと2~3日で県外の会社に戻ってしまうから急いで解体をしたとおっしゃった。

解体の代金は、当初、Sさんがおっしゃっていたより5千円高くなった。想像以上の重さで、それは100㎏を超えたから少し高くなったということだった。
それは仕方のないことだと思う。


そして、当初の約束通り、解体費用の半分はSさんが負担することになった。
なぜ半額負担して下さるかと言うと、Sさんの方から、ビニールハウスを解体してくれた方が今後の農作業がしやすいとおっしゃってきたからだ。

その申し出がなかったらビニールハウスはそのままにする予定で、解体費用も発生しないはずだったから、解体費用の半分はSさんが負担するとご自分から申し出ていたからだった。


そして金銭の授受をした。
まずは、私からトラクターを買ったので、その代金が入った封筒をSさんがテーブルの上に置かれた。
これが私への入金である。

そして、Sさんが代わりに全額払ってくださったビニールハウスの解体費用の領収証を見せて下さり、その半分を私が払うことになった。

トラクター代金が入り、解体費用が出て行って、結局、差し引き、5千円が私の手元に残った。

トラクター代金の領収証は後日私からSさんへお渡しすることにした。



トラクターの所有者変更手続きは既に私が市役所へ出かけて終わっている。
その「原動機付自転車 小型特殊自動車 標識交付証明書」の原本をSさんにお渡しした。

ちょっとした行き違いがあったが、「大きい畑」を貸すという事実が、とりあえず、これでまた一つ前進した。




今回のことを振り返ってみた。
解体業者さんへ話をしてみてとお願いする時に「一応、見積もりがほしい」とはっきり私が言えば良かったと反省した。
曖昧な言い方は誤解を招く。私はその一押しが足りないと自覚している。


この「大きな畑」の次なるミッションは、Sさんが畑に散乱している農業資材(ビニールなど)や特大の焼酎のペットボトルなどのゴミを一か所に集めて下さる。

それが終わったら私に連絡が来る予定で、私は処理業者に依頼してそれを撤去すること。


そして、来年の3月までに、畑をSさんに貸すという手続きを農業委員会に提出する。
「大きな畑」についてはこのようになっている。




夫から相続した田畑は、大雑把に言うと、「田んぼ」「大きい畑」「小さい畑」の3か所になる。
これまで4年間、固定資産税や土地改良区の賦課金、草刈りの労力や代行手数料など、田畑からの収入はゼロなのに出費や労力がかかって困っていた。

農業委員会には、土地を「貸したい」「売りたい」の手続きはしていたが、立地条件が良くないため、誰からも手は上がってこなかった。


この状態がいつまで続くのだろうかと心配していたが、今年はそれが大きく動いた。



「田んぼ」も「小さい畑」に関しても、「大きい畑」同様、大きな動きがあった。
その件については、今後、書き記したい。






今回は
田畑を相続した我が家の場合~大きい畑 その4~
をお伝えいたしました。

本日も、最後までお聴きくださり
ありがとうございました。 

ちょっとした勇気が世界を変えます。
今日も素敵な一日をお過ごし下さい。

山田ゆりでした。








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山田ゆり
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