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“Cherryblossom”
“印象的な出会い”
なんて言葉通りの意味をつけてくれたのだろう。
今年の春もこうして
忘れ難い思い出になっていく。
間もなく“終焉”を迎える
春のカーテンを潜り抜けて
今日という一日が始まった。
鏡を見ているようだった
曇天続きだった。天気予報は随分と☁が続いていた。外れたかと思えば☂️が主役の日々が続き、太陽は梅雨を前に随分と“布団”でぬくぬくしたに違いない。人の心同様に空模様も日々同じにはならないが最近はずっと青空にお目にかかれなかった。そんな時期に限っていつもマイナス要素が耳に届いて悔しくて空を見上げたりした。一緒に“空も泣いてくれた”。
心を映したようだった。自己嫌悪が最高潮だった幼少期は鏡を見るのが嫌いだった。いつも納得がいかない思いと本音で入り乱れた曇った顔をしていた。自分でさえ見抜けるのだから他人にはこの表情は 筒抜けだろうと思うと尚のこと嫌気がさして鏡の前に立つことを嫌ったものだ。
明日は晴れるといいのにな。
願いを込めて天気予報を検索した。久しぶりにお日様マークのお出ましだ。口角が上がったのは言うまでもない。
『やっとお礼が言えた』
突然感謝をされました。昨日業務中の出来事。入社以来お世話になっている営業部のマネージャー。彼女は私に触発されてランニングを始めたという。
『もう3年になるの!
なんか楽しくなっちゃって』
そう。
楽しいんだ。
この感覚は走った人にしか分からない。皆が口を揃えて「わざわざ疲れる事をする意味がわからない」と言うんだ。疲れるさそりゃ、走ってるんだから笑。でも足を前に出すごとに、見渡すごとに今まで知らなかった世界が目の前に現れる。
朝の空気は排ガスまみれの土地でも何故か美味しいし、鳥の声は騒がしいどころか心地よい。先日蕾だった筈が今日見てみれば花が咲いていたり、次の季節へのバトンを託した痕だったり…。
よく顔を合わせる“朝の住人”とも会釈という名の挨拶が生まれる。『お姉ちゃん今日も元気だね!』の声に笑顔でピースをしてみせる。
この楽しさは走ったものにしか分からない。
無理に走れとは言わないさ。でもやる前からのNoは無し。怪我もするし悩みもするよ。それでも手を伸ばすだけの魅力がある。だから私は走っている。
プロテインは何が良い、ランニングシューズのメーカーのオススメ。そんな会話をしながら楽しさを共有した。
私は日常のご褒美の為に走るし、彼女は日常を乗りきる為に走っている。目的や目標は何だっていい。続けることで新しい何かが見えてくる。
そろそろ桜ともお別れ。表彰式顔負けの“春の絨毯”の上を駆け抜け、今日も心が息をしているのを再確認。
今年もまた、新しい景色が拝めそうだ。ワクワクする。
忘れないよ。
夏が一番好きだけど、やっぱり桜はズルいやつだ。そんなズルさに今年も私は魅せられている。
(2022/04/07)