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月ノ羽音
2021年6月17日 08:18
昨日の続きから*ディランの魚はサラダと煮物になって出てきた。美味しく、ありがたく頂いた。話は尽きず、笑いは絶えずディランの優しい心にふれて僕たちは幸せな時間を堪能した。20時頃、ディランが遅くなると道が危ないから帰ると言い出した。僕らは泊まって行って!と頼んだけどまた来るよ!と元気に帰って行った。急に静かになって、なんだか凄く寂しくなった。窓に立って外を眺めているとルビーが隣に立っ
2021年6月16日 13:00
次の日オーウェンが運転する車でルビーが越して来た。荷物を小さくして来てくれたみたいだ。昨日ディランに会った話を二人にするとリリーも一緒に4人で会いに行こう!と喜んでくれた。オーウェンは帰り、荷解きも一日で終わりそうだなと思った時。ドアをノックする音が聞こえた。「はい」と僕がドアを開けるとディランが魚を顔の前につるさげて立っていた。「ディラン!!入って」 「今日は釣ったの?凄いじゃない!お
2021年6月15日 06:23
街から離れて森に住み出して1か月明日にはルビーも仕事を辞めて森に来てくれることになった。オーウェンとリリーの家もタイラーが建ててくれることになり半年後にはこちらに移って来る。今日はこの森で1人で過ごす最後の日。散歩にでた。そんなに深くない森で明るい日差しが注ぐ。気持ちの良い風が吹き抜ける。ゆっくり歩いて湖まで来た。澄んだ水かキラキラと輝いて見ているだけで笑顔になった。砂地に座って空
2021年6月14日 08:21
森の教会に着いても僕は起きずにルークが担いで中に入れてくれたらしい。ルビーは車の音で飛んで外にお迎えに来てくれたのにグーグー寝ている僕を見て。ホッとしてワンワン泣いて。揺すりまくって起こしたらしいけど。全然起きなくて。皆んなに止められて。仕方がないなと寝かせてくれていたそうだ。可愛いよね。*僕は夢の中で皆んなにお礼を言っていた。タイラー、ティム、トレバー、のキツネ三兄弟が。小さなメモ一
2021年6月13日 08:55
昨日の続きから*「僕は弱虫だから。チェイスを見えなくさせてもらうよ。その方が話しやすい。どうせ叩いても切っても君は居なくならないからね」「人は影から逃げられないってわけさ」ケケケ…と笑った「僕は逃げるよ。心に入らせないように出来る。ちゃんと君の悪を見て避ける事が出来るんだ。もう10歳の僕じゃない」「見た目だけだ。中身はお子ちゃま10歳だろうが」「違うよ。僕は色々考えて行動出来るように
2021年6月12日 09:21
昨日の続きから*あのドレイク書房のビルに来た。ドアを開けて廃墟になった部屋の真ん中にあぐらをかいた。僕の動向はお見通しだろうに。夜になるまでチェイスは現れなかった。夜になり照明を付けた。この部屋だけ発電機で電気が付くようにタイラーとトレバーに頼んでおいた。トレバーに極力影の出辛い照明器具をつけてくれと頼んだ。手術用照明は影が出にくいと聞いた事がある。だから明るさは半端ない。これなら
2021年6月11日 05:58
2021年6月10日 07:48
オーウェンが食料を持って来てくれた。僕の手のやけどの薬が無くなる時が狙われると心配してくれた。確かに医者へ行かないといけない。外に出る日を狙っているのか。「行かないで良いよ。痛くないし」と言うと2人に怒られた。でも、停電が続いて病院も混乱しているはずだ。周りに迷惑かけるなら、このくらいどうでも良いなと心から思っていた。確かに「このくらい」ではない怪我だったけど。オーウェンは家にリリー
2021年6月9日 06:40
本が出版されてファンタジーの世界で評価を受けた。雑誌などで取り上げられるようになり、インタビューなどではフィクションである事を強調した。デイブがこの生活に慣れ落ち着いて行くと同じく。だんだんとデイブの旅は大きく広がり、もはやデイブとは関わっていない沢山の人が普通に生活するようになっていた。本はますます売れて、ルビーのモデルにしているという事でデイブとルビー2人でインタビューを受けることもあっ
2021年6月8日 06:19
11時頃オーウェンとカフェに行った。ルビーがお店の人に僕の話をしていたみたいで皆にキャアキャア言われた。少し恥ずかしいけどルビーは嬉しそうだ。ま、いっか。僕も嬉しくなった。「いつ見てもライオンさんね」ルビーの声にオーウェンが立ち上がってハグをした。「ルビー!あぁ、ルビーだ!ルビーだ!」オーウェンも嬉しそうだ。僕は2人を見て心から幸せだなと噛み締めた。「まだ仕事があるのよ。お迎えに来ちゃ
2021年6月6日 09:56
「決まりで、私を妻にしないといけないと思っているんだろうけど。好きになろうとしないで。ちゃんと私を見ることが出来る?」と心細そうに言った。「昨日、ルビーを見た時に。どうしようもなく胸が苦しくなって、ドキドキが止まらなくて。僕は君を探してたんだって判ったんだよ」僕は僕の中の精一杯の本当をルビーに聞いてもらおうと必死に言葉を繰り出して頑張った。「ルビーも。僕が君へ辿り着けずに今日まで待たせてしま
2021年6月5日 10:51
水を持ってルビーがやって来た。「あ、えっと、あ、カフェ・オ・レと。あ、お、おすすめありますか?」僕は焦ってシドロモドロだ。ルビー笑って自家製のハムサンドをすすめてくれた。「じ、じゃあ、それを」「はい、少しお待ち下さい」と笑顔で去っていった。ダメだ!勇気が出ない!頭を抱えてテーブルにうつ伏せてるとカフェ・オ・レの香りがしてルビーが立っていた。急いで体を起こして、テーブルを腕でワサワサ拭い
2021年6月4日 06:29
日は昇り、外を眺めて僕は途方にくれた。ドアをノックする音。「はい」力なく答えた「デイブ!俺だけど」オーウェン!ホッとしてドアを開けた。持って来てくれたサンドイッチとコーヒーを一緒に食べた。少し生きていると思えた。「ルビーは?」「ミアだったよ」「ミアは?」「出て…行ったよ」「そうか…」2人ともわかり切っている事を確認する様に話した。「僕が勝手にルビーだと思ったんだよ」「ミアがルビ
2021年6月3日 07:27
「ただいま」僕が帰るとルビーはもう家に帰って夕食の準備をしていた。「おかえり」この笑顔を疑っている自分が申し訳なく感じた。ただ、僕はルビーを知らない。最初は白い花で。次に会った時は妖精のような美しい女の子で。数時間後にはココにいた。あの短時間で、正直、本物か偽物かなんてわかるわけないし。知る由もない。自信が持てない…。「デイブ、どうかしたの?疲れてる?」「いや、何でもないよ。今日の