脱出口はあなたの目の前にあります
「浮気した夫と別れたい」
「子供がぐれた」
「親が自分を認めてくれない」
「隣人がいやがらせをしてくる」
「上司が無能すぎる」
「自分よりモテる友人が憎い」
このようなトラブルが
3千年以上昔からありました
こういった人間関係の
あーしたこーしたという問題は
現代だろうが中世だろうが古代だろうが
内容はほとんど変わりません
3千年前から解決法を
先人たちが試行錯誤して
その結果をまとめた本がたくさん書かれて
その成果が小説戯曲にも取り入れられ
それを読んだ人がまた試行し検証して
賢人偉人が深い洞察と思索を加え
さらに完成度の高い指導書を書く
そうやって膨大な英知が
過去から積み上げられてきたはずです
そんなたくさんの専門書を研究し
蓄積された膨大な英知を習得し
マスターしているはずの
現代の専門家たち(宗教家・カウンセラー・セラピスト)
の意見はまったく一致しません
なぜか人によってアドバイスの内容はバラバラです
家庭問題の解決法や
どう生きたらいいかのアドバイスを尋ねると
口調はもっともらしく
話し方に説得力だけはあって
時に目新しい用語、難しい用語を
駆使して幻惑してきます
しかし具体的な解決策からはほど遠く
問題の核心の上っ面をなぞるだけ
「あなたの心を変えればいい」とか
「見方をかえればいい」とか
「自分が本当にしたい事をみつけなさい」とか
中身のない紋切り型の常套句の羅列ばかり
どうしようもなく役にたたない
そして彼ら専門家自身の人生はといえば
お金なんか望むだけ引き寄せられますと
断言する先生ほど金の亡者だし
結婚カウンセラーは離婚し
教育評論家の子供は非行に走る
もう本当に理解しがたいひどさです
前提が間違っているんです
英知が積み上げられ、良書が著され
良い親が子供に良い教育を行い
良い先生が子供を上手に導き
その結果
人はより賢くなり、より人生を理解し、より社会を理解し
幸福で満ち足りた人生を送れるようになれる
この前提が間違っているのです
人間の英知というものが本当に
過去から未来へと積み上がっていくものならば
歴史とともに完成されていくものならば
この世界はとっくに
もっともっとマシなものに
なっていないとおかしいです
私たちは火災の起きている巨大なビル
その最上階で右往左往しているような状態です
あちこちで知ったかぶりたちが叫んでいます
「ダメだ!!絶対そっちには行くな!」
「助かる道はこっちだけだ!間違いない!!」
「これをやれば絶対助かる!!私を信じなさい!」
断定的であったり独善的であったり
どれもこれも声だけは大きいけれど
悲しいほど見当はずれです
あなたは目の前にある出口に気がつきます
あなたはただ前に進むだけ
「脱出できます」と
周りの人に教えようとしなくていいです
周りの人を助けようとしなくていいです
そんなよそ見をしていると
そんな大騒ぎをしていると
せっかくの出口を見失うだけ
おせっかい心も名誉欲もヒーロー精神も
隣人愛も正義感もリーダーシップも
全部まとめて邪魔なだけです
あなたはただ普通に前に進むだけ
素直にあたりまえに前に進むだけ
すると
逆に周りの人全員が行き先に先回りしていて
あなたを歓迎してくれます
上のステージにあがるとは
そういうことです
“その先”に
最後にたどりつくのがあなたです