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物語のような詩、色を添えて。

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ぼくが書いた詩たちです。その背景に色を思い描いていただければ幸いです。
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2014年11月の記事一覧

ミルクティー

ミルクティー

風凍る夜

紅く染まるあなたの頬と

白く染まる吐息

例えるものがあるならば

それは紅色の香りする紅茶と

真っ白な甘さのミルクのようで

心に咲いた香る愛の花と

心を包む甘いあなたの優しさに似ているの

その2つが混ざり合って

あなたはミルクティーのようにわたしを暖めてくれる

2人寄り添い歩く帰り道

「あなたがいるだけでわたしはこんなにも幸せです」

お家に着いたらミルクティー飲んで

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失恋ポケット

失恋ポケット

赤い空

陽が橙に染まる夕暮れ時

空から雪が舞い始めた

この場所に1人で来るのは今日が初めてで

肩に落ちる雪はやけに寂しげなんだ…

なのに陽の光を浴びて夕空色に染まった雪はきれいで

きみの瞳から零れ落ちる雫に似ている

人はそれを「なみだ」と呼ぶんだけれど

もしもその雫に名前がなかったら

今のぼくなら「夕空色の雪」

愛しさと切なさを込めて

そんな名前をつけるだろうな

雪は溶けて

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月想色夜

月想色夜

この世界のすべての人たちの想いを募らせて

月は満ちていく

そのそれぞれの想いを届けて

月は欠けていく

そしてその欠片たちは

今日もこの世界に優しく降り注いでいる

目には見えないけど

このきれいな夜空を見ればわかる

星が瞬いて見えるのは

月の欠片が夜空を舞ってるから

満ちては届けて

欠けては募らせて

月明かりに伸びた影は想いを映し

大切な人のもとへ

今日もこの世界のすべて

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星の雪

星の雪

この夜空におもいっきり手をのばせば

輝くあの星をこの掌に包む事ができるかな

もしもあの星が雪のように空から舞い落ちてきたら

この掌に包めるのにな

そしたら優しく優しく包み込んで

そっと胸にあてて

その輝きを胸に溶かすんだ

この空いっぱいの星の輝きを

この掌いっぱいに包み込んで

この胸いっぱいに溶かして

ぼくの心を輝きでいっぱいにするんだ

星空見上げながら願ってるよ

星の雪が

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涙の温度

涙の温度

気がつけば

失った後に大切だと気づいたものがこんなにもたくさん

わかっているはずなのに

大切だとわかっているはずなのに

どうして人はそんな風に生きていくのかな?

近くにあればあるほどに見つめようともせずに

遠くばかりを見つめてしまう

そして気づいた時にはもう遅くて

いつものように遠くを見つめて見つけようとしても見えなくて

手を伸ばしも届かない場所に大切なものは行ってしまう

残る

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ふぃーる

ふぃーる

青空を見上げれば

どこまでもきれいに澄んでいて

夜空を見上げれば

億千の星たちが瞬いている

ほら

世界はこんなにも輝いている

例えきみの世界が暗闇に閉ざされたとしても

空は優しく包んでくれている

目には見えないけど

暗闇に迷うきみを包んで

その輝きで光の射す方へときみを導いてくれる

止まない雨はない

明けない夜はない

よくそう言うけれど

本当そうなんだって思う

閉ざさ

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天使の詩

天使の詩

空から舞い落ちた天使の羽が

あなたの住む町に幸せを咲かせてくれる

あなたから舞い落ちた優しさが

わたしの心に幸せを咲かせてくれたように

舞い落ちた羽を手の平で優しく包み込むと

その優しさ以上の優しさが心を包んでくれて

とっても優しい気持ちになれるんだよ

そうやってあなたがわたしに教えてくれた

こんなにも空が色とりどりに輝いているのは

きっと天使がいろんな幸せを空に撒いてくれている

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月の涙

月の涙

今夜は月で待ち合わせ

ぼくは星屑の道を歩いて月まで行くよ

きっとその道の上には今まで星たちが見てきた

2人の思い出が散りばめられていて

それぞれ1つ1つ輝いている

きっとそうだね

星屑が輝いて見えるのは

二人の思い出が幸せなキラキラの思い出ばかりだから

月に着く頃にはきっと幸せいっぱい

だってきみに会えるんだから

きみは流れ星に乗って月までおいで

きっとその流れ星には今まで星

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そらあい

そらあい

この世界を逆さまにして

空の上を歩いてみる

空のように優しい優しい気持ちになれるように

ここからきみの住む街を見上げて

空のように澄んだきれいな心できみを見守ろう

きみの涙が降ってきても

ぼくは傘はささないよ

全部受け止めて1粒残らず星にする

どんなに悲しい夜がきても輝く星に

青い空から愛を込めて

でぃっせんばー

でぃっせんばー

寒かった

愛しかった

愛しかった

寒かった

愛しかった

愛しかった

冬が連れて来たのは今年も

雪が降り積もる寒さと

その雪と一緒に降り積もる愛しさ

冬が見ている恋

始まりは12月

寒さが1つで愛しさ2つ

寒さを1つ買ったらもれなく愛しさが2つついてくる

冬は愛のポイント2倍

ただいま買った寒さの数2つ

貯まった愛のポイント4つ

冬はまだ始まったばかり

恋する冬のキ

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ジュリエット

ジュリエット

明日朝目が覚めたら

戦争と言う言葉が教科書から消えているかもしれない

何十年後かにぼくらが死んだ後に

戦争と言う言葉を知らない子供たちで溢れていてほしい

思いは願いに変わり

願いはいつしか祈りへと変わる

誰も知らないところであかりは灯りそして消えていく

消えかかるあかりに誰かが気づいて火を灯してくれれば

きっとそれだけで祈りは空へと近づく

生きるためにある命

死ぬその日のために

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ふわふわ

ふわふわ

ふわふわ

季節は模様替えして

冬空に飾りつけられた雪が

銀色の風とはしゃぐ

ふわふわ

景色はうっすらと明かりを落とし

寒空の下に咲く名もない花が白い毛布を羽織る

ふわふわ

恋心は2人を繋いで

白空を見上げるきみの横顔が

青い想いを積もられる

ふわふわ

雪たちが銀色の風と歌う

「白い毛布を羽織るきみはまるでたんぽぽぽのよう

きみの名前はふゆたんぽぽだね」と

ふわふわ

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くつひも

くつひも

例えるものがあるならば

2人の想いは靴のようなもので

2つ揃っていないとその意味を成さなくて

ぼくの想いは

きみの想いがあるからこそ意味を成しているんだよ

雨に濡れちゃうと中に水が入ってくるように

きみの想いが涙で濡れちゃうと

ぼくの心の中にもきみの悲しみが入ってくるんだよ

サイズが合っていないと足が痛くなっちゃうように

ぼくの想いときみの想いの大きさが違うと

胸がズキズキと痛

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青い雪

青い雪

4番目の季節舞う

やわらかな景色に浮かぶ空は

いつもよりも青蒼としていて

繋いだ手のぬくもりで雪は空へと溶けて

白く描かれた景色に青い雪が降る

「この冬も隣にはぼくがいるよ」

ゆっくりと流れていく景色の向こうに

ポツポツと塗られたその青たちは

空に滲んではまた浮かびあがり

降り積もった白へと混じっていく

こんなにも麗しい季節の中に

そんな風景を描き出せるのは

きみがぼくを

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