[SIer]NHKと日本IBMの問題について思う事
日本IBMは、また、裁判になるみたいですね。
裁判がお好きな事です。
NHKと日本IBMの問題については、色々な記事が出ていますので詳細はそちらで確認をお願いします。
私が驚いた事として、NHKは集金システム(営業基幹システム)にいくらのコストをかけているのかという事です。
あなた方は、銀行ですか?
NHKって本当に無駄なお金ばかり使っていますね。
早く民営化するなりして、かかっているコストの見直しをして欲しいです。
私は、NHKの受信料はありえないほど高額だと思っています。NHKが公共性を重んじるのであれば、NHKはニュースだけを流して月額100円程度で提供をすればよいと思っています。
NHKはNetflixの月額料金を理解していますか?
Netflixの方が利用者は喜びますよ。
システムのリプレイスの話になります。
ただ、思った事をだらだら書くのでまとまっていないかもしれませんが、ご了承ください。とんちんかんな事を書いているかもしれません。
実際どのような問題が起きていたのかわかりませんので、あくまで私の思いで記載をします。書き方が悪い部分があるかもしれませんが、誰かを非難するつもりはありません。
メインフレームにレガシーシステムが残っているのはなぜなのでしょうか?
1.重要なシステムの為、性能が高く、稼働率が高い筐体で稼働をさせたい
2.古いシステムで、何度も個別改修をしており、誰も詳細仕様が分からない。(リプレイスは触らぬ神に祟りなしの状態になっている)
システムのリプレイスは、大変です。
特にユーザー企業は基本的に"業務を変えたくない"、"今まで利用できたものを今まで通りに利用をしたい"と思っていると思います。
たとえ今回の改修がシステムをそのままで、筐体を変更(同じメーカーのメインフレーム)し、OS及びミドルウェアのバージョンアップだけでも、大変な作業だったと思います。
レガシーシステムは、俗人的なシステムになっており、また結構年齢が高い人がキーマン(そのシステムのいきしびき)である事が多いと思います。すでにキーマンが定年になって管理者が代替わりしているかもしれません。
年齢が高いキーマン(いきしびきの人)がいないのであれば、ユーザー企業のIT部門の担当者では仕様は分からない状態になっていると思います。
また、SIer側の対応者側も俗人的になっており、クローズされた中で改修・運用がされているものと思います。SIer側にもキーマン(いきしびきの人)がいたりします。ITILで変更管理とか色々ありますが、ITILが騒がれる前からシステムはありますし、どこまで変更管理をしているのかも何とも言えません。
また、この変更管理を、お客様のIT部門がやっているのか、ベンダーのSIer側でやっているのかという問題もあります。例えば、この変更管理をやっていると言っても、IT部門がSIerに管理を丸投げして、管理をしている場合、IT部門は本当の意味での変更管理の内容を理解していないと思います。
※ただし、IT部門にキーマン(そのシステムのいきしびき)がいる場合は、その限りではありません。
ユーザー企業のIT部門は、大企業であれば、SIerに丸投げをしていると思います。IT部門は所詮企画屋になっていて、泥臭い事は分かっていないと思います。泥臭くなくとも、仕様の管理などは、GO/NOGOの判断や、その点という部分での管理は出来ているかもしれませんが、全体像としての面での管理が出来ていないと思います。
この全体像の管理はSIerに丸投げされており、IT部門にノウハウが無い状態が多いものかと私は思います。
さて、上記の状態で、何もわかっていないユーザー企業の上位層が、何も考えずに、複数企業でリプレイスのコンペをしたらどうなるでしょうか?
ユーザー企業の上位層は、今までベンダーの言いなりだった事をよく思っていません。ベンダーを変えたい・またコストを下げたいと思っています。
既存ベンダーに頼むのは楽だけど、それを改善しようと考えます。
しかし、既存の保守をしているSIer企業が受注できないと、それは破綻します。
もし、既存企業以外が受注した場合であっても、プロジェクトに既存の企業をメンバーとして入れてプロジェクトを行うべきです。(既存企業は、別企業に仕事を持っていかれるにも関わらず、知識を出すので、高い金額をふっ掛けても良いと思います)
既存企業がプロジェクトに入らずに、リプレイスプロジェクトを進めるのであれば、IT部門がしっかりしないといけないのですが、IT部門はおそらく仕様の全体像を分かっている人はいないと思います。
(SIerにもいないと思いますが、IT部門より分かっていると思います。)
さらに、プロジェクトを進めるにあたり、業務部門とIT部門はしっかりと意思疎通をしなくてはいけません。IT部門は業務部門の業務プロセスを理解しないといけません。
言ってみれば、システムが無くとも、紙とエンピツで同じ事をやっていた時代の事が出来る状態まで、業務を洗い出す必要があります。
そして業務とシステムを紐づけます。
余談になります。
BCPを考える時、ITリカバリーを考える必要があります。
しかしながら、いつ発生するかわからない災害対策にIT部門はお金をかけたくありません。
ITリカバリー環境を構築するにあたり、「システムが止まっても、紙があればなんとかできる。システムが無かった頃はそうしていた。なのでお金をかける必要は無い。」「私たちは銀行じゃ無い。」と言う狂ったお偉いさんがいたりします。そう人に限って東大出身だったりします。ポルシェに乗っていたりします。
そういうお偉いさんこそ、少しシステムが停止しただけで、激怒りしたりします。"業務止まっても、紙があれば大丈夫だったんじゃないのか?" "銀行じゃ無いから少しの停止は許容できるんじゃなかったのか?"と心の中でムカムカします。そのようなお偉いさんは大体、自社の業務部門の実態を分かっていません。上からのメールや指示、お怒りには敏感に反応し、上ばかり見ています。泥臭い事は理解していません。あくまで天上から指示や意見をするだけです。頭が良すぎて下々のものには理解ができません。
既存の保守会社がいるにも関わらず、ITリカバリーの構築はコンペになります。しかし既存のシステムが分かっていないので、お客様の要件仕様は薄っぺらいものになっています。
既存の保守会社は現状が分かっているので、”実現ができるリカバリー提案”を行います。他の会社は、机上の空論です。
既存の保守会社はかなり現実的な数字を提示しますが、他社は机上の数字です。前提条件や備考がもりもりの提案です。そんなコンペ、既存の保守会社が金額で勝てるわけがありません。
「システムが止まっても、紙があればなんとかできる。なのでお金をかける必要は無い。」と言っているお偉いさんは、数字しか見ません。
もし、何かあっても何とかなると思っています。
実際には何ともなりません。
結局は、お客様のシステム稼働を一番と考えて、泣く泣く安価な価格を既存保守会社のSIerが提示する事があります。
※逆に、自社でしか対応が出来ないので、強気価格で提示する場合もありますが、そこはSIerの経営判断です。そのお客様と今後も付き合いたいかどうかです。
このような状況で、既存の保守会社のSIerはITリカバリー環境を提案し、構築をしていきます。BCP計画作成もIT部門で作成する物もあれば、システム保守会社で作成するものもあります。BCPはお互いが協力し連携して対応を行う必要があります。
業務を止めないという事は、お客様だけでは出来ないのです。システムを保守しているSIerがいて、協力・連携して初めて達成できるのだと私は思います。
ここまでが余談です。
日本企業と日本企業のやり取りは、なあなあで、やる事があります。
SOXだなんだと言っても、日本企業のSIerはお客様が困っていたら、なんやかんや言って対応します。お金などは後にしても、お客様と一緒になってシステムを守っているという思いがあります。
また、個別対応といって、何か問題が起きた時などは、たとえ契約の範囲外の作業であっても、IT部門からのお願いや、障害対応の一部として、ちょこちょこっとした変更を行っていると思います(変更管理の記録は残す必要があります)。お客様一番の考え方です。
話は変わって日本IBMの仕事です。
すべてのプロジェクトがこのような状態では無いと思いますが、私の勝手な解釈です。
日本IBMの営業は熱心です。案件を取りに来ます。
しかし、前提条件や範囲(特に作業期間)について契約書で結構厳しく定められています。
プロジェクトの全体の金額があって、フェーズ毎の発注になると思います。
全体の金額を約束していたとしても、前フェーズによって後フェーズは予定以上に金額は膨らむ事があります。
プロジェクトを始める際の、調査フェーズ・業務ヒアリングの状態から、結構いいお値段で提案をしてきます。ヒアリングをまとめるだけなのに、ぼったくりと思われるような金額を提示してきます。
そのぼったくり金額に対して出てくるアウトプットは大したものではありません。
週次の定例会を行い、何かを決める時も、複数の方式の説明をして、ユーザー企業が選ぶ様な形をとったりしますが、はっきりと言って、パワーポイント職人の資料を見て、ただユーザ側が検討して決めるだけの事に、馬鹿程高い金額が提示されます。再度言います、アウトプットは大したものではありません。
IT部門は自社の業務およびシステム運用の業務の事が分かっていないので、間違った判断をする場合があります。そして出来上がった仕様書は机上の空論の仕様書が出来上がります。
その後もプロジェクトは進むのですが、期間延長の契約を何度かして、お金が次から次へと支払いを行う事になります。
お金はかかるのに、いつまでたっても進まない状況にIT部門は追い込まれます。そこにある根本的な原因は、ユーザ側が要件をしっかり理解していない事にあります。
ただ、日本IBMの営業は、日本企業の様な側面も持っており、ユーザー側に立ってくれる事もあり、契約期間など色々調整もしてくれます。限度はありますが、鬼ではありません。
さて、今回の問題です。
一番悪いのはだれか?
今回の問題はインターネット上の記事でしか見ておらず、詳細は分かりません。私の独断と偏見です。
私は、一番悪いのはNHKのIT部門だと思います。
続けて、日本IBMの営業だと思います。
記事をしっかり読めば書いてあるのかもしれませんが、日本IBMはどのような提案をしたんでしょうかね?
おそらくIBMのことだから、IBMCloudへの基盤移行を前提としたんだと思いますが、IA系にダウンサイジングの提案だったのか、IBM Zへの移行提案だったのかどちらでしょうかね?IBMは、クラウドと言って、IBM Zを利用課金する対応もしていると思います。クラウドという言葉は言葉ですが、結局は専用機を昔からあるホスティング提供をIBM Zのクラウド提供と呼んでいるだけだと思いますが。
周辺システムとの連携とかあると思いますので、どちらにしても大変な作業かと思います。
時期も悪いですよね。日本IBMがSIer事業と分社化した時期なので、頭は日本IBMが取るのかもしれませんが、キンドリルジャパンとの役割分担とか契約上の分担とか面倒な感じがしますね。
NHKのIT部門は、おとなしく既存のSIerに依頼をすればよかったのです。
もしくは、既存のSIerに負けないほどの自社の業務知識と、既存システムの仕様を理解していればよかったのです。
おそらくですが、既存のSIerにすべてを丸投げしており、IT部門そのものに有力な既存システムの理解者がいなかったのかと思います。
既存システムの仕様をまとめる事も出来なければ、新しい要件をまとめる事も出来なかったのだと思います。
知識が無いのであれば、既存のSIerではなく別のSIerを選択したのであれば、プロジェクトを進める際に、既存のSIerに頭を下げて、プロジェクトに一緒に参加してもらえばよかったのです。
既存のSIerに対しては、お金の制限をしてはいけません。自社で分からない事を聞き、既存SIerは他社に仕事を取られるにも関わらず教える事をしなくてはいけないので、頭を下げるしかないのです。
日本IBMは、今回の件は災いだったと思います。
ですが、できもしない事を、できるように話しておいて、後からのちゃぶ台返しで、時間もコストも多くかかるというのは、いつもの事かもしれませんが、ユーザ企業から見たら話が違い、問題が発生します。
おそらくですが、日本IBMは前提条件をもりもりの、見積もりを出していると思います。絶対に自分たちに問題が無いような契約書を持ってきます。
NHKは最初のコンペの段階で、しっかりとした見積り比較をして、ベンダー選定を行えば、異なった結果になるのかもしれません。
(まあ、日本IBMが案件を取りに行く金額を提示したのかもしれませんが。)
すべては、このコンペの段階で、見積もり前提条件をしっかりと理解しなかったNHKのIT部門が一番悪いのだと思いますが。
申し訳ないです。
書いていて、話がまとまっていない事は理解できています。
なんとなく思った事を書きました。