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浄瑠璃を題材にゆっくり劇場作った
1.「摂州合邦辻」の浅香姫に感動した
橋本治『もう少し浄瑠璃を読もう』を読んだことが動画作成のきっかけだった。
今回は浅香姫に焦点を当てた制作進行を紹介する。
橋本氏の現代語訳は読みやすく、特に入れ込んだのが「摂州合邦辻」の浅香姫だ。
健気でたくましく、婚約者に一途。
どう考えても脇役だが、燦然たる輝きを放つヒロインのように見えた。
(舞台なりなんなりネット上の感想を見ると玉手に感情移入する方が多いようだが、私はいまいち頓痴気な人妻に悲哀を感じなかった)
どうやら文楽や浄瑠璃は浅香姫にあまりフォーカスを当てないらしく、視聴者に彼女の魅力を伝えることができる動画を作成したかった。
2. 動画作成初心者のゆっくり劇場
動画作成初心者が初っ端からゆっくり劇場である。ご覧になる方がいたら大目に見てほしい。
※浅香姫の活躍は(中)四天王寺南門の段、万代池の段で見られる。
パワポみたいに作れると思ったら、時間に沿って流れていくものなので、レイヤーに置く概念が分かるまで時間がかかった。
なんとかビョーンビョーンと素材を伸ばした。
粗のあるアニメーションなので、SEとか物体に動きを出そうとすると細かい操作が必要だった。
ちなみにYYM4で作った。AviUtlは挫折した。
3. 脚本作りの苦労と工夫
卒論で盗用に対する強迫観念が再発し、スマートとは決して言えない脚本作りをした。
橋本氏の現代語訳を忘れる努力をした。
図書館から『日本古典文学大系 99』を借り、原文に当たった気がする。(うろ覚え)批評家・山本吉之助さんの批評※1を読んで理解を深め、自分なりの現代語訳を書いたつもりだ。
橋本氏の文書が一番わかりやすくて面白い。
だが、盗用は禁忌であるし、動画の為工夫出来る余地がある。
そう信じて無理やり作ったのがあの三部作だった。
4. 古典から二次創作への挑戦
また面白い古典があれば動画を作りたい。
そのためにまた解説本を読む。
悲しいことに私は原文から面白さを感じ取れないのである。
古典から二次創作をして苦労されている方はぜひコメント下さい。
「100分de名著」っていい番組ですよね。
※1
批評家・山本吉之助さん
サイト名:歌舞伎素人講釈