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完全初見プレイで「ドキドキ文芸部」感想

全世界が絶賛したサイコホラーゲーム「ドキドキ文芸部プラス」をプレイしました。


前々からヤバイゲームとは知っていたものの、中身は覗いたことがなかったしゲーム実況でさえ見なかったので一切ネタバレを踏まずにプレイしました。
プレイしたのも友達のオススメだったのでこりゃやるしかないよねって感じでプレイしました。

やってみて:すごい衝撃的なゲームだったしこれはネタバレなしにプレイするべきゲームだ…!!!
もうネタバレなし感想ってこれくらいしか言えないや・・・

ここからは完全にネタバレを含む感想です。







とりあえず普通にプレイしてみた。
どこからがやばいのか、どういうやばいのか、タイトル通りドキドキしながらプレイ。
一目でタイプだったナツキちゃんを攻略しようとゲームを進めていく。

そして明かされる幼馴染のサヨリの鬱。

なるほど、こういうゲームか。

サヨリは主人公が他の文芸部員と付き合うのでは、という心配もありながら、自分が作った文芸部で主人公が楽しむならそれでいい。でもこの心のモヤモヤはなに?といった恋心のようなものを抱えていた。
けど結末はまさかのサヨリの首吊りじさつだった。

嫌な予感はしたけどあんながっつり女の子が首吊りしてしんでいるシーンはかなりのショックだった。あれを見たらなかなか立ち直れない。

一応、ゲームのプレイ前に注意書きで「ショッキングなシーンがあるので特定の人はプレイを控えてください」というのが表示された。

私自身、鬱ではないにしろ、ホラーは苦手だったのでかなり胸にきた。

ホラー、グロ、ひどい描写とか苦手。でもそれなりに見れると言えば見れるのでドキドキ文芸部の「真」の部分も向き合わなければならない。と、プレイを実行した。

明かされる文芸部員の闇。

サヨリは鬱。じさつをして、しまいにはゲームに消されてしまう。

ナツキは父親となんかしら問題がある。家庭内放棄とかDVの一種だろう。

ユリはおとなしいけどヤンデレか、自傷癖か、ともかく、ヤバイ趣味がある。

といった真実。
明らかにされているものやほのめかしているものまである。

その中でもゲームのパッケージに1人だけ写っている文芸部の部長モニカ。

サヨリがじさつする前までの、平和に見えた文芸部の中でもちょっとセリフに違和感を感じた。
セーブをして、とかモニカの書く「詩」にはなんかしらひっかかりを感じた。

そしてサヨリじさつ後のサヨリがいない世界での言動。

モニカって子はアンダーテールでいうところの花(フラウィ)かサンズかアンテ主人公か、まで連想した。

実際は本当にそんな感じで自分がゲームのキャラだと知り、いつかいなくなってしまう主人公といっしょにいたくて世界まで改変して自分と主人公のみの世界・空間を作り出してしまうほどの者だった。
自分の解釈違いもあるけどそんな感じではあった。
ユリはヤンデレだけどモニカも別ベクトルでのヤンデレなのでは…?

それまでの文芸部員の詩や言動。とくにサヨリがいない世界での文芸部員はいろいろおかしかった。バグか暴走か。ホラー的な演出もあり、恐怖を感じた。

サヨリがじさつしたのはサヨリの判断だけどその事実とサヨリまでの存在を消して物語を最初からにしたのはモニカ。

モニカは他の文芸部員の三人が邪魔だったのか。そこまでして主人公と一緒になりたかったのか…  わからない…

ドキドキ文芸部プラスではサイドストーリーという本編とは離れた各キャラの掘り下げが見られるのだがモニカが文芸部を立ち上げ、そこに入部しにきたサヨリとである【信頼】というサイドストーリーだがそこでは二人の出会いからサヨリの鬱がモニカにバレる。そして二人の関係性の構築が短いストーリーで繰り広げられる。

それを見て、モニカはサヨリが邪魔、とは思えないような気がした。

サヨリは自分が鬱なのをまわりに心配させたくない。という想い。
それを理解できたモニカ。

サヨリというキャラクターの鬱、を考えるとそれだけでモニカはサヨリにとっていい「友達」でいたのではないか。

そう考えるとサヨリを消したモニカはある意味、サヨリの鬱の手助けをしたのか・・・?
それが主人公を好きになるというプログラムで作られたモニカの思惑であっても。。。

鬱について

私自身は鬱でもなんでもないがサヨリが鬱。と聞いて、そしてじさつするという事実を知ってから、私はサヨリがどうすれば自さつしなずにすんだか。を考えた。
けどわからない。
もしかしたら主人公にうつと告白した時点で、主人公が文芸部員と仲良くしてる時点で、入部した時点で、
たとえサヨリに好きと伝えても一生の親友だと伝えても、
彼女は自さつを選んだのではないか。

私自身は鬱ではない。だからこそ、鬱の症状って説明は聞けても完全に理解することは難しいし、例え周りに鬱の人がいてもたすけてあげたいけど自分じゃ助けられないと思う。それほど、鬱って難しい。


私ももしかしたらこの先、鬱になるかもしれないしまわりに出てくるかもしれない。
周りにうつ病の人がいたことはあるけどわからないままで結果的にはその人はうつが治った。
けど全員が全員でない。

ドキドキ文芸部で知った。
まわりに鬱の人がいても普段通りに接するだけでもその人の力になる。

本当にそうかもしれない。

結局、サヨリのうつ病について、完全に理解はできなかったけど彼女が一時的でも文芸部が楽しかった、と思えたなら、彼女の幸せだったのかな。と…

まさかギャルゲでこんなことまで考えさせられるとは思わなかった。


ドキドキ文芸部、いったいどうすれば救いになるんだ。といろんなルートをいったけど最後はモニカと二人きりになり、でもやり直すにはモニカのデータを消すしかなかった。

その後のモニカがいない世界でサヨリがすべてを知っていて、でもそこで世界をまたバグらせたのはモニカっぽかったけど…

あのピアノをひいた女性とか、あの世界のバグとか、真実を知ったサヨリの言動とか考察をみればわかるっぽいけど自分は今、感想を書いてるときはあえて見てない。

ピアノを弾いている女性はこの世界を作った、ドキドキ文芸部を作ったスタッフの一人?モニカの化身?
わからないけど真のエンディングに到達してこれまでの本編のことを思うとその女性も文芸部員も、主人公が楽しんでくれてうれしい。という想いは感じられた。

サヨリも最後はゲームを楽しんでくれてありがとうって言ってたし。
モニカがいない世界でサヨリはどうするのか、わからない。

サヨリの鬱なり、ナツキの家庭内事情なり、ユリの自傷なり、
いろいろ闇を抱えていて辛い人生だけど文芸部にいるだけは楽しい、幸せを感じていたのではないか。

主人公である自分が、この世の中、現実、社会を辛いと思いながら生きてその中での幸せ、楽しみがゲームにあるように。
私がドキドキ文芸部というゲームをプレイすればそこには文芸部員がいるように、

文芸部という場所が「楽しみ」であるようなメッセージな気がした。

そこは偽りの世界かもしれないけどそんな楽しい世界を作ってくれたモニカ、サヨリ、ナツキ、ユリ、そしてドキドキ文芸部を作ってくれたスタッフに感謝です。

すごい怖いゲームだけどその中でも大切なことを教えてくれました。

サイドストーリー全部見終わった後…
主人公がいない文芸部員のみの視点だけだと…
これ百合ゲ?ってなるな…!!
(試しにpixivで検索したら少なからずヒットしたのでそう思った人類は私以外に存在してたことがうれしいです)
(もう主人公なしのドキドキ文芸部とかやろうよ。アニメとか作ろうよ。サヨリとモニカのお泊まり会とかやろうよ。水着回でユリが露出度少ない水着を着てリスカ跡があるから肌を見せてないのでは、という考察上がったりしようよ。なんてこともない文芸部の日常アニメだけど10話あたりで実はシリアスな展開あって半分がしぬけど夢オチで本当になんてこともない日常アニメやろう。みんなの救済ルートをアニメでやろう。アニメ製作委員会の名前はドキドキ製作委員会で)

そんな百合好きの暴走はともかく、サイドストーリー、本編を見て思うのが確かに文芸部員は闇を抱えたりと、変な人の集まりだけどそんな人でもふつうの子で友達のことで悩んだり自分のことで悩んだりと「ふつう」の悩みを抱えながらもみんなでどう文芸部を過ごすか、楽しむかを考えて時には衝突もするけどお互い理解し合いながら過ごす。とくにサイドストーリーはそれが多く見られた。本編ではホラー、怪奇な場面もあるけれどそれってあの子たちだけじゃなくて私たちにもありえる話なのではないか。
私はうつ病ではないけどその可能性は私以外、どんな人でもあり得る可能性だと思っていてどんな人も悩みはあるし変なところもある。それはうつ以外、DVや他人を不幸にする可能性だってみんなが平等にもっている

それがたまたま、モニカ、サヨリ、ナツキ、ユリだっただけなのかもしれない。
彼女たちは強く生きている。
この「プラス」で追加されたサイドストーリーで、ドキドキ文芸部のことをよく知れて本当によかった・・・!救われた気分だ

幽遊白書の最後みたいにサヨリの部屋で風に舞った写真が四人の集合写真であってくれ…


自分の作品はいまいちなんじゃないか、なんて恥ずかしがって他の人に見せられないなんてことないかしら?
がんばってつくったものにいい加減な反応しかもらえなかったら、とてもがっかりするものね
でも、執筆が好きな他の人と知り合えたら、見せ合うのもずっと楽になるわよ!
だってそういう人たちは、あなたの作品の良し悪しを言ってくれるだけじゃなくて・・・
作品に盛り込まれたすべての要素と、あなたが取り組めることについてさらに注意を注いでくれるだろうから
その方が励みになるし、上達するモチベーションを続かせることになるわよね
そうなると、まるで自分だけの小さな文芸部を持ってるみたいよね?

モニカちゃんの執筆アドバイス より

これは執筆活動している人だけじゃなくて全クリエイター、創作をしている者も、どんな仕事を、趣味をもっている人に向けたメッセージだと思う。


最後に

いろいろ書きましたがドキドキ文芸部、ホラー的な描写で話題を呼んだゲームでしたがそれを触れて真髄まで到達したらいろんな感情があふれてすばらしいスタッフのメッセージや自分の感傷にとても魅かれた、最高のゲームでした…!!!

また、『NEEDY GIRL OVERDOSE』(ニーディーガールオーバードーズ)というゲームがあるのですがその元ネタの1つがドキドキ文芸部のシーンが使われていてそのゲーム内容も少しだけ似てる気もするのでドキドキ文芸部が好きな人はNEEDY GIRL OVERDOSE、略ニディガルも好きになると思います。

以上です。最高のゲームをありがとうございました。


ドキドキ文芸部!(@ddlcJP)さん / Twitter

日本語 – Team Salvato