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収益化時代の作家戦略とは

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書籍化等の商業ベースに依存せず、自身のコンテンツでも収益化(マネタイズ)によって生計を立てられる作家戦略に参考となる記事を集めたマガジン
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#コラム

マガジン紹介『収益化時代の作家戦略とは』

特に宣伝もしていないせいか、このマガジンの存在に注目以前に知られていないのかとも、今更ながら思った。なので、趣旨の説明を兼ねて紹介をさせていただきたい。 今まで自分自身も昨今、大きく変化している作家スタイルに関して書いてきたが、そのベースとなった記事や参考とした記事、その他にも参考になりそうなnoteの記事をまとめたマガジンとなる。 実際、noteでは有名無名、実績に問わず多くのクリエイター達が活動している。そして、有名無名に関わらず等しく収益が得る機会が存在している。

ライトノベルのタイトルに「催眠」を入れる!? ~案の定、発売前から問題に

ご存じの方は知っている話だが、ここ数年、インターネットで特定のワードが伏せ字にされることがある。それが「催眠」「痴漢」「泥酔」といったワードである。 これらはAV、エロ関係に紐付けられることから伏せ字にされる流れがある。 もちろん、これよりも強い性描写を示すワードはこれ以前より避ける傾向があった。 センシティブな言葉に対して、昨今は「自主規制」からの危険回避が測られているのが現状である。特にクレジットカード会社は、成人向けコンテンツに対して強い態度を取っているからだ。 ま

誰もが出版社に依存しない流れがきている話

■作家よりも内情を議論する 5ちゃんねるのまとめで、こんなモノがあった。 5ちゃんねるだけにその信憑性は確かではないが、「小説家でなろう」から書籍化した作家らが印税、年収に関しては以前にもTwitter上で発言していたこともあり、内容自体と実際の現状はそう外れていないと思われる。 また、スレッド内でも同様の内容が発言されている。 このスレッドを見ていて面白いと感じたのは、投稿者以上にスレッド内の住人達が内容に対して議論していることだ。 そして、まとめサイトのオチでも使

出版社が他のブランド力を借りる時代 ~商業版『ケモ夫人』を読んで

※この記事は最後まで無料で読めます。 ■商業版『ケモ夫人』を読んで商業出版された『ケモ夫人』を読んで、様々なことを感じてしまった。 私はTwitterでもこの作品を追っていただけに、内容のインパクトは体験済み。それでもこの本を読んで何かを感じることは、この場合は作品外のことになってしまう。それは何か? 簡単に言えば、商業出版された意味が分からないからだ。 いや、Twitterで連載されていたモノが商業出版されれば収益となる。収益性、それは明確な意味である。しかし、『ケモ

¥100

『ゾンビのあふれた世界で俺だけが襲われない』から見えてくるモノ ~出版社がリンクしない作品

「抱かせろ」 昨今であれば、このワードだけで何の作品か分かってしまうほどの言葉である。日常では使う機会というのはイレギュラーな場面ではあるが、エロい作品では割とありふれた言葉である。それなのに、今この言葉を聞いて思い付くのは、確実にあのコマ割りである。 ただ、それは来年といわず、数ヶ月後には薄れていくのも必然であろう。だからこそ、未来のためにもソースは残す必要があるかもしれない。 (TwitterでのPRが無くなったので、画像を引用) インターネットミーム化しているこの

90年代ウェブ小説の書籍化|飯田一史

 オンライン小説の歴史は、パソコン通信やインターネットなどオンライン通信の歴史と同じくらいの長さがある。  たとえば1981年元旦に発足した小田原マイコンクラブのBBS「マイコンセンター」上に原田えりかによって85年8月頃から約3年にわたって毎日、全1038回書かれたSFファンタジー「シシャノミルユメ」がおそらく日本初のオンライン連載小説だろうと目されている(小口覺『パソコン通信開拓者伝説』小学館、98年、48-52p)。  本来ならばストレートにオンライン小説、なかでもW

漫画業界で静かに進む、編集者が口に出さない大変革。

こんにちは、東京ネームタンクのごとうです。 東京ネームタンクはこの2020年10月で最初の講義から5年が経ちます。この5年間は漫画を取り巻く世界に注目し続けてきました。 この2020年10月というタイミング。コロナの蔓延から半年。 今漫画業界は大きく変わる転換点だと感じます。それも静かに…音を立てずに。なぜ大きな音がしないのかって、それはきっと編集者さんの周囲に大人の事情がたくさんあって、表立って言えないことが多いから。 5年間やってきたこと僕はこれまで、漫画に挫折する

平成を象徴する小説家|May 2018|monokaki編集部

 当欄は、monokaki編集長の有田が、月に一度編集後記のように綴っていきます。5月は、連載以外の単発の記事を多数掲載しました。フィルムアートから刊行されている『工学的ストーリー創作入門』を紹介した「売れる物語を書くために必要な6つの要素」、エブリスタの編集マツダと文藝春秋社の編集さんたちによる「『筆力を伸ばす書き方』とは? バディ小説座談会」、現役の校正者でもある逢坂千紘さんにご寄稿いただいた「物書きのための校正教室」 。  どの記事も好評で、やはり創作ハウツーに関する記

「Novelism」の利用者はみんなハッピーになる? ~作家2.0「収益化作家」の可能性とは

「Novelism(ノベリズム)」に関してはもう少し動向等を見てから語ろうかと思っていたが、YouTubeの動画で悪くというか否定的に言っている人がいた。そう考えるのは分かるが、ただ、えらく勘違いしていると思ったから今回「Novelism」に付いて語ろうと思う。 先に言っておくが、その動画に対しての反論、否定したい訳でもない。ここらは事前に訂正して置かないと色々と問題になりかねないので、丁寧に前置きさせて貰った。 ただ、私は「Novelism」に対してある程度、肯定的な目で

マシーナリーとも子と収益性 ~色物でありながらの堅実さ

昨今のバーチャルユーチューバー、VTuberは市場においても無視できないモノになっている。何しろ、1億も超えるスーパーチャットを貰うVTuberを筆頭にスーパーチャットのランキングをほぼ占有しているのだから。 ただ、そういった爆発的な伸びに対して、認知度はまだこれからという面もある。何しろ、誕生してまだ日が浅い存在であるからだ。 さて、そんなVTuberの代名詞であるキズナアイ登場後の多くのVTuberが群雄割拠し始めた頃に登場した異質な存在がいた。 彼女の名はマシーナリ