【昭和歌謡名曲集20】夜が来る 小林亜星
ダンダンディーダダ、ダダッタ、ダディードゥダダダー。
小林亜星作詞作曲(詞もあるんだよん)の、サントリーオールドのCMで流れる名曲です。
昔はウィスキーにランクがあって、レッド、ホワイト、トリス、角、オールド、リザーブの順で、庶民はせいぜい角瓶までで、オールドはちょっとハイソ感ありました。ダルマてな愛称もありましたし。その後、酒税の改正とか色々あって、オールドの高級感は今はなく、サントリーさんは更に上いくローヤルとか、更に更に上いく山崎とか響とか出してきたように記憶します。
家では流石にトリスてことはなく、定番角瓶を親父は愛しておりましたが、どこからもらったかオールドが家にあることがあり、親父はそれこそ慈しむように、オールドを舐めておりましたっけ。
庶民がちょっと背伸びして買うウィスキーがオールドで、そのCMも上質であり、かつ庶民の心をくすぐる絶妙の塩梅でありました。なかでも「夜が来る」をバックに
恋は遠い日の花火ではない。
シリーズのCMは秀逸でした。長塚京三と田中裕子が出てて、特に田中裕子の色香は、子供ながらヤラレましたな。弁当屋編とか。
田中裕子と言えば映画「天城越え」の演技は神品でございました。おしっこもらすシーンはいまでも脳裏に焼きついております。あ、あのそっち系の映画ではないのでお間違えのないように。松本清張原作の、なのに耽美感溢れる名作です。
田中裕子さんは、大竹しのぶと並ぶ私ら世代では、大女優ですな。ジュリーが裕子さんと結婚したいがために、ピーナッツの前の奥さんに全財産を与えて離婚したのもむべなるかな。私だってそうなれば、きっとそうし・・・いや、これ以上は。
サントリー宣伝部は、寿屋宣伝部として、開高健、山口瞳がいた所で、そりゃCMの質は高いわ。因みに、山口瞳は成人の日、毎年新聞に新成人向けメッセージを書いてました。後を受けたのが伊集院静です。私もう新聞とってないので知りませんが、今、書いてる人いるんでしょうか。
長々書きました。
「夜が来る」、名曲です。これに見合う、曲に負けないCMを、今また見たいですねえ。そう言えば亡き大原麗子さんもサントリーのCMやってました。確かレッド。大原麗子さんのCMで、レッドの地位も随分向上しましたね。
日本の女優、恐るべし。