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【短編連作】神木町

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#家出

【短編小説】家出

【短編小説】家出

 家を出て、頼るところもなくて、結局、駅でひと晩明かした。始発で東京に出ようかと思っていた。
 それなのに夜が明けて、始発が来ても乗れなかった。勤め人の人とか通学の生徒さんやらがだんだんに増えてきて、駅を離れた。
 行くところがなくて、結局木村電器店の前にいた。親父さんが店を開ける時、私に気づいて店に入れてくれた。いきさつを話して、朝ご飯をいただいて、奥の部屋で寝かせてもらった。気を遣って幸子ちゃ

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