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小売業界のトレンドをキャッチアップする 記事まとめ

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海外動向を中心に、小売業界のトレンドや注目のスタートアップ企業の取り組みを紹介。情報のキャッチアップにご活用ください!
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記事一覧

新たなプレイヤーが水産流通の改革に挑む。まずは“元気に挨拶”しよう!

前回、いま日本の水産業が直面している“魚離れ”や人手不足、流通構造などの課題や、その解決のためには新しいプレイヤーとも連携しながら商習慣を変えていく必要があることなどを、株式会社ウーオCEOの板倉一智氏にお話しいただきました。 今回は水産業に新たなプレイヤーとして参入し課題解決に取り組む上でのポイント、そしてテクノロジーで水産業の需給最適化と生産性向上を目指すウーオの活動や、ウーオに出資する東芝テックとの連携に期待することなどを聞いてみました。 (聞き手:東芝テックCVC

意外と知らない水産流通。売れるようになったはずなのに…魚の販路拡大は難しい⁉︎

“海水温が上昇し伊勢海老が北上している”というような話を耳にするなど、気候変動の影響が気になる昨今ではありますが、それでも海に囲まれ魚介類を食するのに恵まれた日本。日本は寒流と暖流がぶつかり合う水域ということもあり、世界の海水魚の約25%にあたるほど、たくさんの魚が生息しています。しかし、それを支える水産業は高齢化や人手不足といった様々な問題を抱え、事業の継続が危ぶまれるなど厳しい状況に直面しているようです。 こうした課題に対して、水産庁をはじめとする行政や自治体、そしてス

AIの使い方は組み合わせ次第?これから出てくる業界特化のAIに注目

前回、前々回に引き続き、東芝テックCVCの米国駐在員としてシリコンバレーで活動する橘髙とCVC室長 鳥井へのインタビューをお届け。 ここまで、現地で感じている生成AIのトレンドなどをお聞きしましたが、今後の生成AI活用で注目していることは?そして、気になるリテール領域での使われ方は?二人に聞いてみました。 特化型の生成AIサービスに注目!――前回、複数のAIを組み合わせて一つのサービスを提供する動きがトレンドになっているという話もありましたが、今後はどのような取り組みがポ

なぜ米国企業は積極的に取り組むのか?「生成AIの課題を解決する生成AI」とは?

前回に引き続き、東芝テックCVCの米国駐在員としてシリコンバレーで活動する橘髙とCVC室長 鳥井にインタビューを実施。 生成AIについて深掘りすべく、今回は米国企業で活用が進む背景や、生成AIにおける課題などについて、現地で活動する中で感じることを話してもらいました。 生成AI活用による株主からの期待とは?――前回は生成AIの使われ方やAI人材、スタートアップの資金調達に関する米国と日本の違いについて聞いてみましたが、企業が生成AIに取り組む背景などについて、違いなど何か

米国駐在の機会をどう活かすのか? イノベーション活動もハンバーガーも百聞は一見に如かず!?

東芝テックでは「グローバルトップのソリューションパートナー」を目指す姿として掲げている中で、CVCも海外展開を進めるべく今年からCVCメンバーが米国(シリコンバレー)の現地駐在員として活動を開始しています。 シリコンバレーに駐在し活動する話はよく耳にすることもあると思いますが、そこで大切なのが人間力やキャラクター性。 そこでまず駐在員として活動する橘髙とはどういう人なのか。そして、米国での具体的な活動で得た情報をCVC活動にどう活かしているのか?などについてCVC室長の鳥

気になる?電力の値上げ対策?!太陽光発電について相談したいと思ったら?

前回、再生可能エネルギーについて株式会社シェアリングエネルギーの佐野健太氏に伺ってきましたが、今回は実際に太陽光パネルを自宅や施設に設置したいと思った時に、どんなことを検討すれば良いのか、条件や選ぶポイントなどについてお聞きしました。 (聞き手:東芝テックCVC投資担当 吉村) 意外と知られていない?太陽光パネルの導入方法吉村:太陽光パネルにはいくつか導入のパターンがあると思います。“設置したいけれど何から始めれば良いか分からない”という方々のために導入の仕方について教え

なぜ今、再エネが求められているのか?値上げや災害対策への効果は?

今、世界的に取り組まれている地球温暖化対策。日本政府は2030年度に温室効果ガスを46%削減(2013年度比)することを目指し、野心的な見通しとして再生可能エネルギーの電源構成比率を36〜38%程度、その中でも太陽光発電は最も多い14〜16%程度を目標に掲げています。 以前から日本は海外資源への依存やエネルギー自給率の低さが課題となっていましたが、近年は自然災害の頻発や電気料金の値上げなどによって、再生エネルギーに対する関心はさらに高まりつつあるようです。 そこで今回は、

魅力的な空間を創り、活気ある地域に変える “空き店舗・スペース”の可能性

パンデミックが “スーパースター都市”に与えた影響新型コロナウイルスのパンデミックが終息し、日常を取り戻したことで街も賑わっている印象がありますが、世界の都市ではパンデミックをきっかけに様々な変化が生まれ、不動産活用においても新たな可能性を模索するケースも出てきているようです。 マッキンゼー・グローバル・インスティテュートが2024年1月に発表したレポートでは、パンデミックが米国、欧州、アジアにおける「スーパースター都市」(ニューヨーク、サンフランシスコ、パリ、ロンドン、東

発展途上だからこそ面白い?!より身近になってきた生成AI。注目のポイントとは

様々な業界でテクノロジーの導入が進む中、2023年はChat GPTを中心に生成AI(ジェネレーティブAI)が注目を集めました。リテール領域においても同様にAI活用に関する関心が高く、世界最大規模の小売業の展示会「NRF2024」でも、AIに関する話題を取り上げる報道が多かった印象です。 生成AIの活用は単に話題というだけではなく、実際に自身で使ってみたり、ビジネスシーンの活用が徐々に広がっています。東芝テックCVC noteでも「note投稿作品から見る『お買い物&お店』

ちょっとした工夫で購買体験が変わる!?小売業界の生成AI(Generative AI)活用に期待

皆さんこんにちは、note担当上野です。 先日、ふらっと立ち寄ったアンテナショップで、ある商品を買おうか、どうしようかと悩みながら棚の前でいろいろなことを考えていました。 ちょっと店内が混んでいてレジに並ぶのは面倒だな。これはどんな味がするのかな。と、イチ消費者として買い物をしているといろんなニーズが見えてきて、これらを解決するような新しい買い物体験が近い将来出てきたらいいなと、少し期待をしながらお店を出ました。 さて、そんな今回のnoteですが、先月IVS 2023 KY

顧客ロイヤルティの可能性が広がる、Web3.0のポテンシャル

前回に引き続き、Web3.0と小売業界に関するトレンドをレポート。今回はNFTをはじめとするトークンの可能性に着目し、大手小売企業の取り組みや、小売業界への貢献が期待されるWeb3.0領域の海外スタートアップ企業をご紹介します。 Web3.0のトークン経済圏がもたらす社会的インパクト経済産業省の資料 によると、インターネットプロトコルは「情報の伝達」には向いているのに対し、仲介者不要で価値の共創・保存・交換をするという「価値の伝達」には向いていなかった、と解説しています。

Web3.0の時代、ブロックチェーンは小売業界に何をもたらすのか?

社会やビジネスに大きな変化をもたらす可能性があるとして、国内外でさらなる発展が期待されている「Web3.0(ウェブスリー)」。日本でも2022年に経済産業省が大臣官房に「Web3.0政策推進室」を設置し、事業環境整備に向けた検討体制を強化しています。今回は経産省の資料を参考に Web3.0の概念をお伝えするとともに、小売業界の課題解決にWeb3.0がどのように貢献しうるのか?Web3.0の基盤技術の一つとされるブロックチェーンの活用にチャレンジしている海外事例を交えながらご紹

クッキーレス時代のマーケティングを高度化するリテールメディア。注目の海外スタートアップ企業もご紹介

前回に引き続き、国内外の小売業界で注目を集めている「リテールメディア」のトレンドをレポート。前回は小売業界でリテールメディアが躍進している背景についてご紹介しましたが、今回は、広告主がリテールメディアにマーケティング予算を割いている現状に着目し、マーケティングの視点からなぜリテールメディアの活用が求められるのかについて深堀りします。また、リテールメディアビジネスの構築や拡大を支援するスタートアップ企業もご紹介したいと思います。 リテールメディアの構築を後押しする、プライバシ

時代のニーズとともに急成長するリテールメディア。その理由とは?そして今後の展開に期待

ここ数年、北米や欧米を中心に勢いを増している「リテールメディア」。 日本でも2021年にファミリーマートが伊藤忠商事と店頭を活用したメディア事業の新会社を設立したり、2022年にセブン-イレブン・ジャパンが「リテールメディア推進部」を新設し、広告事業の企画開発を推進していくことを発表するなど、徐々に広がりつつあります。 リテールメディアとは、小売企業の持つ店舗やWebサイトから取得したデータをもとに、ターゲットに合わせた広告配信を行う媒体のこと。小売企業、メーカー・ブランド